25 俺の価値観
俺は黒い魔力が吹き出す手を掛道に見せつける。
「なあ、これは仲間か? 敵か?」
明らかに判断がつかない状況であろうが、この場合なんて答えるのか気になって聞いてみる。
「少なくとも・・・・敵にするのは不安ですね・・・・」
「ところでなんで魔法の色ごときで敵見方の線引きしてんの? バカなの?」
「あっ、色でその人の考え方がわかるんですよ。青は魔法を使って現実で楽したい人、赤は青みたいな行為を悪とみなす人、というふうに、二択のはずですが・・・・黒て」
「ね。俺何考えてんだろうね。確かに『現実で魔法使ってもいいんじゃない? 俺は使わないけど』って意見だが。そのへんが影響したんじゃね」
サラっと晒した俺の思考に、掛道は少し怒ったような顔になる。
「現実で魔法使っていいわけないじゃないですか。魔法を知らない人だってたくさんいるんですよ? それなのに使える人だけが身勝手に使っていたら、そんなの、不平等です」
「不平等なわけねえよ。魔法も一つの才能って扱いでいい。お前は日本語を喋れない人のために日本語を世界的に禁止しろと言いたいのか? それに、俺らの世界には異端を取り除く習性があると俺は考えている。優れていても劣っていてもダメなんだ。出る杭は打たれずに引っこ抜かれる。だから魔法を使っちまったが最後、そいつの人生は良くも悪くも終了だ。劇的に空虚になる」
サラっと俺の価値観をさらけ出す。掛道は唖然としている。長文コメに圧倒されましたか、サーセン。
久々の更新になってしまいまして・・・。orz szo
精進しますよ。やりますよ!




