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キャラ変?

第7回一二三書房Web小説大賞で銀賞を受賞することができました。

これからもスライムダンジョンのダンジョンマスターをよろしくお願いします。

「初彼女だからって、ちょっと舞い上がりすぎてやしないかい?」


 いつの間にか輪の中に混ざっていた先輩が呆れた声でそう漏らす。

 脱出直後に魔力切れで疲れて、俺が光への謝罪した後、船室で休んでいたが回復したようだ。


「そう言う先輩はどうなんですか?」


「僕かい?僕はそりゃ颯爽と……いや、どっこいどっこいか。……こほん、こんな状態のユースケ君も陸に着く頃にはマシになってるだろうから、それまでは精々砂糖を吐いてくれたまえ」


 ポンとソラン、ジョーカー、ジェイの肩を叩く先輩。上司の悪口を上司より格上の人に言われて三人共何とも言えない顔をしている。

 ジョーカーの顔は見えていないけどな。


「それじゃ、僕は行くよ」


「もうですか?ゆっくりしてけばいいのに」


「いやいや、元々一日も掛からない予定だったからね。仕事も色々立て込んでるし、何も連絡せず数日も行方不明だから、そろそろ仲間たちに捜索隊を組まれそう」


 先輩の仕事やら所属やら俺は知らないが、先輩は自然に話してくる。

 もしかしてエスリメの俺には言ったのだろうか?


「…………それは大変ですね。早く行かないと」


「うん、そういう事で。ヴァイオレット、おめでとう」


「ええ、エニシ。礼を言うわ。あなたのおかげで記憶を失ってる間ユースケに言い過ぎなかった」


「うん。あれでも十分言い過ぎてるけどね」


 ニコニコと毒を吐く先輩にヴァイオレットがその辺の菓子袋を投げつけたが、先輩は空間に裂け目を作って逃げた。菓子袋は壁にぶつかった。


「一言余計なのよ。あの男!」


「ま、まあそれが先輩だし」


 最後に邪神を散々煽り倒してたもんな。

 あの人は定期的に何かを煽らないと生きていけないんだろう。


「先輩も帰ったし、解散解散」


 パンパンと手を叩いて俺は解散を促す。

 まだまだ言いたいことがありそうだったが、ヴァイオレットを残して、皆船室から出ていった。


「んっ」


 最後に妙に熱い視線のピクリナが出ていきドアが閉まると、待ってましたとばかりに、ヴァイオレットが横に座り頭を出して甘えてきたので撫でる。


「にひひ」


「ヴァイオレットさんや」


「なにー?」


「ちょいと無理していませんかね?」


 俺の指摘に、甘々な表情がピシッと音を立てそうなくらい固まった。

 ヴァイオレットのめが動いたと思ったら驚くほど泳ぎまくっている。


「べ、別に他の女共が動き出したから焦ってるって訳じゃ無いんだかららららら」


 焦ってるじゃねえか。


「にしても今までのキャラが変わりすぎだよ。どちらかと言うとツンデレキャラだったのに、いきなり甘えん坊になったらさ」

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