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蘇った街(3)

 マリと合流した私は彼女に事情を聞いた。


 彼女は元々、このテウレニア領内での悪魔討伐の任務に当たっていたそうで、その移動中にこのラウザの街に辿り着いたのだと言う。


 そして、この復活した街には明らかに何かあると思って、調査をしていたというのだ。


「最初は端末が繋がってたので、調査してみるって連絡をしたんスけど途中で通信が切れてしまって、そこからは全く繋がらなくなったんスよ」


「成る程ね……恐らく、その移動中にこの街に引き込まれたのね。それにしても、本人に悟らせずに別の場所に移動させるなんて……」


「センカさんもそうだったんスか?」


「……まぁ、そんな所よ。それよりも、連れも一緒にココに引き込まれたかも知れないんだけど、何か知らない?」


「連れ? いやぁ特には……知ってる顔と対面出来たのはセンカさんが初めてだったし……その連れはどんな人なんスか?」


「男よ。年齢は十代後半位。名前はハジメ」


「男!!? あのセンカさんが……男と!!?」


 私の連れが男と聞いて、何故かマリが大層驚愕している。


「……何を驚いてるのか知らないけど、例の兵器よ。今同行して任務中なの」


「あ……なんだぁ、良かったぁ……」


 マリはホッとした様子で胸を撫で下ろした。


「それよりも、貴方ここで調査してたのよね? 何か分かった事はあるの?」


「あ、はい。それじゃあお伝えするっス」


 こうして、マリから調査の結果を聞いた。そして、分かった事は二つ。


 一つは、ここはずっと昼間だという事。マリがこの街に着いてからというもの、あの空の日は沈む事は無かったという。それに対しここの住民達も、何の疑問も抱いていなかった。


 そして二つ目、ここからは出る事は出来なかったという事だ。


「出る事が、出来ない……?」


「はい。この街の入り口に行って出てみようとしたんスけど、そしたら街の中に戻ってきてしまって……」


「出ようとしたら、戻ってきてたって事?」


「はい。センカさんも試してみると良いっスよ」


 マリの勧め通り、私は街の入り口に向かった。それに追従してマリも来た。


 街の入り口に到着し、私はそこから出ようとする。すると、


「あれ?」


 私は何故か、街の中に入ってきていた。


「ね? 出ようとすると、そんな風に街に入ってくる様になるんスよ」


「……やはり、この元凶の悪魔をどうにかしないと出られないみたいね」


「そうみたいっスね……あ、それとなんスけど、私達みたいにこの街に引き込まれたっぽい子を保護してるっスよ」


「そう……って!! その子は何処に居るのよ!!? まさか一人にしてるの!!?」


「大丈夫っス!! ちゃんと隠れて貰ってるっス!!」


「馬鹿!! 早く行くわよ!! 場所は!!?」


 こんな悪魔がいつ出るかも分からない、得体の知れない場所に放置なんて何考えてるのか、私は心底呆れながらマリに問うた。


「あ、あっちっス……」


「全く……!!」


 そうしてマリの案内にて、その子供の場所に向かった。


 暫く街の中を進むと、その子供が居るという場所まで辿り着いた。


「ここっすよ」


 その場所は、街中にある倉庫だった。マリが街中を調査する間、この倉庫に隠れて貰っていたとの事だ。


「クリスちゃーん、戻ったっスよ」


 マリが倉庫に入って呼び掛けると、奥から女の子が一人に現れた。どうやら無事だった様だ。


「お帰りお姉さん……その人は誰?」


「私の上司……って言っても伝わらないかな? まぁ仲間みたいなモンっス」


 こうして私は、マリに保護されたクリスという少女と対面したのだった。

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