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七夜の悪夢  作者: 高槻
2/7

第二夜

なんで誰も手伝ってくれないの!?

掃除に洗濯、食器洗いに買い物!

     

あの人は家庭を私に任せっきり。   

子供の学校のことだって何も知らない。

相談にすら乗ってくれない。

私だって働きに出ているのに!


「俺の方がお前より働いてるんだよ」


ふざけないで!!


子供の世話があるから六時で切り上げて来ているのに!

子供が早退する(たび)に迎えに行く私が、どれだけ社内で白い目で見られているか知らないでしょう!?


なんで私だけが子供の世話をしなくちゃいけないの!?

うるさいのよアンタ達!!


私は一生懸命やっているでしょう!?

アンタ達が悪いんだからね!!



悪い子だから、お仕置きしなきゃ。



タイミングよく、旦那は出張。

今日の夕飯は抜きにしましょう。

逆らう子には殴ってやりましょう。


たまには私、休みたいわ。

一人でレストランに行って、ちょっと豪華な夕飯。

空腹で待っているであろう子供を想像すると、笑いが込み上げてくる。


あー、良い気分。


ほろ酔いで帰ると、子供達は黙って座っていた。

じっと私を見ている。


・・・何よ。


アンタ達が悪いのよ、何もかも。

だから私はお仕置きをしているのよ。


何、なんなのよ。

逆らうなら出て行って構わないのよ。

アンタ達みたいな聞き分けの無い子、私の子供じゃないわ。

さあ、出て行きなさいったら!!



そう言ったら、いつもは大人しくなるはずの子供達が私を冷たい目で見てきて、




長男が私を包丁で突き刺した。





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