16瓶目
「早速、結界の力で箱庭を作ろう!」
そう言ったのはゆうちゃん。二人でベッドにねっころがりながらその事について話し合っているが決着がつきそうにない。
時間は一時間ほど前のこと
「結界の中どうする?」
「本棚が欲しいな。後、棚とか引き出しとか」
「それはここでもできるじゃん」
ちょっぴりむっとしながら聞き返す。
「じゃあゆうちゃんはどういうところがいい?」
「私は草原がいい!ヤギかいたい!」
「箱庭の中に生き物連れていけるの?」
「なんかつれていける気がする‼」
「ヤギねぇ、この世界にもいるのかな?」
「そんなときに役立つのがすうちゃんの生き物図鑑!
すうちゃん!早くその本を出すのだ!」
「あいあいさー」
やぎよりウサギの方が好きだな。目はくりくりしてるし、毛もふかふかだし…
けれどゆうちゃんの箱庭だから私が口出ししちゃ駄目だよね
とりあえず、アイテムボックスっと…
アイテムボックスから【現実の生物から神話生物まで!生物のことならなんでもわかる本】をとりだす。
どうやらこの本には地球にいた生き物から神話生物ではなく、カリファの生き物と神話生物がのっているようだ。
フルカラーで紙も贅沢に使い1ページに載っている生き物は二種類。
「ゆうちゃん!この生き物始めて見た!」
「この図鑑すごいねー
ゴブリンやペガサス、龍ものってる‼」
「この世界、地球にもいる生き物もいるんだね。なんか変なの」
「すうちゃん!すうちゃん!人面犬のってる‼あとテケテケも!」
「やだっ!やめて!怖いの無理だから!」
「人面犬の顔が塾の国語科の先生と激似!どっちもハゲ!」
「怖いのは嫌だがそれは気になる。」
「ほらっ!」
「うわっ!本当にハゲだし、顔テカってるしデブ‼最悪‼」
「ね?キモいでしょ」
「自分たちの目的を忘れていたが今やるべきは、ヤギがいるかだよ?
忘れてたでしょ?」
「もちろん忘れてた
後悔も反省もしていない」
キリッとした顔でゆうちゃんは言い切った。
「だろうな」
だから、自分もキリッとした顔で言い返す。
「じゃあヤギ探しする?」
「いいともー!」
二人でヤギのページを探すこと約10分。
「これとかどう?サーベルゴート」
「肉食だし、牙がすごいよ?すうちゃん、獲物をとるのが大変だよ」
「確かに…」
「ゆうちゃん!これは?
スモールゴート」
「これはサイズが30センチにも満たないからやめときたい」
そんなやり取りを8回続けた頃になるとゆうちゃんがヤギじゃなくてもいいや…といい出した。
わがままなやつめ
「じゃあ何がいいの?」
「なにも飼わなくてもいいや…」
「やっぱり寛ぐには家だよね!」
「その通りだすうちゃん」
「白川郷とかよくない?」
「いやいや、やっぱり女たるもの一国一城の主だろ」
そこから冒頭に繋がるのである。




