おじさんの修行な日常〜湖編〜2
湖生活十八日目、おじさんの感覚に異常あり。ここ十八日目間の間、水と関わっていたんだけど……、今日は何故だか寝相が悪くてボートから落ちたんだ。落ちた、はずなんだけど……湖の水の上でおじさんは横になっていたんだよぅ!
夢じゃないかと思って、思いきって水の上に立ってみたら、立てちゃった。
まだ夢じゃないかと疑っていたおじさんは、頬をつねってみたの。……勿論、夢じゃないから痛かったのよ。
――異世界は何でもありなのね……。と、そうおじさんは考えた後、そんな体質になっちゃったんだものしょうがないと、このことを受け入れた。
「うーん、他にもおじさんに出来ることはあるのかしら?」
と、おじさんはそう独り言を呟きながらしゃがみ込み、水に触れながらも“水で他にも何が出来るのか”と、考えるのことをやめられない。
水を手のひらですくい、この湖の水をじっくりと観察をすれば、おじさんは手のひらにある水に変化が起きていると言うことに気がつく。
おじさんの手のひらにある水が少しずつではあるけど、……水の量が増えて溢れてしまっている、と。
試しにおじさんは手をギュッと握りしめ、直ぐに手を開いてみれば、握りしめてついた指のあとが残る水があった。
「すごーいッ!」
と、おじさんは思わず嬉々とした声色でそう叫んでしまう。
そこに突如現れる賢者様、ジークさんはおじさんにこう言った。
「……予定では一ヶ月だったが、この修行は早めに終わらせることにした。……着替えだ、着替え終わったら俺の後を着いて来い」
と、必要最低限なジークさんの会話。おじさんはその言葉を聞き、素直に言う通りに着替え、着替え終わった頃を見計らって歩き出すジークさんの後を着いて行けば、十分後には大きめの木の家があった。
おじさんはジークさんの後を追うように家に入る。と、相変わらずの無表情でシルフくんは出迎えてくれた。
「……コイツが努力家なのが、嬉しい誤算だな。……次の修行を考えておかなければいけないな……」
と、ジークさんはボソボソと喋る為、おじさんは聞き取ることが出来なかった。
――まあ、そんなに重要なことではないんだろうな。と、おじさんは考えながら優しい従者のシルフくんの頭を撫でていたのだった。




