第22話 第97層フロアボス
やることが済んだので、センチネルから降車する。みんなは……どうやら通路のあたりを調査しているようだ。
「レオンさん、次どうするんですか?」
「そうだな……ひとまずは調査をする。……センチネルの状態は?」
「調べてみても特に異常は何も。止まっていたのが信じられないくらいです。システムへのアクセスも確認してはみたのですが、シャットダウンされたという記録はなく……。正常なプロセスを経ずに停止したものと考えられます」
「そうか……。アレオ殿はどのように考える? やはりあのモンスターか?」
「はい。種135824が出現したのとほぼ同時にセンチネルが停止したので、あいつが何かやったと思います」
「ふむ……。ボス部屋であのモンスターが出てくる可能性はあると考えるか?」
「……ない、と言い切ることはできませんが、かなり低いのではないかと」
「なぜだ?」
「少なくとも第95層まではずっと、ダンジョンのフィールド構造や敵の形態が変わるのは5層刻みです。第96層のボス部屋にはフロアボス1体しかいませんでした。第97層もそれと同じで、ボスしかいないのではないかと。そして、この層の普通のエリアでも出現しているあのモンスターがフロアボスであるとは考えづらいです」
「なるほど。……センチネルは動く、ボス部屋であのモンスターが出てくる可能性は低い、か。ここからであったら第97層ボス部屋転移魔法陣の方が、入口よりもはるかに近い。攻略しよう。なるべくさっさと片付けるため、最大火力で行くぞ」
「わかりました。…………ところで、ホノカはどこにいますか? あいつだけ姿が見当たらないんですけど。サボってたらしばいてきますよ」
「ん? 彼女なら先ほどセンチネルに入って行ったぞ? 気づかなかったか?」
「え? 確認してみます。ありがとうございます」
……センチネル? 全然入ってきたの気づかなかったんだけど。え? いたの?
「おーい、ホノカ〜? いるのか〜?」
ほう? 返事がないな。ちょっと探すか。
……あ、いた。そうだ。センチネルって、天井に狭いけど仮眠スペースあるんだ。
「ホノカ、起きろ。ボス部屋攻略するってよ」
「……んぅ。ぁといちじかん……」
相変わらず綺麗な髪してんなぁ。朝とかろくに梳かしてないのになんでこんなに綺麗に流れてるんだ。
「あと一時間も待てないよ? ほら、起きよ?」
「…………さっきのまほうでつかれたの。まだねるのっ」
困ったな。家だったら起こす方法はいろいろあるんだけど、センチネルだと狭いから物理だと危険だし、魔法だとダンジョン内だからなぁ……。あ、そうだ。
「みんなが頑張ってる中でサボって寝てる悪い子にはお仕置きが必要だね?」
「ぇ……? あっ!ちょっとまってお仕置き今はやだ!」
「5、4、3、2、、、」
「起きるから!起きるから許してくだしゃい! あ……うぅ……もう、れおのせい!」
「ふふっ、最初っからそうしてればいいのに。あと何も俺のせいじゃないからな」
(こいつさっき「今は」って言ったな? 昨日たくさんやってあげてもまだ欲しがるか。ほんと、欲張りな子だな)
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
DUT 342.11.23 13:28:14.95
センチネル魔力充填開始。支援メンバーおよびホノカがセンチネルに乗車。
索敵システム設定完了。
DUT 342.11.23 13:29:56.35
センチネル魔力充填完了。センチネル起動開始。
DUT 342.11.23 13:30:03.86
センチネル起動完了。
第97層ボス部屋入室。第97層フロアボス戦開始。
シズネがユリウスに【天恵の大加護】、レオンに【瑞剣の大加護】、ホノカとマイアに【魔導の大加護】、アイギスとタケルに【聖循の大加護】を付与。
アイギスが盾を展開。
DUT 342.11.23 13:30:05.23
マイアが【絶対零度】を発動。
ユリウスが【浄化】を発動。
センチネルが【魔導機関砲】を掃射。
敵を分析中。
DUT 342.11.23 13:30:06.91
分析完了。敵HP残り1302。
DUT 342.11.23 13:30:12.35
アイギスが盾で敵攻撃を防御。
DUT 342.11.23 13:30:13.47
マイアが【氷弾】を多重発動。敵HP残り1243。
DUT 342.11.23 13:30:18.64
センチネルが【超電磁波砲】の発射準備を開始。
DUT 342.11.23 13:30:19.64
敵が魔力の光線と見られるものを目から照射。
DUT 342.11.23 13:30:19.87
アイギスが防御に失敗。負傷なし。
光線の軌道がややずれ、センチネルへ。




