↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハーレムエンドでは終わらない  作者: 宛 幸
縁もゆかり編
PR
62/74

第59話 お宅訪問だけでは終わらない

 その日の放課後、僕は桜花さん(親と区別するために下の名前を呼ぶことにした)を訪ねることにして聖橋家にまたお邪魔することにした。

 母親である鈴蘭さんは快く受け入れてくれたが、当の本人といえば……

「桜花さん。僕、時峰悠人と言います。今日はお話をしたくて来ました。会ってはくれませんか?」

『……』

 鈴蘭さんと顔を見合わせ、落胆する。

 この通り、無反応である。

 ノックしても反応はなかった。寝ているのか無視しているのか。

 それとも、何かしら音をシャットアウトしているのか。

「普段、桜花さんが何をなされているのか、わかりますか?」

「そうね。あの子の趣味ゲームだから……たぶん、ゲームばかりしていると思うわ」

「そうですか。わかりました。今日の所はここで退散致します」

「いつでも遊びに来てね」

 鈴蘭さんにお辞儀をして家を出て向かったのは、ゲーム専門の店。そこで幾つか買い物してから帰宅した。

「乗ってくれるといいけど」

 そこから帰宅すると、沙奈が玄関前に待機していた。

「おにぃちゃん、おかえり!」

 いや、ここは僕の家で……なんて、もういいか。

「ただいま。疲れただろ」

「ううんっ、平気だよ。これでもアイドルなんだから。体力は自信あるもん」

「そういえばそうだったね。忘れてた」

「ひどいよ~!」

「あはは」

 鍵を解除してノブをひねりドアを開ける。

 僕の家はアパートの仮住まいだが、居心地はいいので替える気はないかな。今の所は。

 なんて、沙奈の帰る場所にもなってるのか、ここは。

 なんだか拍子抜けしちゃうな。

「沙奈、夕飯何食べたい?」

「え、いいの?」

「もちろん」

「じゃあハンバーグ!」

「おけっ」

 たまにはこういうのもいいかな。



 日に日に脆くなる殻は、悲鳴を上げることさえ出来ないでいた。

 募る想いと、焦る衝動はどうにもなるものではなかった。


 ──この時にはまだ、僕には余裕があった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。