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赫蒼の殲滅者  作者: 怪奇怪獣魔爾鴉男
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第23話「想い|女《びと》の為に」

親が夜、田んぼでの作業を終え帰る途中に一人で歩く女の子を見たそうです。しかしこの時間が夜中なんだから不気味な話ですよねえ。

 

 A.


  わたし秋影月夜、浴衣姿が似合う色気と可憐さが半端ない世界一の美少女!


 春野 緋美華とか言う雑魚を殺しに行って後少しまで追い詰めたのに警察官どもに邪魔され逃げられちゃった、えーん!!



「逃がしたのか、くっくっく」



  春野 紅鴉、見た目は美少女だけど中身は此の通り偉そうな、ゲームで言えば魔王みたいな性格。丁度ドクロで作られた玉座に座っているし、昔のRPGのラスボスみたいだね。



「邪魔が入ったんだよ。あんたの部下まで殺してから挑んだけど、そいつらの能力を使うまでもなかったのに」



「貴様っ....」



  修道服を着た紅鴉の側近、名前は知らないが紅鴉や部下どもからはシスター・マルティムと呼ばれている女が巨大な鎌を構えた。


 どうやら私が部下を殺した事に怒ったらしい、無口な割には短気なんだよね〜〜〜〜!



「よい、マルティム。此奴に破れた奴等が悪いのだ」



「分かりました....」



「へー分かってんじゃんか」



「貴様は確かに強い、我が妹の成長に貢献してくれよう」



  ケッ、何が成長に貢献だ....私に能力を奪われてアンタの愚妹はもう闘えないだろうが!



「その為だけに家族を人質に取られた私は不幸だよね」



「殺戮を楽しむ理由を与えてやったのだ、感謝して欲しいものだな」



  楽しくなんか無いよーだっ、慣れただけだっつーの、わ嫌でも慣れなきゃ駄目だったんだからな。


 

「お前見てると自分がマシに思えるよ」



  私も自分で録な人間じゃないことは分かってる、人を殺すことにもう躊躇いは無いしぃ....けど、そんな私とは比べ物にならないレベルで極悪非道な女だよ春野 紅鴉、あんたは。



  彼女は私の能力を見破り、自分の妹の成長に貢献出来るだろうと言う理由だけで家族を連れ去って春野 緋美華を殺さなければ貴様の家族は皆殺しにすると笑顔で言い放つ悪魔だ。



「我が主をお前呼ばわりとは、これは流石に許せません」



  またかよマルティムちゃ〜〜ん、そんなに怒りっぽいと顔に皺がすっごーく増えて老けちゃうぞ〜〜〜!



「赦してやれ、この程度で憤る器の我では無い」



「....主の寛大さに感謝しなさい」



  マルティムは不満気にそう言うと渋々、鎌をしまった。寛大な奴は命令通りにならなきゃお前の家族を皆殺しにするなんて言うかよバーカ。



「それより月夜、貴様を倒しに二人ほど向かったらしいぞ」



「まあ返り討ちにするよ〜〜〜〜」



  どんな相手が来ようとも負けない、負ける訳にはいかねえんだよ....捨てられた私を我が子の様に育ててくれた恩人達を助ける為には!




 第23話「想い(びと)の為に・・・!」



 B.


  風見さんの笑顔を取り戻す為に奴を倒す為、商店街にてメガホンを用い、出て来なさい能力泥棒!と叫ぶお嬢様。包帯姿なのも相俟って周囲の見る目は冷たいですが負けないで!

 


「能力泥棒?嫌な呼び方しないでよ〜〜〜〜」


 

  猫被りな声と共に空から白い焔の玉が降って来ました。これは春野さんの能力....そして彼女は能力を奪われているから、目標がやって来たって事ですね。

 


「こんなに早く来て下さるなんて思いませんでしたわ」



「春野 緋美華の抹殺に邪魔だからね〜〜〜〜」



  浴衣姿の御嬢様ほどでは無い美少女が、白き火の海から現れた。間違いなくターゲットの秋影月夜とやら!


 下手に能力を使えば奪われてしまうので御嬢様も私も能力を使わずに武器だけで戦う必要が有るのか。風見さんがたまにゲームでやってると言っていた縛りプレイとやらを思い出します。



「お嬢様、気を付けて下さい」



「おーっほっほっほ、ワタクシを誰だと思ってますの!」



  逃げ惑う庶民の悲鳴にも負けない声量で高らかに笑う御嬢様、流石は誰よりも目立ちたがりな方....感服です。



「手負い風情に舐められちゃってるなぁ〜〜〜〜悪い子にはお仕置きしなくちゃねえ!!」



「此方のセリフでしてよ!」



  月夜の放った白い焔を、ゴルアクストの一振りで消してしまう御嬢様....なんて格好いいんでしょう。

 


「この動き、本当に怪我人かよ!しかも能力を奪えないし....その武器は自分で買ったのか!?」



「作らせたのですわ!」



  お嬢様が振り翳したゴルアクストにサーベルで対抗している月夜の背中はガラ空き....今がダメージを与えるチャンス!

 


「はああああ!」



  背中に強烈な蹴りを放ちましたが、赦せないことに月夜は御嬢様の腹部に火焔弾を放って怯ませて跳躍する事で避けてしまいました。



「あっついですわ、また燃えてますわ!熱くて死んじゃいますわよ!!」



「お嬢様、燃えてる包帯を外して下さい!」



  耐熱仕様の特別な包帯に変えてきて良かった、普通なら既にお嬢様は焼死体....そんなの嫌ですし!!



「なんて鋭い蹴りぃ〜パンツがギリギリ見えなくて残念〜〜〜」



  浴衣の割に身軽に動きますね....それと私の下着は御嬢さま意外の人間に見せる気は無いです。



「てか加減しろよ、病院で助けてやったのを忘れたか?」



「感謝してはいますが罪の無い人間の殺戮は許されません」



「それ以上に風見さんを悲しませるのは許せません、誰だろうと問答無用で死刑ですわ!」



  やっぱり私も誰だろうとの中に含まれてますよね、御嬢様の手で最期を迎えられるなら本望ですけど!

 


「あっそ生意気〜〜〜〜〜!」



  今度は津神 水無から奪い取った能力による高圧水流攻撃....避けたけど、これをまともに食らってたらマズかったですね。



「ハァハァ、やはり能力を使わずに戦うのは厳しいですわね」



  お嬢様の包帯が赤く染まっている....傷口が開いてしまったのですね、やはり短期決戦に持ち込まねば勝機は無い!



「でしょ〜〜〜〜諦めなよぉ」



「絶対に嫌ですわ!!」



  右手から焔弾、左手から水流を放つ月夜。下手な鉄砲も数打てば当たる戦法ですか....実際、避けるだけでギリギリですが。



「あーもう、ちょこまかと!一発でも当たれば私の勝ちなのに!!」



「うざいし、こうなれば広範囲攻撃だあ〜〜〜〜!!」



  焔と水流が組み合わせられた極太の柱、これは避けても物体に当たれば広範囲の水蒸気爆発を起こす技!



「お嬢様、私の後ろに....っ!」



  もはや能力を使わざるを得ません、お嬢様と私を結界で包み大規模な爆発に耐えたものの奪われてしまいますね。



「ついに能力を使っちゃったね!」



  予想通り私の能力、稀壊(けっかい)を奪い勝利を確信した微笑を浮かべる月夜。フッ、悪党の微笑は敗北の予兆と教えて差し上げましょう!



「お嬢様、今です!」



「は?!」



「能力よ、我が主の元に返りなさい!」



  お嬢様は月夜が私の能力を奪った瞬間に生じた隙を突いて腹部に触れると、そう唱えました。いま勝利の瞬間....!



「げ、げえ〜〜〜〜〜まっ、まさかぁ!!」


 

「そのまさかですわ!」



  お嬢様の転移能力で奪われた能力を本人の元に転移させるなんて作戦を考え付く御嬢様はマジもんの天才です。


 接近が難しくミスしたら奪われて失敗どころか勝利は絶望的になるという短所は有りましたが。


 私の稀壊も戻って来ましたし、きっと春野さん達にも能力が戻ったハズ....作戦は大成功ですっ!!



「ごふっ!!」



  奪った能力が使えなくなり、慌てる月夜の顔面に御嬢様がグーパンチが炸裂させ、鼻血を吹き出させ前歯を折りました!


 純金で出来た巨大な斧(ゴルアクスト)を軽々と振り回す腕から放たれる拳の威力だけあります。

 


「怪我人と舐めた相手に敗れる気分はどうですかっ!」



「ぎょわっ!!」



  御嬢様と私の回し蹴りが寸分違わず全く同じタイミングで月夜の鳩尾にヒット、ダウンさせるまでに追い詰めましたよ!



「断頭台っ....!!」



  お嬢様が月夜の首を刎ねようとゴルアクストを振り下ろした瞬間、月夜が寝返りを打って片腕と引き換えに斬首刑から逃れやがりました!!



「ぎいやあああおおああ私の腕、腕があああああ!!」



  半狂乱になりながら、逃げ出す月夜を追い掛けようとしましたが....

 


「逃がしませんわっ....!?」



「お嬢様!」



  ....御嬢様がフラッとその場に倒れてしまいました。流石に無理をし過ぎた見たいですね。一刻も早く病院に戻らなくては!!



「だ、大丈夫でしてよ....」



  全身の包帯が赤く染まり、口からも血が流れ目の焦点も合ってないのに大丈夫な訳がない!!



「どう見ても大丈夫じゃないですよ、奴の抹殺より御嬢様の御体の方が大切なんですから」



「不覚ですわ....」



「そんなこと無いわよ、アンタは良く頑張ってくれたわ」



  そう言いながら風見ひよりが春野、津神コンビを引き連れ現れました、一体なぜここに....?



「能力が戻って来たから一緒に戦いに行こうと思って」



「お二方は分かりますが、危ないのに風見さんまで何故?!」



  本当ですよ、巻き込まれて死なれては御嬢様は一生、心の底から笑えなくなるに違いないと言うのに....!



「止めたんだけど聞かなくて」



「なんか気になっちゃったのよ」



「へ?何がですの」



「アンタよあんた、あんなことして行くから死ぬ気なんじゃないかって思ったらさ」



  まあ、あのタイミングで大胆にキスなんて死亡フラグにしか見えませんし。風見ひよりは責任感の強い性格だから私の為に死にに行ったんじゃないかと落ち着かなかったのでしょう。



「は、はわわわ....嬉しいですわ」



  やはり御嬢様の側には風見ひよりが相応しいのでしょう。私が普段見られないような表情を彼女の側に居る時は良く見せて下さいますし。



「てかアンタ血まみれじゃない。さっさと病院に行きなさいよ....ありがとね」



「きゅううううう!」



  鼻血を吹き出して床が余計に赤く、もう何れだけ好きなんですか....複雑ながら恋する御嬢様も可愛いですし見甲斐が有るんですが。



「ちょっと!?」



「金城さん大丈夫!?」



「はぁ、さっさと病院まで転移して下さい御嬢様」



  私も流石に限界ですしね....御嬢様も私も入院患者にしては良くやったものです。病院に戻って寝たら二日は夢の世界から帰ってこれなくなりそうですね。




C.


金城さんと椋椅さんが転移能力で病院に戻るのを見届けたから私達は帰る事にしたけど、あんまり来た意味なかったな。



「でも能力が戻って来て良かったよ、金城さん達にはスッゴく感謝しなきゃね!」



「逃げられたみたいだけど」



「また来たところで能力を使わなきゃ良いのよ!」



ひよりは簡単に言ってくれるなぁ。でもまた出会ったらそうするよ、苦戦は免れないだろうけどさ!



「でも何で私の命を狙って来たんだろう?」



「幽輪みたく逆恨みでもしたんじゃない。アンタ人の恨みを買うタイプじゃないし」



「考えても分かんないし、やっぱり特訓しよう!」



「うん」



メラメラと闘志が燃えてきた、もっと強くなれば誰かを守り切れないなんて事は無くなる筈なんだから!!




 つづく


最近一期からレンタルしてた三期まであるアニメを最期まで見たんですが喪失感ハンパじゃなかったですわ。

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