夢の中でベットに入るとか、変な感じ
ソフィーがノックをする。
「失礼します」
「入っていいわ!」
私は入室するとすぐ頭を下げる。カテーシーなんて出来ないからお辞儀で許してくれ。
「顔を上げて」
言われた通り顔を上げると、リリアン越しに部屋が見える。かわいらしい部屋で全体的にピンクで統一されている。推しの部屋に入れるとか夢でもうれしい。部屋にいるのは私とリリーとソフィー以外に数名の使用人が隅で控えている。
「リリアンお嬢様、どのような用件で私をお呼びですか」
「あら、そんなかたくならないで。私のことはリリィって呼んで頂戴。」
「わかりました。リリィお嬢様」
推しの部屋に入った上に愛称で呼んでいいんですか…!?動揺が知られないようポーカーフェイスで返す。リリィは満足そうに頷いた。かわいいかよ。
「そうだ!私あなたに聞きたいことがあって呼んだの」
「何でしょう」
「あなたの名前は何?」
そう言われると、なんと答えようか。私の名前を言うのが当たり前だと思うが、ここは夢の中の推しがいる世界。しかも当の私は赤髪の幼女ときた。折角だし、ロールプレイというものをしてみてもいいんじゃないだろうか。
「私、リリィお嬢様に会うまでの記憶がなくて…名前も思い出せません」
「あら!そうだったの?じゃあ私が名前をつけてあげるわ!」
そう言って彼女は楽しそうに考え始める。しばらくして目を大きく開けると、満面の笑みで言う。
「決めたわ!貴方の名前はミーア!」
へ?
その後なんて返事したかとか、どうやって部屋まで戻ったのかとか覚えてない。
いや、でもよく考えたら、私は今ミーアの想像上の過去の夢を見てるだけか。そうなら赤髪なのも納得いくし。ていうか夢に秩序なんて考えるだけ無駄か。
我ながらめちゃくちゃいい夢見たな。そんなことを考えながら、私は意識を手放した。




