第6話 〜謝るな.......!〜
「鈴の密着はどうだ?」
俺と、紗夜はリビングで一緒でテレビ番組を見ている。
俺と紗夜は最近、全然喋っていない。それは、俺のせいだろう。紗夜も檸檬の事はしょうがないと思っている。
だが、不満は積もってるだろう。
だから、俺はこんな普通な家族の時間だからこそ、鈴の事を聞く。
「兄貴か居ないから楽しくないけど、まぁ、その分楽しくやってるよ」
俺はその言葉を聞いて、安心した。そして、前々から気になっていたことを紗夜に質問する。
「鈴は、どういうことをやってるんだ?」
「鈴ちゃんは、ずっと私達を見てるから、なにか変な事を言ったら変な事を書かれるんじゃないかってびくびくしながら喋ってるよ」
「へぇ〜」
このごくごく普通の兄妹の会話。だが、紗夜は不満が溜まっていると直ぐに分かった。
ーー次の日ーー
俺は玄関の扉を開けると、またもや鈴が家の前に立っていた。その顔にはいつものように、ひょっとこの仮面を被っていた。
「まーた、居るのか。どうしたんだよ?」
鈴は俺の方を向き、喋る。
「私が、ここに居たら駄目なんですか?」
「いや、駄目ってことはないけど……」
今回は、鈴は紗夜に用があると思い、俺は、鈴を素通りし学校へ向おうとする。すると、鈴も一緒に付いてきた。
昨日と全く一緒な状況に、俺は不思議に思った。
何故なら、普通は昨日、俺の家に来たのだから、次は明日葉や、渡、檸檬のどれかの家に行くはずだ。なのに、また俺の家に来て、またもや、俺に付いてくると言うことなら、なにか違う真意があるのではと考えた。
「どうしたんだ?」
「………………」
今度は無言か……、こいつの思考は、本当に読めないな。そんな事を思っていると、鈴はいきなり、質問をする。
「先輩は……なんで、親友がいるんですか?」
その突然の意味不明な質問に、戸惑った俺。
「何で、そんな事を聞くんだ?」
「別に意味なんて無いですけど、明日葉先輩達を、見ていて先輩は皆に愛されてるのが分かったので」
「それを、言われると嬉しいもんがあるけど……なんで親友がいるか、か……」
俺は、高校に入り、初めての後輩からの質問に真剣に答えようとする。だが、そんな事は考えたことすらがなかった。
「そう言われると……すげぇ、難しい問題だな」
俺の場合、初めて出来た親友が渡だ。俺は渡が居たから、鳩背高校に居ると言っても過言ではない。
そんな、渡はいつの間に親友になっていたのか……
「う〜ん、両方がお互いを親友って言ったら親友だろ?」
俺の言葉を聞き、鈴は少し黙り、数秒経った後に口を開く。
「それが、先輩の答えですか……」
その言葉だけで、後は何も答えない鈴。
「お前は親友って奴は居るのか?」
「新聞部をやっていると、友達もいないし、親友もいないですよ」
俺はその言葉に「そうか」と言った。そして、俺は昨日、明日葉が来るまで鈴と話ていたが鈴と話していると歳下とは思えない程、話が上手い。
なら、俺の行動は分かっている。
「じゃあさ、友達になろうぜ、鈴?」
その言葉に鈴は立ち止まった。そして、鋭い言葉を、刃物みたいな声で鈴は喋る。
「それは、自己中ですよ……先輩?」
俺は、やってしまったと思った。友達を作らないのは加奈みたいにそれ相応の覚悟があってやっていることだ。それなのに、俺は馬鹿みたいに、鈴が傷つくことを言ってしまった。
だが、こんな空気になってしまった事には俺に全ての責任がある。だったら、謝るのか? 俺は悪くないというのか? それは全て不正解だ。この空気は絶対に打開出来ない。
数十秒間、そんな空気が続き、鈴は喋る。
「重い空気になってしまいましたね」
鈴も、この重い空気を気にして鈴が率先して喋ってくれた。だから、俺もそれに返答しようと思った。なのに、俺は……
「ごめん」
謝ってしまった。
「謝ってなど欲しくないんですけどね」
まただ、刃物のように鋭い声だ。なんでだ、なんで、俺は謝った?
「ごめん」
まただ、謝りたくないのに、謝ったら鈴がもっと怒るのに、何故、何故、俺は謝っている?
「なんで……謝るんですか?」
「ごめん」
「ッッッッッッーーーー!」
鈴は、走り出した。俺を置いて。
「何やってるんだよ……俺……!」
俺は自分の馬鹿みたいな行動にに腹が立ち、もう、鈴とは口が聞けないと確信した。
どうも、今日は0時に投稿したいと思いましたが、その前に寝ちゃんじゃね? と思い、0時投稿を断念した犬三郎で〜す。
はい。今回はなんで、彼方が鈴に謝るのォォォ!? ってなった方はいらっしゃると思います。だけど、言っちゃうんです。彼方の性格だと、言っちゃうんですよ。
人って不思議ですよね、謝ったら逆に怒るから、それが不思議ですよね。
by 日曜日は0時に投稿しようと思う犬三郎




