田井島、30にして婚活に立つ②
『田井島も、やっとその気になったか…。よかった。田井島は工場勤めの俺と違って、天下の地方公務員様だし、性格もいいから、きっとうまくいくって! まあ、俺がこれまで築いた人脈で田井島に合う合コンをセッティングしてもらうから、任しておきな!』
「さすが、秋津。助かるよ…。周りにそう言うの、頼める人もいなし…。今さら、お前に頼むのも何か気が引けてさ…」
『何水臭いこと言っているんだ…。お前な、三十になって、婚活のたぐいを全くしたことないと言うのは、相当致命的だぞ。ここは恥を覚悟の上で、使えるものは何でも使って、一気に這い上がるぐらいの気持ちがないと、マジで厳しいぞ…』
「ああ、そうだな…」
秋津亜樹夫はきついことを平気でずばずばと言うが、その分、フォローもしっかりするので、男女問わずに人気がある。
秋津の奥さんも合コンで出会ってから、マメに人生相談に乗った結果だと言っていた。仕事でもないのに、他人に気配りするなんて…。田井島の最も苦手とする分野である。
『そんな簡単にへこむなよ…。あ、そう言えば、今週の土曜、二一日に合コンボーリングをすると言う話があったな…。田井島、これなら初心者のお前でも問題無くいけると思うぞ!』
「一緒にボーリングするってこと?」
『そうだ。男女合わせて四〇人ぐらいが参加して、ボーリング二ゲームするらしい。その後、ボーリング場内で軽食パーティーをするとのこと。会っていきなり飲み会よりも、少しはハードルが低くていいだろう?』
「確かに…。秋津、ありがとうな!」
『おうよ。また、何かあったらさ…連絡してくれ』
持つべきモノはやはり友人である。そこから、人脈が広がっていくわけだから、どんな関係でもおろそかにしてはいけない。




