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23 あいだみち、ご機嫌いいみたい
ランは猫の妖怪。
オレは特別な人。
あいだみちの体内を移動。
お礼のおはぎ……。
ノーウェの死は妖怪の仕業?
そもそも、ランは何を知っている?
そんな思いが浮かんでくるが、深く考えないように。
考え事をすれば歩みは遅くなる。
ここではぐれてしまうわけにはいかない。
絶対に。
径は徐々に登り坂になってきた。
依然としてクマザサは深く、視界を遮る。
径は曲がりくねり、ふとランの背が視界から消える。
映画館の中のような薄暗闇。
明かりはない。
妙なところだ。
生えている木はシイ類とクマザサのみ。
ま、どうでもいい。
舞台セットの環境づくりに「あいだみち」ってやつは無頓着なだけだろう。
ランが立ち止まった。
再び平石に小皿。
今度はみたらし団子。
「はい、ミリッサ、これ」
と差し出されたものは、小さな提灯。
「手に持って、しばらくしたら火が灯る」
その通りだった。
ほのかな明かりだが、暗闇に慣れた目には眩しいほど。
足元だけが照らされる程度のものだったが、それでもありがたい。
明かりは灯ったが、なぜ光っているのか。
覗き込んでも、火はなかった。
「今日は、あいだみち、ご機嫌いいみたい。こんなのを用意してくれてるなんて」




