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【Alternative World Online】翠の天使、VR世界で徘徊中【ミドリ】  作者: 御神酒
第3章『連合国八鏡』

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#66 【AWO】ドワーフさんとの会談(移動中はあまり喋らないので作業推奨)【おおよそオデッセイ】



 海水浴やらパーティーやらがあった翌日、私たちはもはや恒例となりつつある馬車に揺られていた。もちろん、議会近くのリスポーン地点で更新してから。サイレンさんはしてないから、万が一何かあったら帝国からやり直しになる。可哀想に。


 ちなみに、幼女四人と私の馬車、そしてパナセアさん、クリスさん、案内役のシフさんの馬車に分かれて出発している。


 幼女の一人、タラッタちゃんは、あまり議会に居させるのは良くないということで同伴することとなったのだ。理由は教えてくれなかったけど、社会の黒い部分を見せないためとかなのかもしれない。



「そうっす。そのままこうっす!」

「「こー?」」

「こう、です?」


「そうっす!」



 マナさんが昨日のダンスから少し思い出したと言って教え始めたのは、有名なあれだ。

 “マ”から始まって“ム”で終わる単語を繰り返し言いながら、独特の踊りをするやつ。意味は確か水を掘り当てたとかなんだっけ。


 何故心の中で著作権関係に配慮してるのかは分からないけど、あんまりよろしくないと私の直感が告げている。



「それにしても、交渉ですか……」



 今日は遊びに向かうのではない。中立を保っている連合国八鏡の一人を引き込むための交渉をしに行くのだ。



 聞くところによると、八鏡は現在私たち側の穏健派三人、対立の急進派三人、中立二人という図らしい。



 味方は同行してるトゥリさん、昨日会った短気な人魚の確か……エウトンさんだっけ?


 あとはトゥリさんが所属してる国の属国の人らしい。各国一人輩出しているようだけど、その人だけ女性ということしか分からないとのこと。議会でもフードをしていて顔が見れないと言っていたけど、怪しすぎる。

 味方だから無意味に言及はしないけど、ちゃんと働いてくれるのか心配だ。





[芋けんぴ::ドワーフってやっぱりムキムキなんかなwkwk]

[あ::幼女を惹き付けるフェロモンでも出してそうなレベルで多いな……]

[紅の園::難しいことを考えてるご尊顔もふつくしい]

[お神::ドワーフの助成はどんな漢字なんだろ?]

[カレン::全て可愛い]

[天麩羅::懐かしい曲やなあ]




 コメントでも流れたように、今回の交渉相手はドワーフ王国の敏腕鍛冶師の八鏡だ。

 偏見かもしれないが、ドワーフという種族も、敏腕鍛冶師という(くく)りも、どちらも気難しいというイメージがどうしてもある。



 そんな風に考え事をしていると、何やらサビに入ったみたいで盛り上がっている。


 良いね! 微笑ましい光景。そして世界平和!


[天変地異::おい]

[壁::綺麗な顔が緩みきって酷いことになっとるぞ]

[死体蹴りされたい::変態さんだぁ←]

[腐腐腐の腐::ロリコンですか? それとも小さい子が好きなのですか?]

[セナ::推しが変態で困ってます。どうすれば良いでしょうか]

[燻製肉::近所に居たら通報されるレベルの変質者の目だ]

[蜂蜜穏健派下っ端::草]

[こそ泥::てぇ……てぇ……か?]



 なんて失礼な。心当たりは全く無いが、念の為顔を引き締め、姿勢を正して清楚な笑みでカメラへ向く。



「ロリコンでも変態でもありませんよ。私は清楚な天使です。煩悩に塗れた人間と一緒にしないでください。あ、マナさん達は人間でも純白ですけどね」



[あ::へぇ〜?]

[階段::ん?]

[無子::清楚とは]

[腐腐腐の腐::ショタもいける口ですか?]




「さっきの子供好きかの質問、そういう意味ですか。私はショタは無理ですね。子供が幼いほど顔がどちらにもとれるのはご存知かとは思いますが、服が女の子のになってもロリにはなり得ませんよね? それはロリがロリたる所以(ゆえん)にありまして、もちろん見た目の愛らしさはさることながら、生命の調律(テンポ)がショタとは大きく異なるのです。ショタも確かに可愛いと言えるかもしれませんが、拭いきれない受け身が私にはどうしても受け入れ難いのです。ガツガツいく性格の男の子もいるかもしれませんが、そういう子は私的にはショタではなくクソガキ――もとい黒歴史大量製造マシーンだと思ってます。逆にロリという分野では、私も幅広い性格を受け入れています。不公平だとおっしゃる方もおられるかもしれませんが、ロリは基本的にいくつかのジャンルに派生するんですよ。おねロリ、おにロリ、ロリロリと。ショタは基本的におねショタが王道って感じですからそこが大きな分水嶺と考えています。もしかしたらそんなことは無いかもしれませんが、あくまでも私の感情を交えた個人的な性癖……じゃなくて考え方なので悪しからず」



 少し熱く語ってしまった。まだまだ言い足りないこともあるけど、これ以上熱弁しているとマナさん達に不審がられるからこの辺にしておこう。



[カレン::お〜]

[味噌煮込みうどん::早口トークたすかった]

[腐腐腐の腐::なるほど。そういう解釈もあるのですね。お答え頂きありがとうございます]

[ゴリッラ::お、おう]

[階段::オタクくんさあ]



 珍しい雑談タイムはこの辺で終了。馬車が停止したのだ。わいわいと騒ぐ幼女組を後ろから眺めながら馬車を降りる。


 降り立った所に広がっていたのは、レンガ造りの家の群れだった。至る所から煙が立っていて、環境汚染が心配になる。



「こちらの家です」



 トゥリさんが目の前の普通の家を指してから、ドアノブに手をかける。軋むドアを抜けて入ると、家の奥からものすごい熱気が体を焼かんとしてきた。



「しばしお待ちを」



 何かのスイッチを押して、奥へ歩んでいく。私たちがどうすればいいのか分からず立ち惚けていると、双子が我が物顔でくつろぎ始めた。そのおかげでリラックスして適当な椅子に座って待つことに。


 次第に部屋の温度が下がってきて適温に到達した時、奥からトゥリさんが帰ってきた。さっきのスイッチはエアコンのような物だろうか。



「申し訳ございません。全く聞く耳を持ってもらえず、そもそも交渉の場に出るのも拒んでいる次第です」


 うわー、やっぱり気難しそう。交渉のセッティングは本人がした訳ではないんだね。


 はいそうですかとあっさり引き下がるのは論外だし、ちょっと話に行こうかなー。



「私、行ってきます」

「! 案内いたします」


「一応案内が終わったら席を外してください」

「承知しました」



 あまり得意ではないのか、喜色を示すトゥリさんを見て親しみが湧く。席を外してもらうのはドワーフさんがトゥリさんを嫌ってる場合を危惧しての方策。



「この部屋です。よろしくお願いします」


「任せてください」


 あってないようなものである力こぶを見せつけ、ゆっくりと戸を開ける。



「交渉なぞせんと言うておろうが!」

「そこをなんとかお願いします」


 鍛冶場、一人のドワーフさんが鉄を打っていた。こちらに見向きもせずに背中越しで初手から怒鳴るのはいただけないが、誰に対してもこんな感じなのだろう。



「誰じゃ……?」

「初めまして、穏健派の援護に参りました帝国の使者、ミドリです。交渉のお手伝いとしてお供しています」



「帝国ねぇ……」


 こちらをギロっと一瞥してため息を吐く。一瞬見えた瞳孔は鋭く、他者との壁を作るような拒絶の感情が強く表れていた。



「…………その腕の、何だそれは?」



 モノクルを輝かせて興味深そうに私の腕に視線をやっている。腕のとは、きっとこのミサンガのことだろう。



「ミサンガですけど……」

「違う。そのスキルが付きかけている理由を聞いておる」


「はい? スキル?」

「そう、何らかの想いがそこに詰まっておる。そうなるに至った経緯を話せと言うておる」



 ほんとに上から目線だ……。まあこういうご老人には注意しても意味は無いから、望み通り経緯を話そうかな。



「少し長くなりますが、それは異界人である私がこの世界に来訪した時から始まります――――」



ミドリの長文詠唱でしか摂取できない栄養素があったりなかったり。

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