第2―5 夏休みの憂鬱 伊藤 空編
前話と同じで見なくても、結構です。
時間がある時に読んでくださるなら嬉しいです。
花のかほり
小鳥の囀り
通り過ぎる横顔
朝の光
嗚呼…私はこの世界の全てに嫉妬している…
『第2―5 夏休みの憂鬱 伊藤 空編』
彼の見ている夢を私も見ていた…
私が奪った幸せの時
彼は私を追ってくる…
泣きながら、私に還せと叫ぶ。
私にはどうしようもない。
彼は『空』の怒りを買い、彼は罪を認めている。
私には何もできない。
私は私にそう言い聞かせた。
心の中で彼に対する嫉妬と嘲りを感じたから…
私は違う。彼等のように何も奪いはしない。そう心に言い聞かせた…
私は時折彼をみている。
心の何処かで彼に対する罪を感じているからだ。
しかし、今の彼を見ると嫉妬が心を支配する。
私だって誰かと笑いたい。
誰かと泣きたい。
誰かと恋だってしたい。
彼に罪はない。
しかし、嫉妬せずにはいられない。
その楽しい時をまた奪ってやりたい。
なんて醜いことか…この私の心は
でも、彼から奪ってやった彼の大切な人がいなければ、私も隣にいる女の子のように、幸せな時を『彼』の隣で…
それはただの八つ当たり…
あの人のせいだけではない…彼が居なかったとしても…私はこうして貴方を見て、嫉妬していただろう。
だけど、赦せないくらい貴方が羨ましい
貴方にも、貴方の大切な人と同じ罪を背負わせたい…
怨むなら、怨むがいい…
そうすれば、私の心を少しは解るから…
この話にでてくる伊藤 空は主人公である上村 喜一の兄である上村 空とは別物です。名前が同じなので、ごちゃごちゃしますが、二人の名前が同じ事には繋がりがあるので、ご了承ください




