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26話『門番』


街に行く為の準備を終えた俺とエルは。

街に行くことをセアルとメルに伝えて出発した。

メルは少し行きたがっていたが、まだあの子達だけでは何かあったら危ないからと言って行かなかった。


そして2人で30分ほど歩いた。


「エル、あとどのくらいで街に着きそうだ?」


「うーむ、このペースならあと2日じゃな。」


「マジか、じゃあ走るか?」


「うむ、そうするのがいいの。あ、我も着いていける速度で頼むぞ?」


「ああ」


と言ってもどれくらいの力加減で走ればいいんだ?...とりあえず1割くらいの力で走ろうか。

すると...


「ああ〜!速すぎるのじゃ!!!」


「ふむ、これでもまだ1割くらい何だが...」


「はっ!?我は全力なんじゃが!?」


「あー...そうか...背負って行くか?」


その方が速いしな。


「むぅ...頼むのじゃ...」


「ああ」


そして俺はエルを背負った。一応、風圧を逸らすために風属性を使っておいた。吹き飛ばれるのは嫌だしな。


「じゃあ飛ばすぞ?」


「う、うむ、頼むのじゃ」


速さは、さっきと同じでいいか。

そして、走ると...


「カカッ!!!速いのじゃ〜!!!」


エルが楽しそうに叫んでいた。


─────────────────────────────


1時間程走った所で街が見えてきた。


「よし、ここから迂回して逆方向の門を目指すぞ」


「ん?このまま行ってはダメなのか?」


「魔の森から幼女を背負った男が来たら普通は疑われるだろうな。」


「ふむ、そうか。分かった」


「門番とは俺が話すからお前は黙っておけよ?」


「ふむ、よくわからないが任せるのじゃ」


そして、迂回して別の門から近づいて行った。


「止まれ、身分証はあるか?」


「いや、魔物に襲われて荷馬車を無くしちまってな。全部無くなっちまったんだ。」


「そうか、それは災難だったな...後ろの子供は妹か?」


「いや、違う。こいつは親戚の子供だ。たまたまこの街まで連れて来て欲しいと言われたから連れてきたんだが…こんな事になっちまった...」


「ふむ、そうなのか?嬢ちゃん?」


「うむ...そうなのじゃ」


「そうか...じゃあ通行料を貰うしか無いんだが…魔石や金は持ってるか?」


「ああ、ゴブリンの魔石ならあるんだが。」


「お、それなら一つでいい。本来は2つだからな?今回は嬢ちゃんに免じて1つにしといてやるよ。」


「そうか、ありがとうな。」


「いいってもんよ、これが仕事だからな。」


随分と気のいい門番だな。


「あ、そうだ。冒険者ギルドって何処にある?」


「ああ、それならここを真っ直ぐ行ってすぐ左だ。お前、冒険者になるのか?言っちゃあアレだが、お前さん見たいなヒョロいのは危険だから止めておいた方がいい。」


「まぁ、こう見えて戦えるんだよ。まぁ、流石に守りながら10匹の魔物に囲まれたら逃げるしか無かったが。」


「そうか?でも気をつけろよ?」


「ああ」


────────────────────────────


2人が歩いて行った頃。門では...


「アイツらやばいな。おい!誰かアイツらを監視しておけ。」


「はい!了解しました!

それにしても隊長、あの二人はそんなに危険なのですか?普通の男とただの子供でしたよ?」


「ああ、俺の感が言ってる。アイツらはやばい。正直、俺じゃあ相手にならん。」


「はっ?守護の英雄と呼ばれた隊長がですか?」


「ああ、そもそもアイツらはおかしいんだよ。魔物から命からがら逃げて来たってのに憔悴してねぇし。それに服に汚れすら着いちゃあいない。」


「あっ、そう言われたら…」


「とにかく、悪人かどうかの判断が付かない今はアイツらを監視して判断するしか無いだろう。」


「はっ!分かりました。」


「と言っても、絶対にバレるだろうな。とりあえず俺からの命令されたってことにして色々と街で便宜を図ってやれ。」


「えっ?あ、はい!」


はぁ、仕事が増えそうだ...

そろそろ退職しようかね...

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