登場人物
最後に登場人物紹介。
【ミシェラ・フランセス・シャロン】
実年齢32歳。外見・肉体年齢18歳前後。アルビオン王国の第3王女。兄二人と姉二人、妹一人がいる。王女時代の名前はエイリーン・ジューン・オブ・アルビオン。
13歳のころ、最初の戦争に参加し、頭角を現す。16歳の時に大けがを負い、そのころに旧き友だと知る。このころから、同じく旧き友であるリンジーの教育を受け始めるが、実際に自覚したのは20歳のころ。旧き友らしく強力な魔法と強靭な体、膨大な魔力を持つ。特に、破魔の力が強く、癒し手とも呼ばれる。
本質的には医師であるが、近接格闘もできる。専門は外科だが、場合によっては死亡解剖も行う。宮殿に付属する魔法研究所に所属しているが、ふらりと外に出ることも多い。
通常の人間の3倍は生きると言われる旧き友の中ではまだまだ若輩(むしろ子ども扱い)。そのため、まだ長い時を生きるのだと言う自覚は薄いが、家族や友人たちと時の流れが違うと言うことは自覚している。使い魔はイヌワシ。
基本的に温厚で面倒見がよく、ツッコミを入れるが本人の方が生態学的におかしかったりもする。気が強いがリンジーには甘える。
濃い琥珀色の髪に翡翠の瞳をした女性。美人な方だが、絶世ではない。色白。髪はストレートで背中の半ばまである。眼鏡ユーザーだが伊達眼鏡。はじめは銀と水晶の杖を持っていたが、途中でナナカマドとラピスラズリのものに変わった。
身長162センチ。そろそろ年齢を数えるのをやめようかと思っている。
【リンジー・クラレンス】
実年齢93歳。外見・肉体年齢20代前半。ミシェラの師。一応伯爵家の出身で、若いころに結婚したこともあるが、離婚している。親兄弟は既に死去している。
27歳のころに自分が旧き友だと知る。強大な魔力と高い身体能力を保持している。一応、宮殿の魔法研究所に籍はあるが、普段は領地の城にいることが多い。王都に来たときはミシェラと共に暮らしている。ミラージュなどと呼ばれる。
温和な性格で人当たりも良いが、強力な魔術師で冷酷な判断もできる。たまに笑って嘘を言う。自分より年若いミシェラが見つかり、彼女を見送らなくていいことにほっとしている。使い魔はオオカミ。
波打つシルバーブロンドに瑠璃色の瞳をした中性的な顔立ちの男性。基本的に若々しいが、たまに発言が年寄りめいている。イチイの杖を持ち歩いていたが、身代わりとなって砕けた。
身長167センチ。
【エルドレッド・アーミテイジ】
31歳。アーミテイジ公爵子息。現在は実妹を連れて家出中(実家では父の愛人が顔を効かせているためにぶちぎれた)。ミシェラと年が近い友人で、婚約者候補だったこともある。強烈なシスコン。
リンジーに提供された田舎の館に住んでいたが、のちに爵位を継ぐ。
短気だが、理不尽には怒らないしとても残念。何気に面倒見がよく、面倒事にもよく撒きこまれるが、巻き込むことも多い。
栗毛に淡い紫の瞳をした端正な顔立ちの男性。肉体的にはかなり弱い。
身長183センチ。
【ユージェニー・アーミテイジ】
16歳。エルドレッドの実の妹。兄ともに田舎の家で暮らしている。父親の愛人に折檻されており、それが原因で家を出た。兄のシスコンを受け流しているが、自分もなかなかブラコン。人見知り。
的中率の高い予知能力があり、たいてい予知夢として現れる。家事能力の高いおっとりした少女。警戒心が強いが、この人は信頼できると言う嗅覚がすごい。もともと魔術の訓練を受けていなかったが、系統が近い魔力を持つミシェラと長期間過ごすことで魔力が跳ね上がり、勉強することになった。
栗毛に菫色の瞳をした少女。少し人形めいた美少女。
身長154センチ。
【エイミー・エヴァレット】
17歳。エヴァレット伯爵家の長女。5年ほど前に、死にかけていたところをリンジーが拾ってきて、以降、ミシェラが主治医として容体を見ている。病弱で気管支が弱く、咳き込むことが多い。吐血することもあり、エルドレッドたちと一緒に空気の良い田舎で暮らしている。
姉貴肌の面倒見の良い女性。さばさばしている。
プラチナブロンドに空色の瞳をしたぐうの音も出ないほどの美人。スタイルが良い。
身長172センチ。
【サイラス・ベケット】
24歳。魔法薬師志望の青年。錬金術師に近く、魔法使いたちが作る薬とはまた違ったものを作る。リンジーが拾ってきて、ミシェラの助手となる。常識人で、普通の成人男性であり、世の中のことに精通している。ミシェラとはまた違った薬を作るので、実は重宝している。
戦闘力は皆無。よくミシェラにこき使われているが、勉強になるので喜んでいる。個性の強い同居人や師に置いて行かれることがしばしば。
濃い目の金髪の青年。深緑の瞳をしている。
身長180センチ。
【ニコール・ローガン】
20歳。ローガン男爵家の娘。依頼主。十一年前に父を亡くし、叔父に養育されていたが、豹変した叔父に幽閉された兄を助けるためにエルドレッドの元を訪れる。その際、腕が変質していたが、ミシェラの尽力で呪いが返さる。しかし、様子見のためにエルドレッドたちと暮らすことになった。
おっとり気味のかわいらしい女性。ちょっと天然が入っている。呪いの影響かと思われるが、水に関する魔法が使えるようになる。亡くなった父親はミシェラの元部下で、その縁で彼女が手を貸すことになる。
癖のある黒髪に琥珀色の瞳をした女性。かわいらしい印象。ミシェラたちと暮らすうちに、気が強くなった。
身長165センチ。
【エレイン】
自称年齢不詳だが、年表によると推定313歳。記録上では現在、最も長く生きる旧き友の女性。使い魔は猫。しゃべる。
一応王都にいるのだが、普段はめったに外に出ない。老成した賢者の雰囲気で、焔と呼ばれている。
炎に関する魔法を得意とする。自分からはめったに動かないが、年若いリンジーやミシェラのことは気にかけている。いたずら好きでよく人をからかう。
栗毛に緑の瞳をした女性。外見は三十代半ばほどにしか見えない。
身長157センチ。
【カイル】
享年275歳。12年前に亡くなっており、当時20代前半にしか見えなかった。
すでに本名不明であるが、王族と縁続きであったらしい。人を守る防御魔法等を得意とし、守護者と呼ばれた。現在王都を守る魔法のほとんどは、彼が作り出したもの。
16歳のミシェラを旧き友だと見出した人物。引き取ったのも彼だが、指導はリンジーに押し付けた。
彼の死は、ミシェラに自身が旧き友であるという自覚と認識を促した。自身も医師であったため、自分が持っていた魔法式の一部をミシェラに引き渡している。使い魔はフクロウで、彼の死後すぐに亡くなっている。
黒髪にグレーの瞳をした中性的な美男子。
身長170センチ。
【ナイジェル】
推定149歳。外見年齢は20代半ばほど。口の悪い旧き友で、半世紀ほど自分の能力で永い眠りについていたため、ミシェラは会ったことすらない。エレインの居城で眠っていたのだが、彼女の死後に連れ去られてしまう。
悪夢と呼ばれる。力自体は安らかな魔法なのだが、本人の性格のせい。
淡い茶髪に濃紺の瞳をした美青年。
身長182センチ。
【リチャード・ショーン・オブ・アルビオン】
44歳。ミシェラの異母兄。既婚者。博識で旧き友の性質にも理解がある。昔は母親と同じく病弱で、その先を危ぶまれたことも。基本的に弟、妹思い。
まじめすぎて敵を作るタイプ。栗毛の美中年。
身長184センチ。
【ヘンリー・オーガスト・オブ・アルビオン】
67歳。アルビオン国王であり、ミシェラの父。現在、老衰で床に伏している。旧き友として長い時を生きるミシェラを不憫に思っている。
かつては淡い茶髪をしていたが、現在は白髪。深い緑の瞳をしている。
身長178センチ。
【ジョージ・カルヴィン・オブ・アルビオン】
35歳。アルビオン第2王子。ミシェラの同母兄である。既婚者。順番に数えると、上から3番目になる。
何かと王太子に敵対心を持っているが、陽気な人物で好かれるタイプ。ミシェラを自分の陣営に取り込もうとする。
濃い琥珀色の髪に海色の瞳をしている。
身長181センチ。
【アーリン】
262歳を主張しているが、実際のところは不明な古き友の男性魔術師。風使いと呼ばれている。カイルと共に魔法修行をした、珍しい同世代。彼を看取った一人。穏やかな性格で、いかにも賢者というような雰囲気をしている。
ダークブロンドに淡い緑の瞳をした知的な容貌の男性。さらっと毒舌であったりもする。普段は、南方の領地にいる。
身長177センチ。
【ジェンナ】
記録上は208歳。下級貴族の娘だったらしい。魔法道具を作るのが得意で、創造者と呼ばれる『旧き友』。頑固だが、文句を言いながらもやるタイプ。カイルの弟子で、彼をみとった一人。
黒髪の美女。普段は工房にいて、めったに動かない。
身長167センチ。
おつきあいくださり、ありがとうございました。
ジェイムズがなかった……。初期段階ではいなかったようです。