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ちー様。【全てのチーズ好きへ捧ぐホラー】  作者: 三久田ともかさ


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エピローグ


「ねえねえ、知ってる?」

「んー?」

「隣のクラスの美咲ちゃんと悟史くん、別れたらしいよ?」


「えー! 嘘!?」

「ほんとほんと!」

「えー、あんなに仲良かったのに?」


 放課後の教室。

 女子生徒たちが、楽しそうに話していた。


「なんかさ、夏休みに悟史くんがリゾートバイト行ったじゃん?」

「あー、なんか言ってたね!」

「そうそう。それから帰ってきて、ちょっとおかしくなっちゃったらしいんだよね」


「え? どういうこと?」

「なんでも、チーズを見ると叫び出すんだって!」

「……チーズ?」

「そう!」

「……なんで?」

「知らなーい!」

 女子生徒は笑った。


「しかもさ、顔に塗りたくるらしいよ!」

「ええっ!? なにそれ!!」

「やばいよねー!」

「ちょっと意味わかんないんだけど!」

 2人は声を上げて笑った。


「なんか、美咲ちゃんがグラタン作ってあげたらしいんだけどさ」

「うんうん」

「それ見た瞬間、悟史くんが急に叫び出して!」

「えー!」

「グラタンのチーズを顔に塗りたくり始めたんだって!」

「うわー! なにそれ!?」


「でしょ!? 美咲ちゃんも怖くなっちゃったみたいで」

「……そりゃ別れるわ」

「ねー!」

 2人は顔を見合わせた。

 そして、また笑った。


「……あ、そういえばさ」

「ん?」

「血衣様って知ってる?」

「……ちいさま?」


「そうそう!」

「なにそれ?」

「なんかね、昔からある怖い話らしいんだけど」

「へえー」

「全身に大量のお札を貼り付けた、化け物なんだって」


「……お札?」

「うん。それでね、皮膚が赤黒く爛れて、どろどろに溶けてるらしいの」

「うわ、気持ち悪っ!」

「でしょー?」

 女子生徒はスマホを操作しながら続けた。


「なんでも、大量のお札と爛れた皮膚が血と混ざって、まるで血の衣を纏ってるように見えるから、血衣様って呼ばれてるんだって」


「……へえー」

「それが長い年月で訛って、ちー様って呼ばれてる地域もあるらしいよ」


「……ちー様?」

「そうそう!」

「なにそれ、ちょっと可愛いじゃん!」

「いや、全然可愛くないから!」

 2人は笑った。


「しかもね、血衣様って……」

「うん?」

「夜になると現れて、人間の血を求めるんだって」


「えー! 怖っ!」

「でしょ?」

「でもさ、なんで血衣様なの?」

「だから血の衣だって!」

「いや、そうじゃなくて。なんで血が欲しいの?」


「……さあ?」

「知らないのかよ!」

「だって、そういう話なんだもん!」


 再び笑い声が響く。

 窓の外では、夕日が沈みかけていた。


「……あ、そうだ!」

「ん?」

「今度さ、めっちゃ時給のいい短期バイト見つけたんだけど!」

「えー! なになに?」

「なんか、海の近くの村で荷物運ぶだけなんだって!」


「へえー! いいじゃん!」

「しかも旅費も宿泊費も全部出るらしいよ!」

「えー! 最高じゃん!」

「でしょ!? 一緒に行かない?」


「行く行く!」

「じゃあ決まりね!」

 2人は楽しそうに笑った。



はい。

最後までお読みいただきありがとうございました。


ぜひ下記に当てはまるチェックをよろしくお願いします


⭐︎チーズなんか嫌いだ!ふざけるな!!

⭐︎⭐︎チーズが食べられなくなった!ふざけるな!!

⭐︎⭐︎⭐︎チーズが食べたくなった!ふざけるな!!

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎チーズ?食べてますがなにか?

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎チーズ?顔に塗りたくってますがなにか?


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