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武将 蒲生氏郷 第90話 戦後処理
大岩山の前線が崩れ、
柴田軍が木之本から北へ退いたことで、
賤ヶ岳周辺の戦場は急速に静まり始めた。
秀吉軍は追撃を続けながら、
長浜方面へ向けて戦場の掌握を進めた。
長浜には、
すでに湖上輸送で運ばれた兵と物資が集まっており、
秀吉軍はそのまま城下へ入り、
周辺の街道と湖岸を確保した。
長浜を押さえることで、
琵琶湖の南北を結ぶ交通が秀吉の手に戻り、
戦場全体の支配が確実なものとなった。
一方、柴田勝家は、
木之本から越前方面へ退却を続けていた。
北陸道を使い、
兵をまとめながら北ノ庄城へ向かう。
途中で散り散りになった兵を拾い集め、
隊列を立て直そうとしたが、
大岩山での損耗が大きく、
戦力の回復は難しかった。
秀吉軍は木之本周辺まで進出し、
柴田軍の残存兵を排除しながら、
戦場の整理を進めた。
大岩山、賤ヶ岳、余呉湖の周辺には、
両軍の陣跡が残り、
戦闘の激しさを物語っていたが、
抵抗らしい抵抗はすでになかった。
こうして、
賤ヶ岳の戦いは終結した。
長浜から木之本に至る一帯は秀吉の掌中に入り、
柴田勝家は北ノ庄城へ退いた。
戦場の主導権は完全に秀吉へ移り、
近江北部の情勢は大きく変わった。
賤ヶ岳の戦いは、
ここで幕を閉じた。




