人間の技
健司達は一時、休息を取っていた。
健司は、ベルカさんに聞いた。
「ベルカさん、さっき人間の技と言っていましたが、知っているんですか?」
「そうね、怪鳥バード、知っている?」
「バードですか?この街にはいないですよね?」
「北の国にある山の一角に住んでいるとされているわ。バードはすぐ捕らえようとするので、1人が防いでいる間に、もう1人が後ろから攻撃する戦法が有効だわ。」
「それって、ゴブリンが使っていた!」
健司は驚いた。バードなんて聞いたことがないし、ましてや他の国なんて聞いたことがなかったから。
まず、他の国に行くには、検問所を通って出なければならない。入る時も一緒だ。
噂によると、人間の振りをしたモンスターがいたために国が滅んだことがあるからだ。
「ああ、あの国か。確か、今も健在だっけ?」
ミルキが聞いた。
「確かね。しかし、ゴブリンが知っているのは何故?」
みんな考え込んでしまった。
女神アイリスは今の話しを聞いて、確信した。
セドーラは確か、あの国にいたはず。やはり、ゴブリンが守っているのはセドーラか。だけど、彼女は全して、天国に行ったはずなのに。
何故?
アイリスは健司に話しかけた。
「セドーラは昔、その国にいました。ゴブリンは彼女から教わったのでしょう。」
「そうなんですか!しかし、となると厄介ですね。どうすれば?」
「簡単なことです。地中から狙いなさい。あの国には、もう1つ天敵のモンスターがいました。それは、地中から出てくるワームです。」
「ワームですか?」
健司は不思議そうに聞いた。
「ワームは口が大きいので、それによって国はかなり大打撃受けました。」
健司は悩んだ。
地中からの攻撃手段、どうすればいいのか。
「みんな、地中からの攻撃をすればいいらしいけど、どうすればいいのかわからないです。」
ミルキはすかさず言った。
「足払いか。確かに有効だね。健司君、足払いをする有効な攻撃がある。私の槍で足を攻撃して、バーレラで攻撃する。いいね、バーレラ?」
バーレラも頷いた。
「ええ。それしか無さそうですね。しかし、その間の防御はどうします?」
「それなら、僕が全力で頑張ります。みなさんをお守りします。」
「しかし、健司さんが危ないのでは?」
ベルカが反論した。
「大丈夫です。僕には、アイリス様がついていますから。
」
アイリス様は頷いた。
「いいでしょう。守りましょう。健司、好きなようにやりなさい。」
「しょうがないね、健司さんが傷ついたら、優しく癒してあげる。」
バーレラが健司を抱き寄せて言った。
「危ないです。ベルカさんはあなたを狙っています。」
「私は狙わないよ、私からはね。」
その言葉でバーレラに火がついた。
ミルキはやれやれと言う顔になった。




