3話 敗北
遅れてすみません
しばらくした後
「なぜジャンケンなんだ...」
そんなことを考えていた。
「ねぇ」
突然横から声がした。
「早く済ませちゃわない?」
その女はやけに落ち着いていた。 俺はその様子を不思議に思い、
「え? あ...ちょっと待ってくれない?」
と返答した。俺の手は震えていた。ジャンケンをして、負けたらということを考えてしまう。
「もしあなたがこれから負けたとしても、チャンスはあると思うよ。」
その言葉俺を見透かしているように、そして自分が負けることはありえないと言っているように聞こえた。
「(なんだ?この人...なぜ自分が勝つことを前提にしているんだ?)」
「はっきり言うけど、もうこの状況どうしようもないこと、あなたもわかってるでしょ?だから素直に従うしかなくない?だから...ね...早くやろうよ。」
「あ...ああ(なんでこんなに急かして来るんだ?)」
結局考える暇もなく始まってしまった。
拳を合わせた。そして...
「「最初はグー。」」
「「ジャンケン…」」
「(どうする?何を出すか。..パーで行くか。)」
手を開こうとした。上から振り下ろす途中に開こうとしたのだ!!確実に脳から右手へと拳を開くよう指令が出たのだ。だがしかし、俺の拳は開かなかったのだ。そして、相手が出したのはパーだった。
「え?…なんで!?」
「私の勝ちだね。」
女は勝ち誇ったようにそう言った。
そして俺はそれを聞いた瞬間に原因がわかった。いや、思い知らされた。
「(…能力か。この人は今絶対になんらかの能力を使った。そしてもう一つわかったことがある。俺は落ち着いてなんかいなく、この状況に追い詰められているということだ。だから気づけなかった。能力を使ってもいいということに!!)」
俺の学校では高ランクの能力者はいない。つまり心を読めるとかそういう奴はいない。そうそのおかげで自然と普通のジャンケンになっていた。だけど、ここは学校ではないのだ。
「一体何の能力何だ?」
気づけばそう問い詰めていた。
「あら、気づいていたの?ジャンケンする前はそうは見えなかったのだけれど。それとも今気づいたのかしら?」
「そんなの別にどうでもいいだろう。」
「そっくりそのまま返すけれど、私もあなたの質問はどうでもいいわ。」
「何だと?」
「まずあなたの質問に返す必要性は?仮に返して、私にメリットあるかしら?」
「(…ごもっともだ。)」
「わかってくれたかしら?じゃあ次頑張ってね。」
乾いた笑顔で皮肉を言ってきた。
「(クソッ。ムカつくー。あの女もそうだけど、何より気づけなかった自分に腹がたつ。)」
「え〜〜〜一回目終わりましたか〜?…終わってるみたいですね〜?では前後の席の負けた人同士でもう一回やってください。それと勝者の方は外にいる委員に着いて行って下さい。」進行役らしいマスクの男は簡潔に説明した。
死への警鐘が心を響く。
エタらないんで、見てください。




