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天から美少女が降ってきたので一緒に暮らす  作者: 紅羽夜


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第59話「ローゲインルド王国」

 すぐに行くことはせず二日間は準備に使い三日後に転移門の予約を取った。

 転移門ではこの間のように絡まれることなくスムーズムだった。

 ギルドに依頼を受けに来たことを報告し、近辺の宿の情報を教えてもらう。


「リィド宿はどうする?」

「理想は四人部屋だな。セツナから聞いたんだが、こういった種類に依頼の時は襲撃等の可能性考えて分散せずに纏まっていた方がいいんだと」

「なるほど。確かにそれもそうだな」


 三軒程探した後、ようやく理想の宿が見つかった。

 人数は四人で期間は一か月。

 一週間分の料金を前払い。

 鍵を受け取る。

 いろいろ話し合った結果、リィドとミケ。フェイシスとエリルで別れて行動することになった。


「さて、ご主人どこに行く?」

「ひとまず魔術具店かな」

「いいのか?」

「ああ。客として行くしさすがに表だって怪しくはないだろう」

「まぁ、ごまかしとるだろうな」


 二人はアンシャイ商会の看板を掲げている店に入った。

 店内は想像通り至って普通の様子。店員、客も見た感じ荒くれているような人間は皆無だった。

 しばらく店内を商品を見るフリをして観察する。

 怪しく思われない、冷やかしだと思われないように最後店員に手袋の魔術具がないか尋ねる。

 店員は申し訳なさそうに売り場にあるのが全てと言われリィドは店を出た。


「どうだった?」

「特にだな。変なしかけもなさそうだったしの」

「っと、。ごめんなさい」


 リィドは誰かにぶつかり、とっさに謝る。


「ぶつかってごめんなさい」 


 相手は小さい女の子だった。

リィドは転んだ女の子に手を差し出す。


「怪我してない?」

「大丈夫」

「新手の逢引きかご主人」

「な訳ないだろ。あ、すまん。服汚してしまったな」


 リィドは懐から金を出して女の子に渡す。


「いらなーい。ただでお金貰っちゃだめだってパパが」

「ほう、しっかししとるな」

「そ、そうか。でも……」


 さすがに汚したままはい、それでだと後味が悪い。


「じゃ、レイナのお家来てよ」

「んー……」


 当然悩む。


「行くぞ、ご主人。甲斐性なしではないだろうに」

「分かったよ」


 こちらが全面的に悪いのだ。ミケを連れてけばさすがに怪しい男だとは思われないはず。


「これは」

「ほほぉ善きかな」


 どうやら女の子の実家は酒屋だったようだ。


「いらっしゃい。ってレイナ?」

「パパ、ただいま」

「ど、どうも」


 リィドはぶつかってレイナの服を汚してしまったこと。

 お詫びを受け取らずに家に来てくれと言われ着いてきたことを説明した。


「それは、すみません」

「いえいえ、お詫びに何か買わせてもらいます」

「お兄ちゃん本当?」

「レイナちゃんは商売上手だな」

「たらしの才能じゃな」


 直接の金品の受け取りはだめ。なら、店で金を落としていけ。


「そ、そんなお客様無理なさらなくて結構です。うちは酒屋なんで」


 リィドは酒を飲まない。それはセツナ、エリルもだ。

 二人がどうだがは知らないが、リィドは飲めないわけじゃない。

 周りの酒飲みの良い印象がないから近寄りたくなかった。


「吾がたらふく飲むぞ」

「お、お客様?」


 飲酒は国によって扱いが違う。年齢で区分を設けて違法としているところもあれば、罰則等一切ないところもある。

 半数以上は年齢で違法と定めている。

 見た目が明らかに幼女であるミケがたらふく飲むという発言は酒屋として看過できないだろう。


「えっとですね……」


 リィドはミケが魔族であることを伝えた。

 魔族とはいえ国内で法を犯せば処罰の対象である。

 だが、魔族と人間は身体的特徴が異なるため飲酒で罰せられたなど歴史上ない。


「そうでしたか。それは失礼しました。お好きにどうぞ」

「ご主人のチョイスで一つ選んでくれ」

「俺は酒まったく知らないぞ」

「女心じゃ。好いた男に選んでもらうた酒に勝る味などなし」

「本音は?」

「ご主人が幼女を汚した謝罪なのだから、自身で選ぶのが妥当じゃろ」

「言い方……分かった。文句言うなよ」


 リィドは酒を購入した。


「ありがとう」


 レイナは二人に一口サイズの菓子を手渡した。


「ほう、甘いな」


 手作りソロップだった。

 ソロップは水にシュタンを加え煮詰めたものを冷やして固めたものだ。

 果汁など入れるとバリエーションが増える。


「礼じゃ」


 ミケは懐から綺麗な石を渡した。


「うわーありがとう」


 二人は店を出た。


「子供好きなのか?」

「いんや?ああ、先ほど贈り物したからか?」

「ああ」

「別に好きではないぞ。善意には善意を返すべきじゃろ?」

「そ、そうだな」


初日は聞き込みなど具体的なことはせず散策程度に済ませた。


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