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一話 魔王の日常




カタカタカタカタカタ


パソコンの音がする。

今の時間は深夜2時・・・良い子は寝る時間だ。

しかしここに机の上にパソコンを置き、その横には手作りだと思われるポテトチップスとよく分からないジュースが入ったコップが置かれていた。


「あ、数揃ってんじゃん!ガチャ回そう!!」


毛布を被った15歳ほどの少年の声が響く。

その少年は黒髪黒目をしている。ちなみに少年はネトゲをしている。

ゲーム音が響く。

手作りボテチを食べながらガチャの音を聞く。

音が鳴り止み結果が出ると・・・


「嘘!?出現率0.0001パーセントのアスナじゃん!!!」


深夜2時、近所迷惑を一切考えず少年の声が響く。

少年は近所迷惑を一切考えずその場で踊り出した。

少年は近所迷惑を一切考えずその場で歌い出した。

少年は近所迷惑を一切考えずその場で音楽を流し始めた。

満足したのか少年は席に座る。


「よっしゃ、キャラのLvソッコーで上げて自慢し・・・」


そこで少年はハッとする。

少年の背後からものすごい殺気を感じたからだ。

少年は苦笑いをしながら後ろを振り向く。


そこには、巨大なハンマーを持ったメイド服の女の人がいた。


「マスター?今何時だとお思いですか?」

「え?ちょっ!まっ・・・待って・・・シア・・・」


ゴンッッッ!!!


メイド服の女の人が振りかぶったハンマーは見事少年に的中し鈍い音がするのだった。



♢ ♢ ♢ ♢ ♢ ♢



ついさっきまで暗かった部屋は明るくなり、黒髪の少年は正座をし白髪白眼のメイド服の女性・シアはベッドの上にハンマーを担いで偉そうに座っていた。


「マスター・・・前にも言いましたよね?子供は寝る時間だと」


マスターと呼ばれる少年・・・戸山翔とやま しょうは異世界人だ。3年前にかめはめ波の練習をしていたら異世界にいた。大問題だが真の問題はそこではない。


「でもシア・・・俺一様魔王だし夜更かしは普通だと思うんだ」


そうこの少年、ステータスの職業欄に魔王と書かれていたのだ。これは本人も驚いた。だが同時に思った。やる気が出ない・・・と。

そう、少年は驚く程の面倒くさがりなのである。

学校に行っても寝てるだけ・・・でもテストは百点。聞いててちょっとイラッとくる人間なのである。


オタクだけど天才という、お偉い人が見たら才能の無駄遣いだ!と、叫びそうなほどの天才である。

1聞けば100分かる天才だけどその才能はほとんどゲームや漫画・アニメなどに費やされていく。親は何も言わないのかって?・・・ははは、親ならとっくに諦めてるよ!これは手遅れだと・・・・・・。


「魔王様である自覚があるのなら、早寝早起きは心がけてもらわないといけません!マスターはここ2年一日中寝て食べて遊んでのニート暮らし!!」

「まぁ、そうだけど・・・お金は自分で出してるし」

「そういう問題では無いのです!!!私はマスターのことを思って心を鬼にして・・・・・・」


ガミガミという効果音がてでもおかしくない程にガミガミ言われる。ちょっと眠くなってきた。ココ最近寝てなかったからかな?ちょっと寝よう。


「マスターはやればできる子なんです!!だから食生活も正してカップラ──────────」


ヘッドホンをつけて音を遮断する。

魔王の体は便利だ。目を開けながら寝ることが出来る。ただ、人は眠る時夢を見る。夢を見ている間夢と同じように目を動くのが人の体だ。

だから目を開けながら寝ていると目が変な方向に動く可能性がある。そこが最も不安な事だ。完全に魔王の体という訳では無いゆえの困り事である。


「ま、寝てから考えるか」


シアに聞こえないほど静かにそう言って眠りにつく。

















「もん寝ましたか・・・」


まだ言い足りない感はありますが・・・時間は深夜、静かに寝る時間だ。マスターが寝られたならもう怒る必要は無さそうだ。


魔王様の目を見る。

黒色の目・・・私はこの目が大好きだ。

黒色は忌み子の象徴なんて呼ばれているけれど私は・・・


「何時になったらあなたへの恩を返せるのでしょうか?」



♢ ♢ ♢ ♢ ♢ ♢



カタカタカタカタカタカタカタ


パソコンの音がする。


黒髪の少年は起きてすぐ付けっぱだったパソコンに向かい途中だったネトゲを再開する。

そもそもこのパソコンはどこから出ているのか?

魔王の力だ。

【魔王権限】という力の1つで、能力は見た事のある物を創造する力だ。カップラーメンも作り放題だ。

ただ、魔力を消費する。パソコン作った時は3日間寝込んだぐらいだ。


「よっし、クラン誘ってアスナのLv上げやろ」

「たまには外で散歩などいかがですか?」


後ろから声がする。

散歩?こんな朝早くに?嫌だよ面倒臭い。

言い訳を考えるか・・・。


「シア、黒髪って気味が悪いんだって」

「え?」

「シアに出会う前は初めて見た物だらけでたくさん外歩いたんだ・・・・・・」


これは本当だ。

初の異世界、外に行かない理由はないだろう。ぶっちゃけすごい楽しかった。だがここは・・・声のトーンを下げて話す。


「変な視線が気になってお店のおばちゃんに聞いてみたんだ、何か変なところある?って・・・」

「え?あ、あの・・・」

「そしたら言われたよ・・・ゴミを見るような目で忌み子が話しかけるな!!って」


これも本当だ。

話しかけたらマジで言われた。

まぁそのおばちゃん今も一週間に一度お腹が強烈に痛くなるように呪いをかけておいたけど・・・・・・。


「それからなんだ・・・俺は外に出るのが怖いんだ」

「マ・・・マスター」


シアが涙目でこちらを見る。

これで今日も乗り越えられるかな?

俺はいつもこんな感じでしあの同情を誘い今日は行かなくていいよ作戦を行っている。やり方は違えどシアは涙脆いから問題は無い。


「マスター・・・悲しかったですよね?でも大丈夫です」

「え?」

「今日は私も一緒に行きます!!マスターに文句言うやつは片っ端から消していきます!!!」

「えー?」


いつかこうなるのは予想してたけど、超激レアキャラ手に入った瞬間に外行きましょう・・・・・・か。

最後の抵抗はしてみるが・・・あまり期待は出来ないな。


「シア、家の方とか大丈夫?」

「問題ありません!」

「シアだってやりたいことあるんじゃないの?」

「あります!マスターとデートです!!」

「2人で出かけて変な噂がたったらシアに迷惑かかっちゃうよ!!」

「むしろそういう噂が流れて欲しい!!!」


やばい・・・シアがおかしくなりかけている。

今回はシアの言う通り外に出るべきか・・・・・・。

別にどうしても外に出たくないわけじゃない・・・その時間があるならゲームやアニメを見て過ごしたいだけだ。


この国のお金を手に取り腰にかける。


「ま、今日ぐらいはいっか!」


そう言って家のドアを開け俺は今日、3年ぶりに外に出る。





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