六十八 運命、その後
本部に戻る船の中で部下が上司に話した。
「異星人がゲームをするのは遊びと言っていましたが、その遊びで人生を
変えられた人や利用されて死んだ人がいると思うと理不尽ですよね」
「確かに理不尽だが、ゲームにより人生変えられえた人や死んだ人はゲーム
でなくても同じ運命だった。調査したら源太も信一郎も日本で同じ時期に喧嘩
で死んでいた。小次郎の両親と妻になる人も村が襲われて同じ時期に
亡くなっていた。そして鈴は使節団の給仕として同じ時期にアメリカに渡っていた。
そう考えるとゲームが人の運命を変えるのではなく人の運命そのものがゲームかも
しれない」と答えた。
私はアイラと鈴の処に戻り、鈴の夫の紹介で街で働くようになった。
街の外に小さい家を建てアイラと暮らし始めたが、兵隊に両親を殺されたと
思い込んでいるアイラにとっては白人との生活は苦痛だった。
私は鈴の旦那に頼み居領地に入れて貰った。
私とアイラは居留地で他の部族と仲良く幸せに暮らした。
私は死を迎えるまで、頭の片隅に山間の村の景色があった。
鈴はアリーナの亡くなった場所に石碑を建てた。
石碑には誇り高き戦士と文字を刻み、アリーナの石碑に羽飾りを掛けた。
鈴はその後2人の女の子を産み長女にアリーナ、次女にアイラと名前を付けた。
夫は最初にアリーナの名前に反対したが、鈴に押し切られた。
四十年後に居留地の上に楕円形の青い物体が現れた。




