第3話 どうしてこうなった
遅くなりました
僕の名前はジーク・ルミナス。この国、ルミナス王国の第一王子。つまり未来の王様だ!
そんな僕だが、今日は婚約者に会いに来た!
「ジーク様、これからお会いになるのは我が国の経済の4分の1をささえる公爵家の長女であるルビー・ヴァルハルト様です。粗相のないようにこの国の王子らしく…って聞いてます?」
婚約者か〜、可愛い子だといいけど。やっぱり髪はロングがいいよな。それと礼儀正しかったらなおいいのだが、『ジーク様』この前の晩餐会出会った者達なんて、媚び売りまくり、礼儀もなってない、しかも一人の令嬢を村八分に「ジーク様!」
「な、なんだ?ボイルよ」
「着きましたよ」
僕が窓の外を見渡すと、そこには顔は見えないが赤い髪色の女の子が立っているのが見える。あの子か、立ち姿は礼儀正しそうだが、もし話して僕に媚び売りまくりだったらすぐ馬車に乗って、すぐに帰ろう。
「ごきげんよう殿下、わたくしはルビー・ヴァルハルトと申します」
女の子が頭を下げ、僕に挨拶してきた。ほう…礼儀はしっかりしているな、流石に僕の婚約者になるだけあって最低限のマナーは…
ルビーがゆっくり瞳を上げる
可愛い…
ッ!?今なんと思った!?可愛い?僕が?初めて会った令嬢を?まさかまさか…でも確かにこの顔は僕の好みだが、ここまでチョロくはない…?なんで彼女は僕を見つめ…「…あっ!す、すまない!僕も名乗らなければいけないな!僕はジーク・ルミナスこれからよろしく!ルビー!」
とっさにルビーと読んでしまったぁぁぁ!初めて会ったばかりで馴れ馴れしすぎる…ん?顔色が悪く、ッ!
僕は倒れそうになるルビーを抱くようにささえる
「ルビー!大丈夫か!?」
やベェー!ささえるためとはいえこんなに近くに!やばいやばいやばい!絶対嫌われたー!簡単に女性に触る変態だと思われた―!もう無「王子様…」
王子?おうじ?OUZI?これは第一王子ではなく、王子様、つまりおとぎ話の王子様などを指す言葉なんじゃないか!?そんな王子様が俺なら最高だな…
そんな事を考えていると、微笑んでしまっていた。
やばいやばい!触ってニヤけてたらマジで変態じゃねぇか!とにかく!表情筋を完璧に操作して爽やか王子を保つんだ!
「ルビー?大丈夫かい?」
よし、多分これで大丈夫、紳士な感じになったはずだ、おそらく、絶対!
ルビーが急いで起き上がる
「すみません殿下!殿下の前で見苦しい姿を見せてしまって、」
「大丈夫ですよ、婚約者を支えるのも僕の仕事ですよ!」
執事が近寄ってくる
「殿下そろそろ」
「もう!?早いな〜、もっと話したかったけど、また次にあったら話そう!ルビー!またな!」
「えぇ!またお会いしましょう殿下」
…「ハッ!ここは!?どこ!?」
「馬車の中ですよ殿下(笑)」
執事が答える
なんで馬車!?記憶がない!?ルビーは!?僕のハニーは!?
「おそらくですが、ルビー様が起き上がる時に意識が飛んび、無意識で動いていたのだと思います」
「無意識!?僕は変なことしてなかったよね!ラント!」
「さぁ〜どうでしょうね〜(笑)」
「本当に大丈夫だったよね!ね!ラント!大丈夫だと言ってくれ〜!」
みなさんごきげんようルビー・ヴァルハルトですわ
わたくしはシナリオとか、あいつの願いとかフル無視して好きな事をすると決めましたので、
コンコン、ガチャ
「お嬢様、お食事のお時間で…何をしているのですか?」
「これは、99、腕、100!立てですわ」
筋トレしてますわ、
腕立て100回、スクワット100回、腹筋100回、プランク5分、ランニング3キロ、これを毎日やると決めましたわ!
「お嬢様?淑女が筋トレなどと…」
え?あっ…メイドに止められるのはあたりまえだわ
筋トレする令嬢とかみたことねぇわ、いい言い訳を…
「ミラ、わたくしが何も考えもなしにしていると思うの?」悪役令嬢らしく鋭い眼差しを意識してっと!
「!も、申し訳ありません!お嬢様!」
めっちゃ怖がってる〜顔真っ青、
「分かればいいのよ、もしわたくしが一人の時に襲われたら?王子と2人でいる時に襲われたら?守るのは誰です?そう!わたくしです。」
「え?」
「わたくしが強ければもし暗殺者に襲われても、もし岩が降ってきても、ぶっ飛ばし、ぶっ壊すことができますわ!」
「それはそうかもしれませんが、「それに」え?」
俺がミラの手を引き、抱き寄せる
「ミラ、あなたのような優秀で可愛いメイドを守ることもできますわ」
鋭い眼差しだが、優しい笑顔で告げる
「ひゃ、ひゃい///」(かっ、かっこいい///)
かっこつけすぎたかな!やっぱり前世では男子校のせいで女性にかっこいい言葉をかける場面なんてあるわけないからね!やってみたかったんだよ〜!
「お食事でしたわね!さあ、行きましょうミラ」
「は、はい!お嬢様!」
「ルビーよ!殿下はどうだった?」
「とてもかっこいい方でしたわお父様」
今わたくしが話しているのはミルガルド・ヴァルハルト公爵。つまり、わたくしのお父様ですわ。
「そうかそうか!気に入ったようよかった!
もし殿下に嫌なことをされたら遠慮なく言え!たとえ第一王子だとしても私が葬り去ってやるからな!」
「わ、わかりましたわお父様。」
いないとはいえ王子になんてこと言いやがるんだこの親バカはもしほかの誰かに聞かれたら打首じゃすまねぇぞ!
「ルビーよ、1ヶ月後に王子の弟君であるラルス殿下の誕生日パーティーに行きなさい。」
あ〜いたな、そんなの。確か…ラルス・ルミナス
ルミナス王国の第2王子であり、攻略対象の一人。
性格は兄のジークのような紳士な王子様ではなく、大の女好きで、悪役令嬢まで口説くような女たらしな王子だったはず、
「わかりましたわお父様。ジーク殿下の婚約者として、ふさわし振る舞いで楽しんできますわ!」
「よく言った!ルビー!さすが我が愛しの娘よ!
困ったことがあったらいつでも言いなさい!必ず助けになろう!」
そうえばルビーの悪事を隠蔽してたのってお父様でしたわね
まっ!早々そんな事を頼むことにはならないと思うけどね!
1ヶ月後
お茶会の日
ざわざわ…
「マジかよ!あの令嬢!護衛の騎士に勝ったぞ!」
「しかもあの令嬢、ジーク殿下の花嫁ですって」
「か、かっこいい///」
「こっち向いてー!ルビー様ー!」
ルビーが振り向く
「どうしてこうなった」




