表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/35

第9話 ~流石、渡だな~

第9話登場人物名前


小泉彼方:こいずみ かなた


小泉紗夜:こいずみ さや


安野渡:やすの わたる


日代明日葉:ひしろ あすは


連城成一:れんじょう なるい


星野檸檬:ほしの れもん


霜月神奈:しもつき かんな

「檸檬が死ぬ……か」


ここは俺の部屋だ。俺はベットに横になり天井を見上げている。

今日の加奈の不可解な言葉。あれを言った後、加奈は気分が悪いと帰っていってしまった。全てが意味が分からなくなった。その言葉の説明をしないで出ていってしまった加奈。


自分の言葉を信じて欲しいと言っていた加奈。俺は加奈を信じ、加奈の言葉を信じようと決意した。だが、それはただの建前だった。俺は今現時点で信じられていない。


それはそうだ。何故、俺の友達が死ぬと言われてはいそうですか、じゃあ死なないようにどうしましょうかと言えるはずがない。

俺が信じていないと思い、傷ついて加奈は突然帰ったのだろうか?

それとも、全てが夢だったのだろうか? 今は不思議な感覚だ。たが、これは夢じゃない。

加奈のあの言葉が本当なら檸檬は死ぬ。

加奈がああいう状況で冗談を言うはずがない、加奈はそういう奴だ。

信じるのか、加奈の言葉を……


「いや、信じよう。俺は加奈の彼氏だしな」


彼氏というものは彼女の言葉を出来る限り信じる、そういうものだと俺は思っている。

今から加奈に連絡を……いや、明日にするか、いや今から連絡したらいいのか? どうしようどっちが正解なんだ?


そんな思考を巡らせている中、俺の部屋にノック音が響いた。


「兄貴、入ってもいいか?」


紗夜の突然の申し出。それに対して俺は焦ったが、特に変なこともしてないし、変な物もそこら辺に置いてないし、今考え事は……終わってないがまぁ、大丈夫だろうと思っているが本当に何か落ちてないかと一瞬で確認し返事をした。


「ああ、いいぞ」


ガチャと音をたて入ってきた、紗夜。俺は起き上がりベットに座り、紗夜は絨毯が轢いてある所に座った。紗夜の服装はパジャマだ。加奈の服装は口調からは分からないほど女の子らしい。


今の紗夜の服装は100人の童貞が見たら99人恋に落ちる見た目だ。もちろんあとの1人は俺みたいな圧倒的B専の男だ。でも、紗夜と住んでから俺が圧倒的B専で良かった思った事がある。もしも、普通のB専なら普通に妹としては見れなかっただろう。


「どうしたんだ? こんな時間に」


「ああ、兄貴に相談? というより話したいことがあって」


「これはお兄ちゃんとしての、初めての経験になるな」


紗夜の初めての相談みたいな事をされるということはお兄ちゃんとして認められている気がしてちょっとワクワクした。


「違うそいうことじゃないんだよ。檸檬ちゃんの事だ」


「檸檬のこと?」


ワクワクしていた気持ちから一変、俺は嫌な気持ちになった。加奈が今日、檸檬が死ぬと言ったばかりに紗夜から檸檬への相談。でも、紗夜がわざわざ檸檬の事を俺に相談するのか?

檸檬の事で頭がいっぱいになってる中、紗夜が相談内容を説明した。


「今日明日葉ちゃん達と3人で買い物をしに行ったんだが、その帰りに檸檬ちゃんの昔の友人に会ってさ。そこで檸檬ちゃんと別れたんだけど檸檬ちゃんの態度が変だったからつけってったんだけど……」


「その後どうなったんだ?」


「その後……」


ーー6時間前ーー


メイドの仕事も終わり、メイド姿から私服に着替え今日は彼方も見失ったということで帰ろうとなった時、檸檬へ1人の女性が近づいた。


「星野さん?」


檸檬の背後から聞こえた声。その声は檸檬の記憶にずっと残っている声。その声に思わず反応し後ろに直ぐ振り向いた檸檬。


神奈(かんな)さ……ん?」


神奈に気づいた檸檬の顔は険しい顔になっていた。

中学生時代の記憶が蘇る。檸檬の頭に神奈に虐められていた記憶が激しい濁流が流れたよに記憶が溢れた、そのドス黒い記憶は檸檬を恐怖に陥れた。たが、檸檬は平常心を保っていた。彼方達に言われた言葉、私を守ってくれる。しかも、今は明日葉達もいる、その安心感から恐怖が少し弱まった。


「ちょっと話したいことがあるんだけど、話しちゃ駄目かな?」


瞬時に虐められるそう思った檸檬。断ってこの場から逃げようそう思った檸檬は断ろうと決意した。


「……分かりました」


無理だった、断れなかった。断ったら後をつけられ虐められる、もう駄目だ無理ゲーだ。だったら明日葉ちゃん達を巻き込まないようにしようそう考えた檸檬。


「明日葉ちゃん達は先に帰っていいよ」


「分かりました。じゃあ、私達は帰ってますね」


明日葉の言葉に檸檬は頷き、神奈と一緒に歩いて行った。

檸檬達が角を曲がり視界から消えるまで見ていた明日葉が口を開いた。


「ついて行きましょうか」


「そうだな」


「そうしますか」


明日葉の言葉に直ぐに返答した紗夜と渡。

明日葉達は檸檬が曲がった所へ走り、檸檬の後を追った。そして、檸檬と神奈が公園に入って行くのを見た明日葉達は気づかれないように1分ぐらい時間を置き公園の策の近くに茂みがある、隠れるにはベストポジションの所に身を隠した。


明日葉達と檸檬の間には子供がおり、その子供が元気よく遊んでいるため檸檬達の会話は聞こえない。だが、子供たちがいるおかげでバレにくくなっている。


「あれ、檸檬ちゃん頭を下げて謝ってますけど何かやったんでしょうか?」


公園の真ん中で相手に頭を下げている檸檬。その姿を見て明日葉は痴話喧嘩みたいな事をして謝っているのではないかと考えた。


「よく見たらあれ、檸檬ちゃん泣いてないか?」


日が沈みかけているので、日航の光で涙が反射し泣いてるのが分かった。それを見た紗夜は檸檬は何か重大な事をしてしまったのではないかと心配していた。


「いや、あれは嬉し泣きかもしれないじゃないか?」


楽観的に考える渡。それを考えたのは檸檬を信頼していた証拠。檸檬が相手を不快にさせる行為は余程のことがない限りやらない、渡はそう思っていた。


たが、檸檬の昔はどうだろうか? 中学生時代は不登校だったと渡は檸檬から聞いたことがある。何故、不登校になったのかは聞かなかったが、それと今は関係があるんじゃないかと渡は考えている。


たが、もしも、虐められてたなら檸檬が謝ることはない、なのに謝っているのは……


渡が思考を巡らせている時、事態は悪化した……


「檸檬ちゃんが、ビンタされましたよ!?」


そう、檸檬がビンタされたのだ。その事態に3人は驚きを隠せないでいる。

たが、その驚きを瞬時に燃やしそれを怒りに変えた者がいた。


「許さねぇあの女! 泣いてる檸檬ちゃんをビンタしやがって!」


紗夜が立ち上がり檸檬の所へ行こうとしたが、紗夜の服を引っ張り檸檬の所へ行かせようとしなかった渡。


「紗夜さん、落ち着いて。檸檬さんの事も考えて行動をしよう」


「それだったら、今行くのが檸檬ちゃんのただ――」


紗夜が、あまりにも大声で言うので渡は紗夜の口を手で覆い無理やりしゃがませた。


「声が大きいよ紗夜さん。俺だってあの場に行ってあの状況を檸檬さんに説明させたい。だけど今行って、今の状況を檸檬さんが見られて嫌だったらどうする?」


頭に血が上っていた紗夜は気づかなかった。もしも、檸檬の為だと思った事が檸檬を傷つける行為だったらと考えたら檸檬の元に行けなくなってしまった。

今、檸檬の元に駆け付けた方が友達なのか、檸檬の元に行かないのが友達なのか。


そんなのは分からない。だけど、友達が暴力を振られてそれを見逃すのが友達か? そんなの事をするのは臆病者のすることだ。

紗夜は渡の手を解き檸檬の元に向かおうとした瞬間、檸檬の方をへ近づく者がいた。


「明日葉ちゃん?」


「檸檬ちゃん、すいません、後をつけてしまいました」


明日葉の姿を見て涙を拭いた檸檬。


「……明日葉ちゃん……もしかして全部見てた?」


「いや、全部というよりそちらの方がが檸檬ちゃんの頬を叩かれたところを見たのですが……」


神奈は今の檸檬を凄い心配している、明日葉を見て思った事が口に出る。


「星野さんにも良い友達が出来たんだね、本当の友達が」


その声の音は誰も聞こえないよな音量だった。そして、その彼女の顔は悲痛の表情だった。昔の事を後悔しているよなそんな顔。


「私の名前は霜月神奈(しもつきかんな)、昔、星野さんを虐めてた事がある人よ」


「虐めですか……それは酷いことをしてくれましたね」


「そうだね。それはそれは酷いことをした」


「それで今、謝っていたということですか?」


「……そう、謝ってくれたの。それで、私を殴ってくれって言うから私がびんたされたけど、私も酷いことしたから檸檬さんをビンタしたところ」


神奈と檸檬の赤くなっている頬を見た明日葉はそれは事実だと思った。

だけど明日葉は気食わなかった。どっちともビンタして解決というのも納得いかなかったが、神奈という人の考え方が嫌だと思った。


その考えを口に出すのは今この場の空気を壊すということになる、それは怖くて出来ない。私はどうすればいいのか? このモヤモヤを言うと檸檬ちゃんが嫌がるかもしれない。これを言うのをやめたらいいのか?


「すいません、貴方の考え方が嫌いなんですけど言ってもいいですか?」


そんな中、1人の男が空気を壊した。明日葉が出来なかった事を平然とやってのけた。


「私の考え方が嫌い? 貴方は星野さんの友達?」


「そうですけど、貴方が嫌いな理由言いますね。あ、拒否権とかないですよ?」


強引な渡の言い方に戸惑う檸檬と神奈。渡の後ろにいる紗夜は情けなくなり、明日葉は悔しくなった。


「神奈さんは、自分が叩かれて檸檬さんに虐めていた痛みはこんなものなんだと、思いました?」


「そんなこと思ってないけど」


何を言ってるんだと、思っているだろう神奈。だが、渡だけは分かる


「嘘です。私は人の視線や表情で嘘をついているか分かります。だから、嘘だと思っています」


そして、渡は大きく息を吐き、大きく息を吸った。


「あのな、檸檬さんが負ったのは心の傷なんだよ! そんな、外の痛みじゃねぇんだよ! 殴ってくれ? 外を殴って解決じゃねぇんだよ! 心はどうしたんだよ!?」


渡が初めて接した人に対して暴言を吐いた。

その行動をして1番驚いているのは渡自信だ。


「暴言を吐いたことは謝ります、だけどあんたは、檸檬さんの心に謝ったか。」


神奈が謝ったことは知っている、神奈が昔の事を後悔していることも知っている。神奈は今の檸檬に謝っている。今の檸檬に謝っても関係ない、檸檬の心に謝らなければならないんだ。


「いや、私の方こそ目が覚めた。私が1人で納得してた。星野さん……本当にごめんなさい!」


渡の言葉に心を打たれた神奈。神奈は檸檬に対して土下座をした。


「………………」


神奈の土下座にどうすればいいか分からない檸檬。


「いや、私に出来るのは最大の謝罪と今後の関係をもっと良くすること、ならこれは絶対にしないといけない事だから! 昔の私は本当に本当に馬鹿でした! 本当にすいませんでした!」



ーー現在ーー



「そんな事があったのか。流石渡だな」


やっぱり、俺の親友はすげぇなと思いながら、紗夜の顔を見ると紗夜は納得言ってない顔をする。


「そうだけどさ、渡君や明日葉ちゃんは直ぐに檸檬ちゃんの為に行動を移したけど私は何も出来なかった」


「そんなことでもしかして悩んでいるのか?」


「そんなことって……私は凄い後悔してるんだけどな」


下に俯きならが言う紗夜。


「お前は自分でそれを正しいと思って檸檬の所へ向かおうとしたんだろ? だが、それは渡に止められた、渡の言うことも正しかったから、悩んで自分の方が正しいと思って行動に移したら、先に明日葉が檸檬の元に行っていた。

どう考えてもお前が運悪く渡に捕まって行けなかっただけだし、先に明日葉が捕まっていたらお前が行っていたし、運命は決まってたんだよ」


「だけどよ、私だけ檸檬ちゃんになにもやれてねぇよ」


皆は檸檬の為に身を投げ出しているのに自分だけ身を投げ出していないと思っているだろう。


「我が妹は馬鹿だな」


「なっ!? 馬鹿ってことはないだろ?」


笑いながら言う俺に紗夜は顔を赤くして喋った。


「いいや、馬鹿だよ。お前は檸檬にいっぱい友達として檸檬を助けてるぞ」


「じゃあ、私は何をやってるんだ?」


「それは自分で考えろ。自分で見つけ出した時の方が気持ちが楽になる」


俺の言葉に不服を隠せない紗夜。


「今日はもう寝ろ、俺もちょっと眠気が半端ない」


「納得いかないけどもう遅いし……兄貴が眠いならしょうがなねぇな。おやすみな兄貴」


「ああ、おやすみ」


紗夜は俺の部屋を出ていった。そして、俺は電気を消してベットにダイブした。


「もう遅いし、加奈には明日電話するか」


そして、俺は眠気に襲われ直ぐに寝た。










そして、次の日檸檬は死んだ。


どうも、この時間帯に投稿するのは多分初めての犬三郎で~す。さぁ、最後を見て驚いた人はいるかな? いたら嬉しいです

。来週の木曜日がなろうで投稿して1年です。なので別作品とこの作品を木曜日に投稿したいと思います。木曜日にこの作品が投稿できなかったらああ、駄目だったんだなと思ってください笑


by まじで別作品書くの楽しい犬三郎

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ