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14話、葵と従魔と宿



今日の寝るところどうしようかなぁ。

流石に街中でトランクで寝るわけにはいかないし、うーん。スノーが一緒でも大丈夫なところあるかな?

街の人たちは大丈夫みたいだったし。

「んじゃ、俺は他の仕事に戻るからまたな!スノーっつたな。いい獲物期待してるぜぇ」

ギルドマスターに聞いちゃおう!慌てて引き留めて

「あの!従魔も一緒に泊まれる宿ってどこかオススメはありますか??」

「ん?あぁ、そうか。この街に来た初日だったな。フェンリル連れって、キャラが濃すぎて忘れかけてたわ」がはっはっ!

顎を触りながらしばらく悩んで

「フェンリルが居て平気…いやむしろ喜びそうだな。こっから大通りを東門の方に戻って右にある2番目の小道に入る。しばらく行くと『フェンリルの宿』ってのがある。まんまの名前でわかりやすいだろ?」

「え…?」

いや、なんでやねんっ!!

「元冒険者の店主が「俺が冒険者になったのはこの目でフェンリルを見てみたかったからだ!」って公言するくらい好きでな、怪我が元で引退して見れなかったから店の名前にって付けたんだよ。」

あそこなら大丈夫だろう。なんて軽く言ってる。

確かに通りであった少年達が憧れって言ってたから、そういう人も居るのは分かってたけど。

だからって店の名前に付けるとか…

「私とスノーが入領する時第3騎士団に武器向けられたのなんだったんですか…」

「そりゃ幻みたいなSSランクの魔獣でSランク冒険者かき集めても勝てるかどうかも分からんのが来たらそうなるだろ。ギルドにも緊急連絡来たしな!まぁ人が一緒にいるからって待機だったし、高ランクは大体出払ってるから依頼にならなくて良かったよ」

えぇ〜〜。なんかモヤる〜。

大量の武器向けられるの怖かったのに。

このシーンとした空気もそういう理由があったからって事なのかな。

はぁぁぁぁぁ。

「まぁ過ぎた事気にしてても何の意味もねぇ。宿はそこに行ってみろ、アイツなら多分大丈夫だろ」

んじゃなぁー。って後ろ向きに手を振りながらギルドマスターは他の仕事に戻るために離れてった。

「私たちも行こっか」




教えてもらったように大通りを東門に向かって進んで右側2本目の小道に入る。

歩きながら今気づいたけど、真っ直ぐな大小の道で綺麗に整備されてて、なんか京都みたいになってる。

しばらくって言ってたからどこも曲がらずひたすら歩く。

てくてく、ひたすら歩く。

「主、この道であっているのか?宿らしきものは見当たらんが」

「あってるばずなんだけど…もう少しだけ歩いてみよう」

てくてく。

軽く1時間以上歩いて目の前に城壁が近づいて来る頃、

『フェンリルの宿』やっと見つけた。

「ギルドマスターの言ってた感じは結構近そうだったのに遠かったねぇ〜」

いや本当に遠かった。疲れた………。

「我の背に乗って移動するか?人の多い大通り以外なら大した問題にもならんだろうし、その方が早い」

「明日からそうする…この距離を平気で行き来してるんだと思うと、街の人達すごいなぁ」

ここに来て見た移動手段は馬車だった。

馬なんだけど…鑑定でも馬って出てたけどなんかデカい。

私の思ってた馬より1.5倍くらい大きかった……。

馬車は長距離とか荷物の大きな人とかお金持ちだけで、その他大勢の人は歩きだと思う。実際歩いてる人多かったし。

スノーの提案、ありがたく乗らせていただきます!


扉を小さく開けて、ドアベルが鳴った。

「すみません……」

「…主、何故それだけしか開けんのだ。声も小さすぎるぞ」

ぐぬぅ。

初めての場所は緊張する。だから声も小さいし震える。

この緊張しいなところも直して行かねば。

「っす「客かい?」!!」

もう1回声を掛けようとして奥から細身だけど筋肉質っぽい短い金髪の人が出て来た。

「はっはい!従魔も一緒に泊まりたいんですけど…」

尻すぼみになってしまった。

戯れたのかスノーが扉を押し開けて全部開いたら

「…まさか…そんな…その従魔は…フェンリル…か?」

「そうです!ギルドマスターからここなら泊まれるだろうと紹介して頂きました!」

放心した感じで呟いただけかもだけど返事しておく。

今度はちゃんと言えました。

「夢が叶ったぁーーっ!!!!」

ビクゥッ!!!

いきなりの大声やめてーっ!

「長年の俺の夢が」って号泣し出してあたふた。

店主さんらしき人は私を完全スルーして

「俺はガキの頃からずっとフェンリルに会う事が夢だったんだ!冒険者を引退して諦めてたのに!まさか俺の店にフェンリルが来るなんて!!触ってもいいか?なぁ?触ってもいいか??」

ってハイテンションでスノーに話てて、

スノーはスノーで

「少しだけなら構わん。少しだけだぞ、少しだけ!」

ってめっちゃ引き気味だけど念を押しながら許可してた。

身体サワサワ。尻尾をサワサワ。頭もサワサワ。

「はぁ。柔らかい」とかなんとか言いながらサワサワサワサワ。

「少しだけと言っただろう!いい加減離れろ!」

ってスノーが言うまで30分は続いた。

よく我慢できたね。

怒られてしょんぼりしながらやっと離れて私を見て

「悪い悪い。ガキの頃から40年近く夢に見てたもんだから。泊まりだったな。ウチは寝床と朝飯で大銀貨3枚だ。ただ従魔の飯は自分で頼む!」

やっぱりこの人が店主さんだった。

従魔によって食べるものも量も違うから「決めるのが面倒くてな」って笑いながら言われた。

それで構わないから大銀貨3枚を支払って部屋を教えてもらった。スノーは宿裏の従魔用の小屋へ。





長くなり過ぎそうなので一旦切ります。

微妙な切り方ですみません。

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