第十一話 気のせいのこと。
気のせい、そう、切り捨てられれば楽なんだけども。
だけれど、霊というのは、水や電気との親和性も中々に無視できないのだ。
ネットで見つかりやすいところでは、心霊写真なんかもその範疇なんだろう。
さて、大きく分けて二つの話をしよう。
一つ目は、実家のトイレの話。
一階と三階が、ウォッシュレット。
二階が、ごく普通の水洗トイレだ。
三十数年前の家で、ウォッシュレットは十年前に導入した・
特筆するとしてもそれぐらいのトイレだ。
問題がひとつ。
そのどれも、不意に水が流れるのだ。
私が出たすぐ後や三階の場合、トイレの隣のプチ台所に立っている時にだ。
台所に立ってるときはともかく、構造上、私が出てすぐだと水が流れないはずなのだ。
旧式の一般家庭用だ。
一旦、大を流すと五分は同じ量の水は流せない。
なのに、流れるのだ。
タンクに水がない時なのに。
そして、確定的なのが、トイレ内に誰もいない時なのだ。
少なくとも、日常用にスイッチを五つのうち、二つしか入れてない状況では何がいるかはわからない。
ただ、入れているスイッチが反応しやすいものではない、即ち、悪いものではない、と言うのが唯一わかってることだ。
五つのスイッチが入った状況で見たら何がいるのだろうか?
そして、水道代がすごいことになってることぐらいだ。
(※水道代が、今の時期だと平均家庭の場合、1500円~2000円前後)
(※うちの場合、3000円超えてます orz)
(※実家地域の場合、湧き水が豊富な関係で安いんだぜ。)
そして、もう1つは風呂場の話。
風呂に入ってる時のお話だ。
色気もくそもないが、構造としては庭のほうのから。
仏 間 & 和 室
勝手口‐洗濯場-風呂場-脱衣所-廊下
仏間&和室とは壁一枚もちろん挟んでではいるんだが。
もちろんのこと、勝手口の戸は鍵が閉まっているし、脱衣所と洗濯場への戸は擦りガラスだ。
時折、湯船に使っていると、引き戸が開く音ととても軽い足音がする。
そして、擦りガラスに小さなシルエットが映るのだ。
推定身長100から120センチ。
おかっぱで、ブラウスに赤いスカート、もしくは、襟付きワンピ。
そういう女の子。
イメージとしては、トイレの花子さんを想像してくれ、そう言う感じだ。
身長が推定できる材料として、洗濯場への戸も脱衣所への戸も真ん中らへんに仕切りと言うか、それがあるのでだ。
『おちょ-し、なんぼんですか?』『もうすぐ、ごはんできるって』とか、なんていうのかね。
帰って来てお風呂入ってるお父さんに、話しかけてる感じなんだけども。
なんだけども、何処の子よ、この花子さん(仮)。
ちなみに、「はなね、」とか、言ってるから、一応名前はわかってる。
上にも少し書いたが、築三十数年。
私が生まれる少し前に建てたらしい。
年代的に、父親とその兄弟が大学を卒業するぐらいの時期なのは、確定。
かつ、両親とも、どっちの系統であっても髪質の問題で、おかっぱをしてもパーマを掛けたようになる。
辛うじて、親戚で系統じゃないほうの血が強く出れば、黒髪パッツンストレートが似合う大和撫子もいることはいる。
又従姉がその典型だと思う。
で、きりきり戻して。
私も妹も髪質は、くせ毛で大体ショートだ。
妹の片方は、切る時間が取れないせいでロングではあるけども、硝子に写った子ぐらいのときはショートだ。
んで、日常会話でも、そういう会話はしたことがないし。
かつ、その年頃の女の子が、自分達姉妹以外暮らしたことがない。
加えて、硝子に写った女の子は、確実に、死霊……死んでるのは間違いないんだけども。
この家で死んだとは考えにくい
病気で死んだんではないと思う。
少なくとも、長患いではない。
もしもそうなら、そっちに縛られると思う、と言うか、総合病院行くとその手のには不便しない。
だから、せいぜい、風邪をこじらせて、か、インフルだろう。
或いは、交通事故なんかの外傷からの死亡。
だけど、殺人ではないと思う、それが強盗でも虐待でも。
一応、商売やってて其処まで目先の利益をとるとも考えにくい。
それにではあるけど、殺されるとどうしても、それに縛られる、自我がある程度出来上がった後だと。
歪むし、それなら遠慮なく、成仏させられるから。
後、一時期気になったから、図書館の古い地元新聞残ってる分……六十年分を取り寄せてもらって埋めたけども、うちの近辺で小学生の死亡事故や学校での事故死はない。
少なくとも、小学四年生ぐらいまでの女の子では。
数行の記事も含めて読んだんだけども、名前の一部でも分かってるし、それが手がかりではある。
それでも、自己防衛と言うか、後ろの子達が自主的に、結界と言うか緩く柵を張り巡らせてんだけども。
どうやって入ってきたんだろう、某ホラーアプリの約束の日プレイでのさとみちゃん(仮)もそうだけれど、あんま強固じゃないってもね。
うちの血縁でもない、地縁も其処までない。
虐待死からの隠蔽、未だに見つかってないと言うのも考えにくい。
行方不明だとしても、資料は残るしねぇ。
閉鎖書架だったり、県立の方からの情報を埋めても、まったくのそれがないし。
地縁と言うか、可能性とすれば、小学校教師だった祖父の教え子(家が建つ頃に早期退職してる)かなぁと。
服装を考えると、結構古い子だと思うし、叔母(同じく小学校教師)でも結構前の担当だろう。
そう言う縁なら、入って来れないこともないと思うし。
実録として、叔母が一緒に住んでるけど、そのしばらく前に死んだらしい子がくっついてたこともあったし。
(完璧余談ではあるけど、地元ニュースでニュースが少ない日だったのか、たまたまやってて、それを見て、叔母の担当だったかも?と推定しただけではある。)
(ニュースの内容と当時持ち帰るテストなんかがその学年だったとかね。)
色々と推測を建てれるけれど、どうにも、分からない。
分からないんだけども、自我もほとんど残ってない感じではあるんだけども。
問答無用に、除仏に近い成仏させてもいいんだけども。
この子が『私』に何かをしてるならともかく、幼子にどうにもしたくないと言うのが本音だ。
下手すれば、七歳にもならずに死んでるのだろうから。
原義とは違うけれど、「七つまでは神様のもの」と言う意味合いで、目をつけられたのかもしれないし。
まぁ、もしも、私が結婚するなり、この家を建て直すのなら、連れて行くなり、それこそ、除仏させることも必要なのかもしれないけど。
…………少なくとも、私は私が書いた登場人物ほどではないけど、身内には甘いんだよ。
自分のテリトリにいる、邪気も害意もない幼子ならばなおさらのこと。
一応、解説
※成仏
話し合いか、お経による説得からのあの世送り。
光の輪なりなんなりに送ること。
転生可能?
※除仏
もう一回殺すこと。
正確には、粉々に砕くこと。
転生不可能?




