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第2―4 夏休みの憂鬱 齋藤 桃花編

前話と同じで見なくても、結構です。

時間がある時読んでくださると嬉しいです。


私はこの世界を愛している


喩え、私の世界が嘘と幻で出来ていたとしても…



第2―4 『夏休みの憂鬱 齋藤 桃花編』



気がつくと中心街の人混みのなかにいた。

「あれ?」


突然の事に驚いている少女は齋藤 桃花。

ここは、中心街の映画館前の大通りから少し逸れた道である。

大通りから逸れているからと言っても、人通りは多い。


しかし、桃花はこの道には入ったことはなかった。


だからこそ桃花は不安になった。


突然知らない道に来てしまった事に対してではない。


ちゃんと知っている場所まで戻れるかに対してである。


いつの間にか知らない場所に行くことは今までにも何回もある。

だから、今の状況にも慣れっこだ。

しかし、知らない場所に変わりはないので、知っている場所に行くまでが大変なのである。

ここまで来た記憶もないので、手探り状態になってしまう。


周りを見ていると、聞き覚えのある音楽がする。

ここが映画館の近くの場所だと理解し、ホッとする。

音のする方へ行ってみる。


見覚えのある大通りに出た。

知っている場所に出られたので安心したのか腕時計を見る。


時間は一時半頃…


今まで私は何してたんだろう?…

当然の疑問が頭に浮かぶ。


すると、聞き覚えのある声が聞こえてきた。

声のする方を見ると、神山 奈々と吉田 修平がいる。


二人は桃花と同じクラスで、一年前に転校してきた時に優しくしてもらった…


同じクラスで二人の親友であるからして、二人の間柄を知っている。

『修平をデートに誘う大作戦』を創った時も一緒に考えた一人でもある。


見ると、どうやら修平を誘う事はできたようだ。


でも、なんで夏休みの最後の日なんだろう… わざわざ今日することないのに…


明らかに奈々は怒っているようだった。

しかし、二人の事情を知っている桃花は下手に二人の前に出るわけにはいかない。


奈々の怒りを薄める事はできるだろうが、二人の時間を潰してしまうかもしれない。


頑張ってね!


二人にエールを送り家に帰ろうとする桃花。

桃花は寮ではなく、両親とこの近くのマンションでくらしている。

そういえば、二人にはまだ『アクシュ』をしてもらってないなぁ…修平君は凄いって噂だし、奈々ちゃんもそうゆうのに才能がありそうな気がする…


そう思うと、急に不安になってくる。一人でいるのが寂しい…


誰かといたい…


すると、桃花は携帯の掲示板を開く。

この掲示板は一定の地区の人が集まるので、知り合いもよくいる場合が多い。


しかし、桃花にとって知り合いとかそんなのどうでも良かった。

掲示板に慣れた手つきで書き込む。


『アクシュして欲しいです。桃』


桃とはこの掲示板での名前のようなもの。

夏休み最後の日は、なんだか寂しくなりそうだった…


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