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夢みたいな恋したい☆  作者: 花恋
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「もう超カワイイ!

ねぇ瑠璃

今日はずっとその格好でいてよぉ」


陸の甘えた声

何の話かというと、瑠璃の水着のことだった


室内に入った途端に愁さんのパーカーを剥かれ

今はビキニだけを着ている


「陸!

そんなことしたら瑠璃が風邪ひくだろ!」


淳さんの怒る声

可愛い可愛い連呼されるのは嬉しいけど、さすがにこのままはちょっと…


「陸はほっといて着替えて、ついでにお風呂に入っておいで?

風邪ひかないうちに早くね」


要さんの優しさに甘えて瑠璃はお風呂場に向かった

その間にも陸の声が聞こえたが、瑠璃はきこえないフリをした



べ、別に期待してるとかじゃない

なんとなく…

今日は全員そろってるわけだし


いつもより念入りに身体を洗い

店員さんが選んでくれたあの下着を身にまとう


みんな喜んでくれるかな?


お風呂から出ると

みんながすでに夜ご飯の準備を始めていた

お風呂は二ヶ所あるらしく

律が今もう一ヵ所のお風呂に入っていて

あと入ってないのは陸だけのようだ


「やっとお風呂まわってきた!

みんなひどいんだよー?

自分達が準備するために先にお風呂に入ってね

料理出来ないから最後って言われたんだよ

でも瑠璃の後のお風呂に入れるなら良かったかも」


「残念ながらお前が入るのは俺のあとだよ

ほらっ

連れていってあげるからさ」


お風呂を出てきた律が陸をお風呂場に引っ張っていく

それを見送り、瑠璃も料理を手伝うことにした


エプロンを身につけ

昨日とは全然違う和食を作っていると


「突撃隣の晩御飯!的なww

ってことで飯一緒してもいい?」


いきなり葵さんが入ってくる

一気にみんなの空気が凍る


「は??ふざけんなよ

凌らと食えよ!」


料理の手を止め

ちょっと怒り気味の淳さんが

葵さんの胸ぐらを掴んだ

葵さんもみんなも

それに大してあまり気にしてないみたいで、瑠璃だけが取り乱していた


「和食食いたいんだよ

たまには良くないか?

あの頃みたいにみんなで食うのもさ」


あの頃?

何が何かさっぱりわからない瑠璃

みんなは諦めたのか、料理を再開しだす

瑠璃もあえてきかずに、料理を再開することにした


今日は葵さんの希望通りというか元々和食で

肉じゃがをつくった

それぞれ、味噌汁やおひたし、魚の煮付け、煮物とか

和食だらけだった


「まぁとりあえず食べるか」


愁さんの言葉にみんなが同意する


「おっ!!

肉じゃが超うめぇ!」


意外にも1番最初にほめてくれたのは葵さんだった

さっきのもめてた時と違い、また明るい雰囲気があった

意外と子供っぽい笑顔をするんだ


「お前!

それは俺が言うつもりだったんだよ!」


「は?言ったもん勝ちなんだよ

女の子はすぐに誉めなきゃ

相変わらず淳は不器用というか(笑)」


「なんだとてめぇぇぇぇ!」


子供同士が争ってるみたいで

どこか似てる二人

みんなの顔は懐かしげで

旧友と言った所なんだろうか?


さらに

ガチャッ


「やっほー

仕事の都合ついたから来ちゃった」


凜香さんがやってくる

右手にさげてる袋の中にはワインが何本も入っていた


「あら〜

みんなお揃いで

葵は久しぶりだねー」


凜香さんもやっぱり親しげだった

なんだろ少し疎外感

そんな瑠璃の想いを察したのか、みんなが話す決意をしてくれた


「葵はさ

俺らがBaterflyを組む前のバンド仲間

一緒に違うバンドを組んでたんだ

でもさ音楽性の違いで

今は別々の道を進んでる」


元メンバー

全然知らなかった

愁さんが話してくれたことはたぶん一部

きっと色々あったんだと思う

でもその過去は知らなくても、今のみんながいれば良い

だから深くは追求しないことにした


「まぁだいぶみんなが大人になったからこそ

こうやってもう1回楽しく過ごせてるんだよ

ってことで今日は飲もっ!!」


みんなはやれやれという感じで

でも今日は付き合うことにしたみたいだった


何時間後か

ふと目がさめる


ふふっ

大変だったけど楽しかったなぁ

みんな酔っ払うし絡んでくるし

でもなんだかそれだけ私に気を許してくれてるみたいで嬉しかった


あの下着をつけてお風呂を上がった頃には想像出来なかったな

まさか葵さんと凜香さんがきて

みんなとえっちどころか、同じベッドでさえ寝ない夜になるなんて

葵さんに瑠璃がみんなの恋人だってバレない為のカモフラージュ

仕方ないけど、少しやっぱり寂しいよ


ふと窓からみえた星空が綺麗で、瑠璃は散歩がてらにビーチに出てみた


「わー綺麗!」


沢山の星達がこれでもかと輝き明るいぐらいの輝きだった


「だよなー

俺もここの夜空好きだわ」


誰もいないビーチに、まさかの葵さんがいて

瑠璃は驚き飛び上がった

そんな瑠璃をみて葵さんは

ははっと笑ったのだった


「横良いですか?」


了承を得た瑠璃は、葵の横に座りまた星空を眺める


「今日は悪かったな

突然行ったりして

あいつらと過ごしたかっただろうし邪魔で仕方なかっただろ?」


星空があっても夜は夜だから暗い

でも横の人の表情をみるぐらいは容易かった

でも瑠璃は見なかった

お互い星空を眺めたまま会話が進んでいく


「そんなことは全くないです

みんなで過ごせて楽しかったし

みんなが葵さんを大事にしてるから、私も葵さんを大事にしたい」


笑顔をむけようと、ふいに葵さんの方をみると、葵さんは瑠璃をみていた

一生懸命ただ強い眼差しで


「お前がさ…あいつらに好かれる理由がわかる気がする」


唐突すぎる言葉

いつの間にか少し距離が縮まり、葵さんの顔が凄く近くにあった

身体は向かい合い見つめあう

いけないのにまるで恋人同士のように


「…」


どうリアクションをしたら良いかわからないで困っていると

葵さんが会話を続ける


「俺はお前が気に入ったんだ

でも俺はあいつらも大事だ

芸能界っていうのは甘くはない

お前等の関係がバレたときBaterflyに未来はない

それにバレたらお前自身も平凡な日常を失うことになる

嘘かホントかわからないような噂までも飛び交い

マスコミに終われる毎日

そんなに多くのことをガキが背負い込む必要はないだろ」


彼もまたわかってるんだ

瑠璃が5人全員の彼女であることを


「普通の恋人だったらまだしも

未成年ってこともあるけど

何より全員の恋人なんて

きっと受け入れられない

あいつらの音楽の可能性を潰さないでくれ」


きっと意外と彼らの絆は深い

良き仲間で良きライバルなんだ

音楽を愛した者達深い繋がり


「私は…」


何か答えなきゃいけないのに答えが出てこない

考えがまとまらない


「瑠璃っていうんだよな?

瑠璃が誰よりもあいつらを愛してることぐらい知ってる

瑠璃にとってあいつらがどれほど大きな存在かは知ってる

でもそれは時に大きな落とし穴になるんだ

よく考えなよ

俺もいる

俺は誰かと瑠璃を分けあったりは決してしない

お前だけを愛すし、いつだって公表してもいい

それがあいつらに出来るか?」


葵さんは瑠璃の答えをきかずに

一方的に告げて、アドレスと番号を渡して中に戻っていった


瑠璃がいる海岸沿いを冷たい風がふく

夏の夜でも冷たい風


「こんなに寒かったかな?」


瑠璃はしばらく自分自身を抱きしめ続けていた




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