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0-2 転移前の待機時間

こういう空間ってなんかいいですよね。この感覚わかる人いるかな…?

 目が覚めると見知らぬ空間にいた。


 そこは上下左右の区別がなく、目は見えるが何も見つけることができず、音は何も聞こえない。昔の記憶が疼く。ここはまさか転移前の神がいる場所か…!


『正解です。耐野大さん。ここは私、女神ウルスティアが創り出した場所です。そして、これからあなたたちには異世界トゥームレアへ旅立ってもらいます。』

 と目の前にこれが女神といった風貌の女性が現れた。恥ずかしい。久しぶりに厨二的なノリになってしまったのを聞かれてたのは。

 彼女は柔らかそうな羽を生やし、見事に出るところは出てて締まっているところは締まっていて、完璧な容姿をし、薄い布を体に巻き付けただけの服なので、「誘っているのかこの痴女は?」と思った。間違いなく俺が青年の時だったら息子がハッスルしたところだ。あいにく俺はもうすでにおっさん(というよりもはや爺さん)で息子の元気はすでになくなり始めている。世間もセクハラに厳しいし発散できる機会がほぼなくなったため、嬉しさ半分悲しさ半分だ。…ああ、オッサンの肩身狭きや。念のために俺の名誉のために言うが枯れてはいないぞ?枯れてはいないからな?


 だがそれよりも、

「あの、ウルスティア様。誠也や光の姿が見えませんが…そちらのおっしゃることから推測すると二人はいるように聞こえるんですが?彼らはどこへ行ったのでしょうか?」

 その言葉を聞いたウルスティアはいわゆる女神のすべてを抱擁するような慈悲に満ちた顔から一転、一瞬「あ、しまった。」という顔になり、

『…え?ウソ!』

と言って何か薄い板を空中に出し操作をし始めた。


…なんか『どうき』とか『せってい』とか単語が漏れ聞こえてくる。…ミスは誰にでもあるものなんだ。人間だけじゃなく、神も。


 すると突然、何もなかったところに誠也と光が現れた。どうやら向こうも驚いている。


「あれ?誠也、耐野?あなたたちもいたのね?」

「一緒に転移したから一緒にいないとおかしいでしょう?」

「まあた『こほん。』」

『あなたたち神の前ということをお忘れなく。そして耐野さん、先ほどは黙っていましたが破廉恥な妄想で私を不快にさせないでください。』

「ナンノコトデスカ」

 やばい、思考を読まれることを忘れてた。と言っても少しぐらいは仕方がないものだと思う。人だし。


『それよりも話の続きを。あなたたちには異世界に行ってもらいますが、特に何かをする必要はありません。今回は事故みたいなものですし、私もたの…いえ、なんでもありません。この空間は、あなたたちへの最低限の準備をさせるためのものなので、質問があれば答えましょう。ただ、時間は少ないですし、答えられない質問もありますが。』

 ふむ、そもそもどういった世界かわからないとまずいな。ではまずこの質問からかな。

「トゥームレアには魔法がありますか?」

 隣で誠也が「ラノベやアニメに影響されてるじゃないですか…」とボソッとつぶやいたが気にしたら負けだ。


『ええ、あります。』

「では、僕たちにチー…、いや、特殊な能力とかありますか?」

『いいえ。ただの一般人として転移してもらいます。』


…っち。強くてニューゲームはなしか。

「では、私たちが行く世界のトゥームレアでの常識を教えてもらえますか?」


…ん?なんか光がそわそわしている。嫌な予感がするぞ…


『う~ん。どうしましょうかね。この短時間で全ておし「とう!」何をするのです!放しなさい!』

 やはりか。どうやら光がウルスティアに飛びかかったようだ。ライの奇行はいつも通りなので何もする気が起きない。

「光!何をしているのですか!どんな報復をされると思っているのです⁉」と誠也が叫んでいたが俺は(女神って触れれるんだ…)との感想しか出なかった。

 光が飛びかかったのは謎だが、はやく情報を引き出さなければ。

「それでは質問を変えて。私たちの体はこのままですか?流石にこの身体だとその世界で過ごすのはいささか厳しいものがあると思うのですが。」

『あなたたち!そんなこと言っている場合ですか!はやくこのおばさんを放しなさいよ!』

 と言われてもな…こうなったライは止められないし、ほぼ100%これのおかげでいいこと起こるしな...止める気がおきない。

『もういいです!あなたたちなんかとっとと転移して魔獣にでも食べられてしまえばいいのよ!』

 との言葉を聞こえたと思った瞬間また俺の意識は暗転した。

初めから二連続で意識暗転落ち

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