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第19話 乗って移動しようの会


「思ってたのよりもだいぶ乗る機会がきたな。説明しようか?」

「おねがいします」



 なんで思ってたのよりも早く乗る機会ができたかというと、乗って移動することになったからだ。


 研究所にできる限り使ってデータを集めてきて欲しいと言われていたのを今更思い出した。あと乗れてないメンバーが乗りたいと言ったのだ。



「なんか、十人も乗るとちょっと狭いね」

「そうだな、元々は八人乗りの想定で設計されてたものだからな。無理やり十人分の席を作れるようにしたらしいが」


「えいっ」

「ゑ?」

 ゑ? なんか膝の上に乗ってきたんだが。どゆこと?


「いやー、狭いならさ、私が上に乗っちゃえば、一人減ったようなもんじゃん。だから、ね?」

「なるほど」


(えまってよく考えたらなるほどですまなくね?)

「ほら、説明……して?」


「はいはい。じゃあまずは……搭載してる武器からにしよっか」

(耳元で喋ってるからちょっとくすぐったそうにしてんのかわいいな)

「とりあえず副砲から。積んでる副砲二種類合計六門あるんだけど、一つめは連装速射砲ってやつ。一秒間に二千発撃てるらしい。しかも自動照準・自動反撃で敵を撃ってくれる。攻撃も物理なら撃てるよ」


「自動照準ってどうやってんの?」

「自動照準は、積んである広域探知システムがやってんの。人間が使うのと同じような探知魔法を常に発動させていて、範囲も200mだから基本的にはどんな敵とか攻撃でも撃墜が間に合う。それだけじゃなくて熱で周りのものを感知してるから、探知阻害をしてくる敵でも察知できる」

「なんかすごいね」


「ただ、連装速射砲ってとにかくいっぱい撃てるのはいいんだけど、弾は実弾だからそこまで威力が強くない。そこで、魔法を撃てるようにしちゃったのが二つめの魔導機関砲。自動で魔法を撃ってくれる。こっちもそこそこで、中級魔法なら一分間に300発撃てる。今の段階だと上級魔法までは撃てるらしい」

「私の方が強いのいっぱい撃てる?」

「うん。ホノカの方がずっと強いよ。多重構築もできるもんね」


「次は、防御の装置を。積んでる武器たちでは到達する前に落とせなかったりするものは、偏向防壁ってやつを使う。この偏向防壁、当たったものの進む方向を変えてくれるんだ。これは今のところ最上級魔法までは耐えてるらしい。だから、ボス数体とかじゃなければ基本大丈夫」


「バリアみたいなものなの?」

「そうだね。バリアみたいなもんだよ。あと、攻撃と防御どっちにもめちゃめちゃ使える武器があるんだ。対空誘導弾って言うんだけど、小さなロケットが目標に向かって飛んでいくんだ。さっきも使ってたからわかるかな? あれには探知システムの超小型版みたいなものが積んであって、敵が動いたりしても進路を変えて向かっていく。同時に複数本発射する事もできるから、迎撃にも複数の敵を一度に叩くのにも使えるんだ。便利だよね」


「そして、この乗り物はさっきから全然揺れてないの気づいてた?」

「うん。めっちゃ乗り心地がいいタイヤでもついてるのかと思ってたんだけど……」


「実は、浮いてるんだ。電磁エンジンってやつが積まれてて、これの下に特殊な磁場を発生させているから浮かせられる。加減速にも磁力を使ってるから、その気になればとんでもない速度を出せるはず。ここは半分ぐらい古代文明の技術をそのまま流用してるだけなんだけどね」

「へぇーーーーーーーーーー」


「さすがに難しいか。最後に、主砲の説明だけしよう。この機体に積んでいる主砲は現代文明で最も強い兵器、超電磁波砲だ。まあ、仕組みはかなり複雑だから説明しづらいんだけど……。発射準備にかなり時間がかかるのが難点。ただ、その威力はとんでもなくて、あの硬いで有名な第65層のフロアボスをワンパンしたとか」


「すごいなぁ。私でも二発はやんないとダメなのに」


「うん、ホノカも十分すごいよ」

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