風邪ー純潔なる少女
まったく…
面倒くさい奴だね。
シュトリ…
どうやら僕を捜して居る見たいだけどね。
さてと、
どうした物かな?
「『リゼ』、分身の方は今何体が誰についてる?」
取り合えず今どれだけの監視対象が居るかどうか考えものだね。
「はぁ?あんたが言ったんじゃないの、自分で把握しときなさいよ」
仕方無いじゃ無いか、覚えて居ないんだもん。
「はぁ…先ずバルベリトに二体
パイモンに一体、あんたの言うカケラに一体、学園長に一体、シュトリに一体、同室の子達にはそれぞれ一体ずつ…後は適当に七羽が学園内をウロウロしていたりするわよ」
ふん、
つまり『リゼ』も自分自身よく覚えて居ない、
って言う事だね。
良くわかったよ。
「そう…じゃあ、シュトリにつけて居る分身を移行、シュトリの使い魔に」
すると、『リゼ』がヒトで言う眉をかしげた、な行動をした。
「あら?監視対象を変えるなんて珍しいわね、始めてなんじゃない?」
そうだね、
確かに珍しいと思うよ。
ただ、
それだけあの猫くんには監視するべき価値が有ると言う事さ。
「なぁに?そんなに危険な存在だった訳?」
危険?
ふふ、危険か、と言われればどちらかとするならノンだね。
ただ、興味深い、
多分あの猫くんもカケラだろうからね。
それも格の高いね、
多分僕がこの世界で死んだら彼が変わりに本体の意思代行体になるんじゃ無いかな?
「ま、いいわ、あんたから全部聞けるだなんて思ってないしね」
うん、
よろしく。
さてと、
どうしようかな。
僕もそろそろ暇になってしまったね。
平穏は好きだけど退屈は嫌いなんだよね、僕も。
暇潰しに本体の器探しでも、していようかな?
面倒だけど。
今の所、最有力候補だったのはあの少年かな?
名前知らないからわかん無いけど、
カケラの子、
カケラだから本体との適合率はずっと高いだろうけどね。
あぁ言う意思が強そうなのは、必ず本体の阻害になるからね。
できるだけ純粋な存在が良いんだけどね?
最初はバルベリトくんも候補の一人だったんだけどね。
上述の理由と同じで除外されちゃうし、
本体との適合率も良い物とは言えないしね、
何より前世の記憶が面倒くさい事になるだろうね。
ともすると…
純粋で、
なるべく体が自由に動かせる、
意思の弱そうな子。
居ない物かなぁ?
「あ、ようやくみつけたぁ」
と、そんな時に僕の耳に軽快な声が届いた。
ん?
あぁ、同室のリリトちゃんだね。
どうしたんだろ?
「あ、あの、大変なんですよ、ポティスちゃんが風邪ひいちゃったみたいで…」
風邪かぁ、それはいけないね、
って、うん?
ポティスちゃん…?
風邪をひいチャッたなら…
診て…あげないとね。
僕って天才かもしれない。
☆
僕が戻った部屋はてんやわんやな状態だった。
ある子はお葬式のそうな顔をして(ダゴンくん)
ある子は看病しようと思うんだけどなにをすれば良いかわからない子で(アバドンちゃん)
ある子はもはやねてしまっている(アザゼルくん)
で、みんなに落ち着く様に言ってるけど自分自身も冷静さを保ててないオセくん。
きっと一番冷静だったのは僕を呼んで来たリリトちゃん駄 だろうね。
まぁ、リリトちゃんに看病のお手伝いをしてもらおうかな?
この程度の熱だったなら六歳のポティスちゃんがかかるのは無理も無いよね。
体力次第では死んじゃう可能性もなきにしもあらず、って感じの風邪かな?
殆ど助かるけどさ。
「じゃあ、先ずは冷たい水をお願いします」
「は、はい!」
冷たい水は冷やすため、以前の問題に僕がのみたいから。
まぁ、今の状態、ポティスちゃんに死なれちゃったら僕も困っちゃうからね。
ちゃんと助けるとも。
あ、それにみんなもだんだん落ち着いて来たみたいだね。
まぁ、いいや。
そんな事よりも看病、看病、
一晩寝てれば治るようなもんだしね。
一晩中みていても問題は無いよね、
寝なくても良いし。
それに僕は僕でみんなが寝静まった後やりたい事があるしね。
それでは前は急げさ。
南無阿弥陀仏、ポティスちゃんが元気になる事を祈るよ。
☆
夜になって、僕はあの鎖を取り出した。
これは僕の最大の武器だからね…殆ど誰にも知られて居ないけどさ。
まぁ、そんな事はいいんだ、
僕は取り出した鎖に一つの魔法をもうけた。
それは僕の偽りの魂との『縁』、
そして、
その魔法をかけた鎖をポティスちゃんの胸の上へやる。
鎖はすると、ポティスちゃんの小さな胸の中に吸い込まれる様にして入って行った。
ふふ、第一段階クリア、
僕は暗闇で一人、ほくそ笑んだ。
後ろからの視線にも気がつかず、
そして、その視線の主こそが後々、僕に手酷いしっぺ返しをしてくるだなんて、思わずに。
南無阿弥陀仏、本体の復活の事しか目になかったよ。
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