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担任が日本語に不慣れ(たぶん)
「……ワタシ、名前は“カセ・ヒカリ”。地球デは、“先生”ト呼バれテてイmaス」
入学式から数時間後。新しい教室の黒板には、「化世光」と書かれていた。
「いや、普通に名前言ってんのに“地球では”とか言う先生おらんやろ!」
クラス全員が笑いをこらえる中、俺は突っ込まずにはいられなかった。頭から触覚?はみでてるし。
「ワタシノ趣味ハ、地球ノ“おでん”ヲ研究スルコト。特ニ“ちくわぶ”ノ構造ニ興味ガアリマス」
「選ぶな!そんなピンポイントなタネ!てか、“ちくわぶ”は宇宙にそんな興味深く調べるほどのもんじゃねぇ!」
とにかく、この人(?)が担任になった時点で、俺の高校生活は“常識”とはお別れした。