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異世界落胤セラ ~ポセイドンに捨てられた俺は、救うたびに誰かを溺れさせる~  作者: マーたん


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最終話

ラスト

最終話


―そして、雨は止んだ―


白い閃光。


激突。


そして。


静寂。



雨音だけが聞こえていた。


ポタ……


ポタ……



やがて。


光が消える。



崩壊した世界。


砕けた海。


壊れた空。


その中心。



セラ


が膝をついていた。



「……終わったの?」


小さな声。



その前。



シロガミ


が静かに笑っていた。



「ええ」


「もう戦わなくていいんです」



シロガミの身体が光になる。



セラ。


「待って!」



シロガミ。


「あなたは」


「最後まで諦めませんでしたね」



「だから」


「あなたの勝ちです」



白い羽。


優しい光。



「生きてください」



シロガミは微笑む。



「私の分まで」



そして。


消えた。



セラ。


「……シロガミ」


涙。


雨と混ざる。



その時。


空の巨大な“目”。



シンガミ



静かに。


目を閉じる。



『観測終了』



世界を覆っていた黒い文字。


消滅。



空の海。


崩壊した塔。


全て。


消えていく。



遠く。


クロガミが笑う。



クロガミ


『ようやったな』



小鴉が日傘を閉じる。



小鴉


「やっと終わりか」



ひよりも微笑む。



橘ひより


「お疲れさまです」



三神が笑う。



三神凌牙


「長かったな」



空。


雲が切れる。



雨が止む。



初めて。


青空が見えた。



セラは空を見上げる。



「……綺麗」



風が吹く。



そして。


どこからか。


鐘の音。



フィリアの鐘。


時頼の祈り。


仲間達の記憶。


全部が風の中に溶けていく。



世界は元には戻らない。


失ったものも消えない。


それでも。



明日は来る。



セラは一歩。


前へ歩き出した。



その時。


遠くのゲーム屋。


看板。



【クロガミゲーム】



店の奥。


テレビゲームをする少年。



「にいちゃん」


「またゲームオーバーやな」



少年が振り向く。



それは。


幼い頃の三神凌牙だった。



「もう一回!」



画面には。


一つのタイトル。



『神の子の試練』



そして。


誰もいなくなった店で。


クロガミの笑い声だけが。


静かに響いていた。





「また、どこかの物語で。」

またお会いしましょう

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