70 鳥の国から 干ばつ 1992年10月
鳥の国から 干ばつ すずがも通信76号 1992年10月
今朝、ぱらぱらっと雨が降りました。雨が降る―大ニュースです。1ミリ未満であろうと、ほんの霧雨であろうと、もう1ヶ月近く降っていないんですから。7月19日に梅雨が明けてからというもの、東京地方の降水量はたった9ミリ!それにまあ、こともあろうに、その9ミリのうちたぶん7,8ミリ分が降ったのは、8月1日夜、クリーン丸浜川まつり恒例のバーベキューをやっているまっ最中!!
その後は待てど暮らせど台風も夕立もなんにもありません。保護区の中の池は次々に干上がってしまいました。北池はからから、ぱさぱさ。工事による水位低下でポンプ揚水ができなくなった新池も一面の干割れ。どのみち「土用干し」をやるつもりだったので、いいようなものですけれど。干上がる直前はサギたちがいっぱい集まって、せっせと魚捕りをやっていました。サギに捕ってもらえなかった大きなウナギやコイはからからに乾いて死にました。中でも最後まで水が残った深みでは、ぬかるみの泥の表面に、ウナギが必死にのたうって進んでいた跡がくっきり‥‥‥その先端にはだらりとのびて息絶えたウナギ。
塩で白く干割れた池の底。歩いてみたら、きらきら光る金属粉。よくよく見ると、ミジンコの死体。これも最後の水たまりに集まったものでしょう。マスクラットの通路がくっきりしたくぼみになっています。トンボたちも産卵場所がなくて困っているようでした。
田の字池の最深部と旧淡水池のビニールプール部にはまだ水があります。でも、ずっとよどんでいた水なので、水質がひどく悪いのです。9月6日、瀕死のオオバンとカルガモが旧淡水池で拾われ、間もなく死にました。ボツリヌス中毒ではないかとぞっとしています。それでもうコガモがたくさん渡ってきて、淡水を求めて池に集まっています。
ともかく早く雨降ってくれえ!
日照りで気が気でないのはさておき、この秋はシギ・チドリがけっこうたくさん入ってくれるので、喜んでいるところ。8月なかばは百羽以上のメダイチドリ、その後は百羽近いムナグロがウラギク湿地に群れています。何よりうれしいことには、ただ休息だけしているのではなく、ちゃんと餌をとっているものが多い!見ている間に次々にゴカイをひき出したり、カニをつまんだり。秋恒例のベントス調査が楽しみ。久々にエリマキシギが入ったり、コアオアシシギがいつもいたり、9月8日にはセイタカシギが17羽も群れたりして、このくらいシギ・チドリが見られればまあまあだなあ、と気をよくしています。
暑い暑いと言っているうちに、9月6日から一挙に気温低下。沖ではしっかり青潮が出ているそうで、ウミネコがちゃっかり保護区から消えました。大盤振舞の魚のごちそうに集まっているのでしょう。北風に乗って、カモたちが毎日数を増しています。夜ごとの虫のオーケストラも、フルメンバーで見事。ススキやクズの花のきれいなこと。季節の変わり目の思いきりのよさ、見習わなくっちゃね。




