表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/155

25話、葵と怒れる団長さんと酒場の人達





まだ涙止まんないし、鼻水グズグズしてるけど

これだけは言わなくちゃ。私のせいじゃない。

「従魔が私の魔法の先生で、覚えた魔法を使って倒すのに丁度いいのが居るって連れて行かれて…」グズッ

そこまで話したらまた呼吸しにくくなった。

髭眼帯のおじさんが

「怒る相手が違うんじゃねぇか?団長さんよぉ」

って言ってくれた。

けど、待って。泣きながらでも怒鳴り声怖くて止まってた頭の中が急に働いてきたよ。

従魔のやらかしは飼い主の責任…って今回のことやらかしになる??

あの説明思い出したらそれしか回んなくなってきた。

「まだ死にたくないよぉ〜…」

って思わずちっちゃい声で言ってた。

ら髭長おじさんに声拾われた。

「なんで死ぬんだ?従魔が連れてったのはオークの集落で、全部倒したんだろ?低ランクだろうが冒険者が魔獣を討伐したってのになんか問題あんのか?」

「だって従魔がやらかしたら飼い主の責任って!」

体裁もへったくれもなく、投げやり気味に言った。

「緊急依頼出たとき、お嬢ちゃんがいればまず間違いなく従魔目当てで話がいくだろうからやらかしじゃないだろ」

とか普通に返ってきた。そんなもん?

その間何か考えてたみたいな団長さんは

「怒鳴って悪かった。スノーに確認をして、今の話が事実ならスノーに注意しておこう。誘っておいて申し訳ないが、今は俺が冷静で居られなさそうだから帰らせてもらう」

スッと立ち上がって途中で店員のお姉さんになんか言ってからサッサと帰ってった。

いや、空気最悪だけど1人で帰るか?帰るのか!

誰かがボソッと

「それなりに治安良くて、相手が女冒険者だっつっても心配って怒鳴っといて置いてくか?」

って言ってるのが聞こえてきて、呟き加減が面白くてみんなで笑ってた。



みんなが元の位置に戻って飲み直し始めた頃に、状況についてけなくて呆然と私が座ってたテーブルに髭眼帯のおじさんと髭長おじさん、んで店員のお姉さんがエール片手に寄ってきた。んでいきなり自己紹介が始まった。

「俺ぁ、Bランクのソロでやってるゼストだ!」

ほうほう。髭眼帯のおじさんはゼストさん。

「アオイです。フェンリルのスノーと一緒に冒険者になったばかりのFランクです。」

「俺は"灼熱のウォーハンマー"ってBランクパーティーでやってるアダムだ!ちなみに見てわかるだろうがドワーフだ!」

髭長おじさんはアダムさん。ドワーフだったんだね!初めて見たからわからなかったよ。パーティー名が厨二病的なのは気のせい?

「アオイです。「お嬢ちゃんの名前は聞いたよ!」…ウォーハンマーって事はメンバーは皆さん武器もウォーハンマーなんですか?」

「いや俺だけだな!がっはっはっ!」

違うんかい!!

「私はここの看板娘のナディアよ!よろしくね!」

お姉さんはナディアさん。綺麗な人だなぁ。

「素敵なお名前ですね!よろしくお願いします!」

こそっと教えてくれた年齢は22歳。2コ上のお姉さんになりますね!

皆さんと挨拶してだいぶ落ち着いてきら、調子も戻ってきたと思うから泡が消えちゃったエールを飲み干す。

と言うよりなんか飲まなきゃ無理。

「いい飲みっぷりだなぁ!あっはっはっ!」

てゼストさんとアダムさんに言われながらジョッキを置くと、ナディアさんがサッと立っておかわりを持ってきてくれた。

「すみません!ありがとうございます!」

「いっぱい泣いたんだからエールでも飲んで水分補給しときなさい!」

ナディアさんが綺麗なウインク付きで言ってくれたけど

エール飲んだら逆に水分無くなるんじゃ…

「さっきの事は飲んでサッサと忘れちまえ!がっはっは!」

そう言いながらアダムさんこの席来て既に3杯目。

アダムさん越しに後ろのテーブルにずらっと並べられたエールが見えて思考がどっか行きかけた。

「ん?後ろのは俺のだぞ!ドワーフは酒好きしかいねぇからな!」

「量がえぐいです。」

団長さんが居る時に飲んだエールは全く味がしなかった。

反応が怖くて緊張してたから。

けど今飲んでるエールのジョッキはちょっと薄いけど普通に飲めるビールだった。

日本の苦いビールが恋しい。近いうちに飲もう。

それからは楽しくゼストさんとアダムさん達の冒険話を話してもらったり、ここでのみんなのやらかし具合をナディアさんが暴露したり、ちょいちょい他の人と話したりご飯を貰ったりしながら時間を過ごした。

みんな面白可笑しく言うんだもん!楽しかった。

大泣きしたから気を使われたんだろうけど。

今度秘密のお酒ですって言ってビール持って来よう。

ここに通う事にします!

酒場の名前はまさかの"酒場フェンリル"

ここもかい!!


少しずつ他の人が帰り始めたから、ちょっとフラついてるけど私も帰ろう。

「ナディアさんおいくらですか〜?」

「団長さんからもらうから大丈夫よ!」

うん。借り作るみたいでなんか嫌だ!心配してくれてたとしても怒られた事に納得してないし!

全力で大金貨2枚押し付けた!

「多すぎるわよ!」ってプリプリしてたけど知らなーい!

あははっ!

今日ここに連れてきてくれた事には感謝しとこう。

私が1人で帰れるもん!とか言ってたら

みんなして「「「無理無理」」」だってさ。

笑ってみんなにおやすみ〜って言って扉開けたらスノーと隊長さんが居た。

のでUターンして店に戻ったらゼストさんが「迎え居ただろ?」とか普通言うし。

気付いて無かったの私だけらしい。

アダムさんから

「流石にFランクなりたてじゃ気配はわからんか!」

って爆笑された。ウケる。

ナディアさんの「次はスノーも一緒においで〜」って言葉を聞きながら今度はちゃんと外に出た。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ