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Second Life 14

ブクマ評価感謝です。


 ユリア姉と合流して、少女を探しを再開してからある程度時間は経ったが村など見つからない。

 村が見つからないという事は少女も当然見つかっていない。



「中々見つかりませんね」


「最初のステージって言っても殆どマッピングされてないからね」


「マッピングもされてないですからね。情報屋に聞くことも出来ませんからね」


「地道に探すしかないわ。探すのに時間が掛かってもバースならこのメンバーなら時間掛けないで倒す事が出来ると思うわ」


「そうですね。レベルも十分足りてると思います。それにユリアさんもいますし前衛、後衛完璧ですね」


「役に立てるように頑張るわね」


「頑張りましょうね」



 2人はもう仲良くなったみたいだ。

 最初みたいにイルミちゃんは緊張していない。

 ユリア姉も最初は興奮していたが今はいつものように落ち着いている。


 2人は周りに気を配りながらも楽しそうに会話をしている。

 俺はその会話には参加せず、出来るだけ早く少女を見つけるために集中している。



「ユホちゃん協力してるんだから次実家帰ったとき手料理作ってよね」


「お兄さん私はお兄さんが作ったメロンパンが食べたいです!」


「イルミちゃんユホちゃんのメロンパン食べた事あるの?」


「はい!一度頂きました」


「美味しいよねユホちゃんのメロンパン」


「とっても美味しかったです!」


「じゃあ今度一緒に食べようか」


「一緒に食事してくれるんですか!?」


「もちろんよ。ユカちゃんのお友達と食事できるなんて嬉しいわ。今度実家に帰ったらユカちゃんに連絡いれさせるからご飯たべましょ」


「はい!」


「そう言う事だから帰ってきたらご飯とメロンパンよろしくねユホちゃん」



 話に介入する前に俺の労働が決まったみたいだ。



「まぁ協力してもらってるし今回はその要望を受け入れるよ。でもまず少女を探すそう」


「じゃあ、私達のご褒美のために頑張ろうね」


「もちろんですよ!」


「なんか目的が逸れてきてないか?」


「「そんなことないわ(です)!!」



 相当仲が深まっているみたいだ。

 この2人のコミュニケーション能力は相当高いみたいだ。



「あっ、ユカどうしたの?」



 ユカからの連絡が来たらしく、移動を一旦止める。

 何かあったのだろうか。イルミちゃんの表情は少し真剣だ。



「わかった。すぐに向かうね」


 ユカからの連絡が終わりこちら視線を送ってくる。


「ユカとミーサがお兄さんが言っていた白いワンピースを着た子を見つけたみたいです。ここからあんまり遠い場所ではないみたいです。急ぎましょう」


「分かった!」


「どんな可愛い子か楽しみね」


 

 ユリア姉の目的って俺への協力じゃなくて、NPCの少女を見たいだけではないのだろうか?

 多分、バースを倒すよりも可愛い子が見たいためだけに駆けつけてくれたのだろう。




「頑張って下さいお兄さん!」

「遅いわよユホちゃん!」


 俺は相当頑張って走っている。

 走るスピードはステータスの影響も受けるが、現実世界での足の速さも関係している。俺は走るのが苦手というわけではない。どちらかと言えば走るのは得意なほうだ。なのに、俺達の距離はジワジワと離れていっている。


 今の2人なら100mの全校大会出ても通用するのではないかと思えてしまう。



 ユカ達と俺達のいた地点はあまり離れていなかったみたいだ。走り始めてすぐにユカたちの姿が確認できた。その横には白い服を着た少女も見える。



「お疲れイルミちゃん。お兄ちゃん。お姉ちゃんも来てくれてありがとうね」


「大丈夫よ。可愛い妹の頼みごとだもん」


「ユリアさんこんにちわ!私ミーサって言います」


「よろしくねミーサちゃん」


「はい!」



 イルミちゃんと同じ反応をするミーサちゃん。

 自己紹介しているようだから俺は少女に話を聞こう。



「俺のこと覚えている?」


「はい。来てくれたんですね冒険者様」


「遅くなったね。時間があんまり無いんだ。ゴブリンは今どこにいるか分かる?」


「まだ村に居座っていると思います」


「わかった。じゃあその村にすぐに案内してもらっていいかな?」


「分かりました」



 少女は首に付けているネックレスを外す。



「今村は長老が結界の中に閉じ込めていてくれてるんです。近いうちに結界は壊れてしまいます。冒険者様近付いてもらっていいですか」



 少女の言うとおりする。



「今行くね皆!」


 ネックレスに付いている透明な石が光を放ち始める。

 その数秒後閃光が走る。



「こ、ここは……」


「酷い有様ね」



 閃光が消え目を開けると草原の中に小さな村があった。

 村からは煙が昇っている。村の周りには1人の老人が詠唱をしている。少女が言っていた長老だろう。



「長老冒険者様をお連れしました!」


「ミルよ。すまんな」


「今の状況はどうなってるんですか?」


「おぉ冒険者様。駆けつけてくださりありがとうございます」


「今はお礼はいいです。まだ倒してもいませんし。それよりも状況は?」


「ギリギリ結界で村の中に閉じ込めている状況です。もう力が持ちません」


「わかった!後は私達に任せてね。お兄ちゃん準備はいい?」


「もちろんだ。皆も準備はいいか?」


「お姉ちゃんに任せなさい」


「メロンパンのために!」


「お兄さんの役に立ちます!」


「よし行くぞ!」


「「「「おお!!!」」」」


 結界の範囲内に足を踏み入れる。

 もう一度閃光が走る。



 目を開けると火が燃え盛る村の光景が視界に入る。

 燃え盛る建物以外にもう1つ視界に入る存在。


 巨大なゴブリン。

 視界に入るゴブリンは俺が倒したゴブリンバースではない。

 似てはいるが少し違う。牙なんて生えていなかったバースに鋭い牙が二本生えている。

 大きさも5mはあるだろう。武器は棍棒ではなく、ゴブリンよりも大きな剣を二本握っている。



「強そうだね」


「見たこと無いです」


「まあ倒すか倒されるかしないともう出れないみたいだし頑張りましょう」


「さ、お兄ちゃん頑張ろうか!」


「もちろんだ!」




 

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