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60話 『魔族の街』

筆がのった。いや、指が走った?ですかね?

あ、今回は結構長めです。ご了承ください。


街の中は、意外にも人間の街と大差は無い見た目をしていた。

違う点としては魔法を使った物が多いと言うことだろう。魔法剣に魔道具、街には結界も張ってある。

後は、そうだな。あまり他の街を見てきている訳では無いので分からないのだが、少なくともこの街にはスラム街が無い。と言っても見えている範囲では無かった。


エルと2人で色々と出店や露店を巡って見たが、今の所はそんな感じだ。

ああ、そう言えば、この街の住民は中々にステータスが高くて魔法を覚えている奴が大半だった。

あっちでは一般人が平均値が10だったがこっちの一般人は平均値が30程度はあるな。更には戦闘職と思える連中は最低でも500を越えていた。


4人パーティーならDランクって所だったか。


ギルドのランク等級には大まかな目安としてステータスの値でボーダーがある。


『パーティランクボーダー』


10以下 Fランク

10以上 Eランク

100以上 Dランク

300以上 Dランク

600以上 Cランク

1000以上 Bランク

1500以上 Aランク


と言った具合にボーダーが敷かれているのだが、魔族ならばこのボーダーよりも低いレベルでこのランクに至るだろう。


ちなみにソロならばこうなる。


『ソロランクボーダー』


10以下 Fランク

10以上 Eランク

100以上 Dランク

1000以上 Cランク

2500以上 Bランク

5000以上 Aランク



このように馬鹿みたいなステータスを要求されるため、ソロで活動する奴は居ない。居たとしてもそいつが相当の使い手か、もしくは単にパーティと馴染めない奴だったりする。

今考えてみると、レベルって100が上限じゃないんだな。俺はレベル100から上がっていないから知らなかった。


閑話休題


とにかく、魔族が強いと言う事が分かるだろう。

まぁ、それが分かった所でどうこうしようとは全く思わないのだが。あ、いや労働力として雇うかもしれないな。と言うか雇うなら孤児何かを雇いたかったな。彼らならば連れて来ても文句を言われないだろうし、それに何より街で窃盗や強盗何かをしないで済むからみんな幸せな結果になる。と思っていたんだが...


この街って何故か孤児が居ないんだよな...

いや、いい事だ。もちろんいい事なんだが...

誰も目をつけていないであろう労働力を手に入れたかったな。

もしかして目敏い商人が孤児達を雇っているのか?

それともこの街の住民がめちゃくちゃ孤児院に寄付しているとかか?

まぁ、何にせよ労働力の確保は失敗だ。

このまま孤児を探していても仕方ないので本格的に買い物をする事にした。


「エル、何か買いたいものとかあるか?」


「うーむ、屋台に行きたいのじゃ!」


「そうか。じゃあ行こうか。」


あ、そう言えば今いくら持ってたっけ?

えーと、確か40枚くらいはあった気がするな。

と言うかこっちでこの金貨で通じるのか?

気になってみたのでエルに聞いてみると


「知らないのじゃ」


との事だった。

うーむ、困った。

仕方ないので屋台の店主に聞いてみた。


「なぁ、この金貨って使えるか?」


「ん?あー、これかい?うーん、この金だとちょっと無理だね。どこかで換金してもらうかギルドで魔物でも売ったらいいんじゃないかな?」


「ふむ。こっちにもギルドはあるんだな」


「君は田舎出身かな?」


「まぁ、そうだな」


「じゃあ知らなくても無理はないね。

いいかい、ギルドってのは基本的には世界各地にあるんだよ。だからこの街も例外じゃないのさ。」


「ほー、知らなかった。」


「そうかい。それは良かった。」


「ああ、ありがとう。じゃあ金が手に入ったら後で買いに来る。」


「ああ、楽しみに待っているよ」


屋台の男性と別れを告げた後、俺達はギルドを探す事にした。


「ギルドって何処だろうな」


「我に聞かれても知らないのじゃ」


「だよな...」


「うむ。」


さて、人に聞いてみるか。


──────────────────────────


ギルドに辿り着いた。中は小綺麗で臭いも悪くないな。人間の街はちょっとあれだったんだが。魔族の連中は綺麗好き何だろうか?


そんな事を考えながら受付に行った。


「すまない。魔物を売却したいんだが」


「はい。魔物の売却ですね。それではそちらのカウンターに出してください。」


受付嬢が指を差した先には5m×8mくらいのスペースがあった。


うーん、手持ちにこのサイズの奴はまだ残っていたかな。


そんな事を思いながらそのサイズに合う魔物を適当に並べていった。


──────────────────────────


今回、俺が並べたのはこの4種類を各10匹だ。


・ウルフ


・コボルト


・魔猪(肉抜き)


・ホブゴブリン


イノシシの肉は前に食べてみたら結構美味しかったので今回は抜いておいた。

ウルフとコボルトは...まぁ、オークやイノシシに比べると...な。と言う理由で売ってもいいかと言うことになった。


あ、ついでにコイツも追加しようか。


・バジリスク×1


そう、バジリスクだ。コイツもあの夜に出た魔物の大軍に混じっていたらしいのだが、正直腐るほど持っているので1匹くらいなら売ってもいいだろう。それに、Bランクの魔物を売った時のギルドの反応も見ておきたい。


と思って周りを見てみると...


「......へ?」


と呆けている奴や目をこすって自分の目を疑う奴。


「ほぅ...」


と冷静に観察している奴に分かれた。


やがて、硬直から解放されたのか受付嬢が慌てて飛び出てきた。


「ちょっ!ちょっと待ってて下さいね!今!上の人を呼んでくるので!」


と言い、慌てて階段を登って行ってしまった。


「なぁ、主。」


エルが服の裾を掴んで言ってきた。


「ん?どうした?」


「我、お腹がペコペコなのじゃが...」


「あー、すまん。」


「何か無いのか?」


「んーっと。ちょっと待ってろ」


と言って俺はバックを漁る振りをして亜空間からオークの肉を使った自家製ケバブサンドを取り出した。

ちなみにこれはマヨネーズなどのソースではなく俺好みの少し甘くてしょっぱいタレで味付けにしてある。味はテリヤキソースや焼き肉のタレに近いだろうか。


「おお〜。美味しそうじゃな。」


「まぁな。結構こだわって作ってみたんだ。後で感想を教えてくれよ。」


「うむ!」


俺も昼飯を食べていなかったので自分の分も取り出し、ギルドの飲食場の席を使って食べる事にした。


──────────────────────────


うーん、見られている。

めっちゃ見られている。

と言うか見られまくっている。


最初は情報収集のために意図して集めた視線だったのだが、いつかは飽きるだろうと思って放置していた。ところが、全く視線が無くならない。


あまり食事中に見られるのは嫌いなんだが。

少しイラッとしたので周囲に軽く威圧を放った。

すると


バッ!と全員が一斉に目を逸らした。


「のぉ、主。」


「何だ?」


「他の連中が食べたがっているみたいじゃから。少しくらい分けてやったらどうじゃ?」


と言うと周りがざわめいた。


「エルがそう言うならいいんだが...正直あんまり作ってないから在庫は少ないぞ?それにエルの食べる分が無くなるな。」


「うむ、何も言わなかったことにして欲しいのじゃ」


と言うと周りから落胆した気配がする。


「ああ、俺は何も聞かなかったよ」


正直な所、他の連中にやる理由は無いしな。

それに元々このケバブサンドは俺がエルの為にこっそりと作っておいた物だ、なんでそんなものを訳の分からん連中にやらねばならんのだ。

仮に分けるにしても相当な対価を取るつもりだった。

材料費、設備費、人件費を含めると金貨3枚は軽く取れるだろう。


食事を終えると丁度いいタイミングで受付嬢が来た。


「あ、お二人共ここに居られたのですね!」


「ああ、長くなりそうだったからな。ダメだったか?」


「いえ!そんな事は無いです!むしろお忙しいかも聞かずに待たせてしまい、大変申し訳ございません!重ねてすみませんが、こちらに来てもらえませんか?」


正直このまま帰ってもいい気がしたのだが、それだとこの受付嬢があまりにも可哀想なので着いていくことにした。


そして、階段を上がって奥の部屋に着いた。


「こちらです。」


と言って彼女はノックをして


「お二人をお連れしてきました。」


「うん、通して」


そう言って部屋に入った。


「御足労をお掛けしました。こちらがこのギルドのマスターのメヤリーです。」


「あー、えーと。今紹介されたギルドマスターのメヤリーだよ。よろしくね。」


出てきたのは何処と無く不真面目と言うかひねくれてそうなサキュバスって感じの見た目の女だった。


「ああ、多分短い間だろうが、よろしくな。」


「よろしくの」


「出来れば名乗って欲しかったんだけどなぁ。

でもまぁ、無理には聞かないよ。」


「で、何の用なんだ?」


「まぁ、そう結論を急がないでよ?あ、もしかしてこの後何か用事でもあるの?」


「ある。」


まぁ、屋台の店主のだが。


「え?それはごめん。でもまだ時間はあるでしょ?

だったら少しくらいお話していこうよ。」


「何でだ?」


「うーん、まぁ君に興味があるからだね。」


「そうか。俺は無いな。」


と言うかとっととここから出たいんだが?


「えー、そう言わないでよ。」


「はぁ。面倒くさい...」


「あははは!よく言われるよ。」


このままだとずっと話続けそうだな。

そう思った時


「のぅ、主。もう帰るか?」


と、エルから助け舟が出た。

まぁ、別に換金施設行っても金は手に入るし、それでもいいかもな。


「そうするか...」


そう言って置いてきた魔物を回収しに行こうとした時


「ああっ!ごめん!ごめんってぇ!すぐ会計済ませるから!もうちょっとでいいからぁ!」


と言って追い縋ってきた。


「.........はぁ...分かった。だが、早くしろよ?」


「うん!ありがとう!」


と言ってから受付嬢に命令して急がせていた。


「で、何が話したいんだ。時間は無いぞ?」


「うん、えーと、何処から話そう。

じゃあまず、君達ってめちゃくちゃ強いよね?」


「さぁな。」


「そこも秘密なのか...じゃあ、君達は何処に住んでいるの?良かったらこの通話出来る魔道具あげるからに登録してくれない?」


「住んでいる場所は秘密だ。そしてその魔道具は受け取らない。」


「えぇ...完全拒否じゃないか...流石の私も泣いちゃうよ?」


「知るか。」


「うわぁ、辛辣だね。君、女の子にモテないでしょ?」


「別にモテなくていい」


と言うと、エルが後ろから俺の手を握ってきた。


「あー、やっぱり2人はそういう関係か...

くそぅ、もしデキてなかったら狙おうと思ってたのに。いや、デキてても狙うけど」


何言ってんだコイツ


「あ、もしかして人の国では一夫多妻制じゃない感じかな?」


いや、そんな事俺に聞かれても知らないから。

黙っているとメヤリーは勘違いをしたのか。


「あ、ふーん。じゃあまだチャンスはありそうだ。」


いや、それはない。


「はぁ...からかってるな?」


「いや?割と本気なんだけど。」


目を視てみる。うわぁ、マジか...嘘はついていないみたいだ。


え、えぇ...何でこの世界の住民はこんな感じなんだ?

本能か?本能の赴くままなのか?


と思って居るとエルに手を強めに握られた。

はいはい。分かってますとも。俺はこう見えても一途なんだ。どう見てるのか知らんけど。


とりあえずエルの手を優しく握り返しておいた。


「ふふん」


あーもーこの可愛い奴め


「むぅ...妬けるなぁ」


「いやいや、お前が妬けてどうする。」


あ、ツッコんじまった。コイツが喜びそうだから我慢してたのに。


そして、案の定。心底嬉しそうにニヤリと笑った。


これが噂で聞く面倒くさ可愛いと言う奴なのか?

いや、今作ったけど。


と思って居ると、ノックの音が聞こえて


「ギルドマスター、私です。会計が終わりました。」


「チッ...」


え、今舌打ちしてよな?

よし、聞かなかった事にしよう。


「...うん、分かったよ。」


「と言う訳だ。俺達はもう行くとする。」


「えー。本当はもっと話したかったんだけど...」


「お前みたいな面倒くさいのとこれ以上会話何て嫌だね。」


「え...?あー。そうかい?」


あ、ちょっと言い過ぎたか?

まぁ、俺は一応所帯持ちみたいなものだから、これくらい突き放しておく方がいいか。


「あー、それじゃあな」


「ああ、待っているよ!」


そして、俺とエルは部屋を後にした。


本当は2分割して投稿したかったんだけどなぁ。

上手い分け方が分からなかったよ...

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