第13章
【家へ帰って】
ある夜、警官がパトロールしていると、ひとりの男が橋の上から、まさに身投げをしようとしているではないか。
警官は走り寄って、彼を欄干から引きずりおろした。
「待て、ちょっと考えてみてくれ。」
警官は、その男に言いきかせた。
「お前がここから跳び込んだら、俺もあとから跳び込まなきゃならん。
今晩はひどく寒いから、救助が来る前に、俺は凍え死んでしまうだろう。おまけに俺は、泳ぎがうまくない。溺れてしまうかもしれん。
俺には、女房と五人のガキがいる。
そちらの事情もいろいろあろうが・・・なあ、たのむから、ここんところは、家へ帰って、首をくくるということにしてくれないか。」
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【名誉】
「バーリントンほら吹きクラブ」は、最も有名な、ほら吹き団体のひとつである。
毎年一回、「ほら吹き世界選手権大会」を催し、優勝した「ほら」は、全国の新聞に掲載される。
米国人だけでなく、世界中の国々にメンバーを持っている。
ただ、どういうわけか、ロシアにだけはひとりもメンバーがいない。
あるとき、モスクワの新聞「プラウダ」の記者が、この理由を説明した。
(ちなみに「プラウダ」とは、ロシア語で『真実』という意味である。)
「理由は簡単だね。ロシアには、嘘つきがひとりもいないんだ。」
バーリントン・クラブは、この記者に、名誉会員証を贈ったのである。




