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リンビルは、ふうむと唸った。目の前には、シュウが連れてきた不死身の男が横たわっていた。
「もうよいぞ、起き上がっても」
とリンビルが言うと、ウォルフは上半身を起こし、脱いでいた服を着た。
「先生、どう思われますか?」
「にわかには信じがたいが、不死身であることは本当らしいのう。影の身体を血に混ぜた……か。とんでもないことじゃ」
リンビルはため息をついてシュウに向き直った。
「わしは構わん。お前が戻ってくるまで、まあ、くたばりはせんじゃろう」
「戻ってこられるかどうか……」
「お前たちは必ず戻ってくる。あのユアン殿が、不可能なことを人任せになどするはずがなかろう」
と、リンビルはにこりと笑った。
「先生」
部屋の隅でじっと話を聞いていたルイがリンビルの側に寄ってきた。
「私もシュウ先生について行きたいです」
リンビルが答える前に、シュウが「駄目だよ」と慌てて言った。
「困難な旅になるんだよ、ルイちゃん。どんな危険な目に合うかわからないんだ」
「私は、か弱い女ではないわ。剣術だって習っているし」
「ルイちゃんまでいなくなったら、リンビル先生がお困りになってしまう」
「わしは困らんよ。以前から、宮殿や軍から医師たちを研修に寄越したいと言われておったからな。その者たちに来てもらえばよいだけのこと」
「先生」
と、シュウが困惑した様子で言うと、リンビルはホッホッと笑った。
「お前たちだけで行ったら、お前とハクトの喧嘩の仲裁でトシが疲弊するわい」
「だからと言って、ルイちゃんを危険な目に合わせるなど……」
「ずっと不機嫌なルイをなだめなければならないなんぞ、ぞっとするわい。連れて行ってあげなさい」
そう言うと、リンビルはまたホッホッと笑った。




