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【DOMESTICS】音楽雑誌『BAND STYLE』特集記事  作者: 宮地拓海


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TRACK3.『そのKEYになって-DOMESTICS-』

『そのKEYになって-DOMESTICS-』

動画リンク https://youtube.com/shorts/LTUYyHnrvB4

――こちらは、楽曲も撮影についても聞きたいことがたくさんあるのですが……まず、タイトルに“DOMESTICS”とついている点について教えていただけますか?


久世(Vo):これには、悲しい過去が……


――なにがあったのでしょうか?


篠原(Ba):これは、元々別の方に提供された歌詞だったんですよ。久世がオファーを受けて。

桐生(Gt):レコード会社の人にな。

久世(Vo):歌って踊れる若い女性アーティストのデビュー曲になる予定で、すごくノリのいいダンスミュージックだったんですよ。


――ダンスミュージックですか? なんだか、イメージが全く異なるので驚いてしまいました。


篠原(Ba):でもね、歌詞だけを見ているとダンスナンバーっぽいんだよな。


――それが、何らかの理由でなくなってしまった、ということでしょうか?


久世(Vo):うん……未成年喫煙が週刊誌にすっぱ抜かれて――

桐生(Gt):詳細言わなくていいから!

篠原(Ba):お前、間違っても名前出すなよ!?


――えっと、とても大変な遍歴の歌詞なんですね。それが、なぜ今の形になったのでしょうか?


桐生(Gt):いやもう、久世のへこみ方が凄くて。……まぁ、今見てもらっても分かると思いますけど(笑) それで、篠原がリビルドしようって。


――リビルド。再構築されたわけですね。


篠原(Ba):作曲は別の方だったので、とにかくその雰囲気からすごく遠い場所で作り直せないかと。そうやって考えていたら、「あ、俺たちの曲でいいんだ」って。

桐生(Gt):ダンスミュージックとは縁遠いからな。

篠原(Ba):それで、骨子だけ作って、あとは桐生にギター乗せてもらって。

桐生(Gt):俺は元の曲とか全然意識してなくて、だから「全然違う方向にしよう」とかは考えてなかったんだけど、結果的に全然違うものになったよな。


――久世さんを元気づけるために、お二人で協力されたんですね。素敵なエピソードですが、それを聞いた久世さんはどんな反応だったのですか?


桐生(Gt):抱き着いてたな、篠原に。

篠原(Ba):全治二週間。

久世(Vo):そんなに強くは抱き付いてないじゃん!(笑)


――よほど嬉しかったんですね。


久世(Vo):それはもう! 俺はこの曲を一生歌い続けるって決めたからね。


――本当に素敵なエピソードです。少し泣きそうです。


桐生(Gt):ただ、これで終わりじゃないんだよ、この曲は……


――何かあったんですか?


篠原(Ba):没になった楽曲が、別の新人さんのデビュー曲に決まって。


――えっ!? ……どうなるんですか?


篠原(Ba):一応、会社としては使わないでほしいってことだったんだけど、……久世が。

桐生(Gt):「もう曲作ったもん! 作ってくれたもん!」って(すごく可愛い言い方で久世さんの真似をする)

久世(Vo):そんな可愛い言い方はしてないよ!(笑)

篠原(Ba):でも鬼気迫る勢いはあって、この楽曲を没にするなら事務所辞めるくらいの勢いで。

久世(Vo):言ってないですよ? 思ってただけで。


――思ってはいたんですね。


篠原(Ba):それで、話し合いを重ねて、タイトルに“DOMESTICS”を付けて、別の曲であるとアピールすることで落ち着きました。


――紆余曲折があり、このアルバムに収録されたわけなんですね。


久世(Vo):ウチの方が発売日早いからね。

桐生(Gt):こいつ、ずっと「ウチがオリジナルだから」って言ってて(笑)


――では、そちらのダンスミュージックもリリースされるんですね?


篠原(Ba):そのうち。まぁ、そちらも応援してあげてください。久世の歌詞なので。

久世(Vo):あ、俺も別に敵視はしてないですよ? ちょっといろいろあって、大切にしてるだけで。今度デビューする女の子も本当にいい子なんで、応援してますし、応援してあげてください。

桐生(Gt):本当にいい子だよな。可愛らしいし、ダンスもうまいし。

久世(Vo):後は、もう、私生活にさえ気を付けてもらえれば。

桐生(Gt):だから、言わなくていいって、そういうことは!(笑)


挿絵(By みてみん)


――それでは撮影のお話をお聞かせください。とにかくすごいセットですよね。


篠原(Ba):コロッセオを作っちゃいましたからね。

桐生(Gt):『OUT OF REACH』のアナザージャパンもそうだけど、こういう異世界っぽいのが好きな人がいるんですよ、ウチの制作チームに。それも、すさまじく才能があふれまくってる感じの(笑)


――あと、剣闘士たちの戦闘が凄い迫力でした。


久世(Vo):マルクス!

桐生(Gt):分かんないから、名前出しても。剣闘士のオジサンです。


――あの方は役者さんなのでしょうか?


篠原(Ba):格闘家だね。すごい体してた。このデカい久世を片腕で持ち上げられるツワモノだったからね。


――それは、すごいですね。


久世(Vo):もう、音がね、すごいんだよ。ガッチャンガッチャン、派手で。

桐生(Gt):MVでは聞けないけど、声もすごかったからね。咆哮っていうのかな、「うぉおおおお!」って、地鳴りみたいな声で。

篠原(Ba):腹にズーンと響く声だったよな。

桐生(Gt):で、久世が対抗して「がぁああ!」って。なんで張り合ってんだって(笑)

久世(Vo):でも、それでマルクスが「お前凄いな」って!


――お話されたんですか?


久世(Vo):マルクスは英語しゃべれたから。

桐生(Gt):剣の持ち方教わってたよな?

久世(Vo):今、多分俺、強いよ?

篠原(Ba):いらんわ、その強さ。

桐生(Gt):法治国家だぞ(笑)

久世(Vo):今はな……でも、世紀末が来たら、世は荒れるぞ?

桐生(Gt):そのころにはお前はジジイだよ(笑)


――そういった影響もあったのでしょうか、演奏シーンの迫力もすごかったです。


篠原(Ba):あれはね、観客の影響だね。

桐生(Gt):すごかったな。

久世(Vo):現地のエキストラさんなんだけど、最初、あて振りと口パクだったんだけど「アーティストなら演奏しろ!」って、暴動が起こりそうな迫力で。ね?

桐生(Gt):それで、スタッフさんが大慌てで音出るようにして、こっちも全力で演奏して。

篠原(Ba):だから、オーディエンスと声で殴り合ってた感じかな。


――すごい熱気ですね。


久世(Vo):桐生は、負けられないって、演奏中アゴを太く見せようとしてたんだよ。

桐生(Gt):男の強さはアゴに現れるんだよ。

久世(Vo):初耳だけどな(笑)

篠原(Ba):マウスピース入れてたよな、途中で。

桐生(Gt):いつ殴られてもいいように。

篠原(Ba):殴られちゃダメだろ(笑)


――誕生から、転生、そしてコロッセオでの演奏と、波乱万丈な楽曲ですね。


久世(Vo):言われてみるとそうだね。ますます愛着わいてきた。

桐生(Gt):ライブでも盛り上がるから、この曲はいいよな。

久世(Vo):みんな篠原のおかげです、ありがとう!

篠原(Ba):もういいって。




一度は消えかけた歌詞が、メンバーの手によって新たな命を吹き込まれた『そのKEYになって-DOMESTICS-』。

楽曲そのものの魅力はもちろんだが、その背景にあるDOMESTICSの強い絆こそが、この曲を特別なものにしている。

数々の偶然と情熱を乗り越えて生まれたこの楽曲が、これからどんな景色を見せてくれるのか。そんな未来にも期待したい。




『そのKEYになって-DOMESTICS-』

動画リンク https://youtube.com/shorts/LTUYyHnrvB4

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