表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
従妹と親密な婚約者に、私は厳しく対処します。  作者: みみぢあん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
1/8

1話 約束

挿絵(By みてみん)


 私の婚約者のオルドリッジ子爵家の長男クレマンは、一歳年下の従妹パトリシア嬢と仲が良い。


 時にはクレマンの婚約者の私……ミレイユ・ファーロウとした約束を『ごめんよミレイユ。パトリシアが体調が悪いらしくて、家まで送ってやりたいんだ』

 ──などと言って、直前になってから、あっさりキャンセルするほどだ。

 

 そのくせクレマンは婚約者の私がお茶に誘っても『パトリシアが僕に相談があるらしくて。すまないミレイユ、明日は都合が悪いんだ』と従妹の都合を優先し、私の誘いを無情にも断わったりする。

 

 結婚前から婚約者に嫉妬深くて束縛したがる、利己的な性格だと思われたくなくて。『パトリシア嬢に会うのは止めて!私を優先して!』とは言えず。


 最近はイライラとクレマンへの不満を溜めこみながら過していた。





 学園の食堂で二人分の席を確保して婚約者を待っていると。一番仲の良い友人のネリーが慌ててやって来て、ヒソヒソと私の耳元で囁いた。


「ミレイユ……あなたの婚約者のクレマン様が従妹のパトリシア嬢と一緒に、裏庭の奥へ歩いて行く姿を少し前に窓から見たけれど」


「……え、クレマンが?」

「ええ。そろそろ来る頃かと思っていたのに。一向に彼が現れる気配が無いから……」


 昼食時で学園生たちが集まり、ザワザワと混みあっている食堂で。私は食事をとらずに婚約者を一人で待ち続けていたから、友人のネリーは心配そうに教えてくれた。


 私は王都で流行している髪型にしたくて、少し前に肩までの長さでカットした(うぐいす)色(緑がかった茶色)の髪に、気分を落ちつけようと指先で触れた。

 鮮やかな青い瞳は、たぶん不安で揺れているだろう。



「……もう、またなの?」

(クレマンと昼食を一緒にとる約束をしていたのに。また彼は従妹のパトリシアを優先したの?)


『ミレイユ、たまには昼食を一緒にとらないか?』

『ええ、良いわよクレマン』

『良かった! 君と話したいことがあるんだ』

『わかったわ』


 普段は友人たちと昼食をとるけれど。今日はクレマンが先に誘ってくれたから、待っていたのに。

 クレマンは私を待たせておいて、何の断りもないままだ。

 ……そして私はまた、婚約者に約束を破られたことを、友人のネリーの話で知った。


「それでね……向こうにみんながいるから、ミレイユも一緒にどうかしら? クレマン様が遅れて来ても、あそこならすぐにわかるでしょう?」


 ネリーが背後を振り向き、いつも一緒にいる友人たちに手を振る。友人たちもニコニコと微笑み、ネリーと私に手を振り返した。


「そうね、ありがとう。そうさせてもらうわ!」

(……ねぇ、クレマン。あなたは婚約者の私に、仲良しの友だちの前でまた恥をかかせたのよ。私をどれだけ惨めな気分にさせれば、気が済むの? そんなに従妹のパトリシアが好きなら、私ではなくて彼女と婚約すれば良かったのよ!)


 心の中で思いっきり毒づいた。


 私とクレマンは貴族にしては珍しく、先に恋愛感情が芽生えたから婚約したというのに。これでは悪質な詐欺に遭った気分だ。


 ハァ―――ッ……と大きな落胆のため息をつくと。一人ぼっちで居心地の悪かった席を立ち、ネリーと一緒に友人たちがいるテーブルへと向かった。




このお話を開いて下さりありがとうございます。このお話の初稿は2027年に他サイト様で投稿した物ですが。切って、移動して貼ったり。エピソードを足したり削ったりと。細々と嵐のような加筆修正をしながら、なろう様に投稿する予定です。

おかげでどれだけ見直しても、誤字脱字が恐ろしいほど多いです。すみません、ご容赦を!

良い暇つぶしになれば幸いです(・´з`・)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ