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81話、葵と御一行の3日間




パン屋さんでお店にあるだけ全部のパンを買い占めて、お店の人となぜかジルにもドン引きされた。

流石に持てないからアイテムボックスに入れる時は「このパンが入るだけの量なんです〜」って量を誤魔化して入れた。

ダンジョンの街だからか、ちょこっとはアイテムボックス持ちの冒険者さんも居るみたいで怪しまれなかった。

でも、わざわざ言わなくてもよかったかな?嘘くさかったかもしれない。

パン屋を出てからもあっちをちょろちょろ、こっちをちょろちょろしてたら剣やナイフが置いてある鍛冶屋が目についた。

剣道とかやった事ないけど、ちょっとだけ…いや実はめちゃくちゃ憧れてた。某幕末人斬りに。抜刀術とかオモチャの刀でやってたなぁ。

フラフラ〜っと吸い込まれるように入ってった。

「鍛冶屋?アオイは剣扱えんの?」

「主は剣など扱ったことはないはずだ?」

『けんってジルがもってるやつ?』

って会話が交わされてた事は知らなかった。


家具屋さんの時みたいに創造神様が何かしてくれてるかも!って期待を込めながら見回したけど、残念。

日本刀はなかった。

買っても使えないから、宝の持ち腐れなんだけどね。

いろいろあるんだなぁー。

「アオイが持つなら、レイピアの方がいいんじゃない?大剣は重いだろうし、振り回される未来しか見えない」

ってすぐ側でジルの声がして盛大にビビった。

ブフッ!って吹き出しながら爆笑して、落ち着いてから

「剣、興味あるんだろ?魔法だけじゃ接近戦に不利になる時もあるし、扱い方なら俺が教えるよ!」

キラン!って効果音つきそうなドヤ顔で言われた。

顔が腹立つけど剣術わからないし、もしもの時の護身にもいいから習いたい。

「よろしくお願いします!」

そっからはジルのアドバイスを聞きながら初心者用なレイピアを購入した。

そいや今まで街娘風の格好で活動してたけど、パンツスタイルも買ってたな。明日からはパンツスタイルにしてみよう!


レイピア1本と、ついでに上等そうなナイフを2本ほど買ってお店を出た。

空が夕焼け色になり出してふと、気づいた。

「今日の宿どうしましょう!!アティスの時はギルドで聞いたのに、ヴァンガで伯爵邸にお世話になったので聞くのをすっかり忘れてました!」

慌ててジルを見たら、ジルもやっちまったー!みたいな顔してた。今度はスノーを見たら呆れた顔してた。ノアちゃんは我関せずだったけど。

ジルと2人でアワアワしてたら

「あそこで聞いてみれば良いんじゃないか?」

ってスノーが手で指したのは、商業ギルド。

単純に大きな建物で人の出入りが多いからって指しただけみたいだったけど、ジルが商人相手に宿紹介してるから良いかもって賛成して、聞いてくるって1人でさっと入ってった。

結果はなんと一軒家借りて来た。何故?

従魔連れで泊まれるところはあるけど、たくさんの冒険者が居て、従魔小屋もごった返すだろう。って言われて一軒家のレンタル(1日からOK)を勧められたみたいだけど、

「本音はスノーに他の従魔がビビるからとか、スノーが不便にならないようにって感じだったな。多分一軒家の貸し出しも本当は1日からとかじゃないと思う」

って言いながらお家の鍵と地図を持って出て来た。

「……?代金は後払いですか??」

「いや?宿代とか俺が出そうと思ってたってし、念のためにってバッグに入れてた白金貨で足りたから払って来た」

「なんですと!?私も払います!対等に折半しましょう!」

「スノー達も一緒に入れる物件だったから、準備にどれだけかかるかわかんねぇし、取り敢えず1週間即決で借りてみたけどいい?代金は間借り賃の代わりって事で!結構近くだし暗くなる前に行こうぜ!!」

っておいくらかも教えてくれず、借りた後だからダメとも言えず、質問を躱されながらついたお家はこの国の一般住宅よりちょっと大きめな一軒家でした。

元は一人暮らしの商人のお家だったそうです。

キッチンもあったけど、なんか人のお金で借りた家の時点で怖すぎて、寝る時以外は結局トランクで済ませちゃった。


2日目はダンジョン内で食べるように、お米を炊きまくったり、おかずを大量に作ったりして過ごした。ジルは一緒にやってくれてミンチを大量生産してくれたから、ハンバーグに、メンチカツ、ミートソース、ロールキャベツってパッと思いついたのを作ってった。

スノーはお昼寝、ノアはジルの応援してた。ミンサーを回す手をじっとみてたノアが目回しながらぶっ倒れたのには一瞬焦ったけど爆笑した。


んで、3日目。

朝はトランクの練習場でジルに剣の構え方と、基本の型?を習って若干へばった。買った時は軽いと思ったレイピア…素振りで振り回された。笑われたよね。

お昼からはジルを置いて私と従魔'sでギルドにお肉をもらいに行って来た。あ、代金もね!!

ジルは留守番中にお肉をスライスしてくれるらしく、謎に張り切ってた。

「待ってたわ!」

ギルドに入って名前を言ったあと、待ってたら颯爽と現れてむぎゅっと抱きしめてくれたギルドマスター。

今日も良い匂いで、役得って感じっす。はい。





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