第43話 面倒な責任は押し付けよう
施設内に入ってとんでもなく長い通路を車で走ること二十分くらい、上に行くためのスロープを見つけた。
「隊長、どっち行くんですか?」
「重要なものは上にしたほうがいい感じな気がするから上に行こう」
((((((安直だなぁ…………)))))))
というわけでさらに走ること1分、本当に制御室らしき部屋に着いた。
やっぱ安直に生きるのって大切なんだなぁ……。
部屋の中にはいかにもって感じの座る場所が階段上にあるが、何かを制御できそうなものはない。センチネルみたいに操作盤が空中に浮き上がってくる感じだろうか?
調査用のレーダーを使った結果、その部屋は【第一ブルバード】の最奥の扉の上に位置していることがわかった。そして最初に発見された出口の方に大きな窓と、その先に何もない大きな空間がある。
「隊長、これってもしかして窓の先の空間、床に見えている部分が開閉できるんじゃないでしょうか?」
何だかよくわかっていなさそうなので続けて説明する。
「あの空間は幅も長さも、【第一ブルバード】と一致していますよね。あの床のすぐ下には【第一ブルバード】があって、開けることで【第一ブルバード】を上から監視できるようにしたんじゃないでしょうか?」
「……なるほど賢いな。…………どうやって開けるんだ? もう一個こじ開けるのは流石に許可降りないぞ」
「何のためにこの部屋を探してたんですか。そういう扉を開けるためですよ。どっかに開けるための装置があるはずですから、探しましょう」
「本当に賢いな。とりあえず見えるものを全部触ってたらなんか出てくるんじゃないか? よしみんな、適当に色々触ってみろ。なんか出てきたら触るな。解析する」
「というわけでホノカ、好きなだけペタペタ部屋の中触っていいよ」
「何で私なの。ちゃんと話聞いてたのに二回も言わなくていい」
「いやー、なんか、ホノカならみっけそうだなって」
「もうそんなわけなっ……!?」
「おいどこにも触るんじゃねぇ! 解析が終わるまでは面倒だから起動させるな!」
(……本当に見つけたな)
そうしてホノカが起動させたっぽい操作盤の古代文字を解析すること十分、古代文字で「全扉解放」と書かれたボタンが見つかった。鍵っぽいマークがかかっていたが、解錠マークのあるボタンが周りに三つほどあったので、それを押してみる。するとやはり想像していた通り、押せるようになったっぽい。
なんかあっても責任取れないので、ここは一番お偉い隊長に押させることで責任転嫁に成功。
あ、ちなみに本当にただ全部の扉が開いただけでした。
案の定、窓の奥の空間の床も左右に分かれるように開き、【第一ブルバード】とその先の平野まで見渡せるようになった。やったね。
操作盤を色々適当に(責任を押し付けるため隊長に)押させてみたところ、なんと遺跡の三次元地図も表示できた。新たな部屋が五十ほど見つかったので、調査隊の皆さんが忙しそうにしていた。残業代とか出るのかな……?
一番興味深いのはもっとも上に位置する空間、巨大なレーダーのようなものが写っていたので、もしかしたらかなりの広範囲を探知できるレーダーではないかと隊員の中で話題になっていた。
にしても古代文明ってすごいよな…………。
本当はもっと色々探検してみたいのだが、明日も大迷宮だし、日が暮れてきてしまったので諦めて帰る。
また来れるといいな……。
あとセンチネルのコアを復活させる方法を是非とも見つけていただきたい。




