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15話 『進路』

これからどうするか...

旅でもするか?いや、俺はインドア派だからな。

せっかく造った家から離れるのはめんどくさい。まぁ、だからテレポートルームなんて創ったんだがな。まぁ、2、3年くらいゆっくりと自分を鍛え、力を使いこなし、エルとのんびり暮らすのもありだな。我ながら仙人や世捨て人みたいだが、今の俺に寿命は無いし、全く問題無いだろうな。

無理してまで外にも出たくないし、何よりまだまだエルに聞きたいことがあるからな。旅はその後にしよう。


「さて、そろそろいい時間だし、帰って飯作ってくるか」


「む、そうじゃな!」


────────────────────────────


さて、今日はどんなメニューにしようかな。

あんまり野菜は好きじゃないんだが、栄養バランスが崩れたくないから何か作るか。

たくあん、キムチ、鍋、煮物、ここはシンプルにサラダ?鍋は作るの楽だから鍋にしようか。

白菜と豚肉を敷き詰める鍋...アレ名前何だっけ?

まぁいいか。その鍋作ろう。


手順はとっても簡単。

白菜を1枚ずつ剥がして、その上に豚バラ(オーク)を重ねるだけ。そして出来たものを鍋の端の所から敷き詰めていく。そしてその後に出汁を入れ、水、醤油、塩を入れて煮る。

煮てる間に別の料理を作る。エルが鍋だけで足りる訳ないからだ。こっそり川を造ったときに取っためちゃくちゃデカいよく分からないグロい顔をした魚とカレイに似た形の魚を捌いてみた。調理スキルがあるから何とか三枚おろしに出来た。スキルの補正効果は凄いなと思った。そして少しだけ刺身にして醤油で食べてみる。


「美味いな...」


やはり魔力があるからだろうか?元の世界でも食ったこと無いくらい美味い。グロい顔の魚の味は上質な油の乗ったサーモンの上位版みたいな味だ。そしてカレイみたいな魚の味は上位版のえんがわだな。しかも本来えんがわに使われる端の部分じゃなくて普通の身が、だ。正直これならそのまま刺身でも出せるよな。でもまぁ、せっかくだし。寿司にしよう。あ、エルの分はわさびは抜きにしないとな。


酢飯を作り、握り、わさびを乗せて、ネタを乗せる。確かに職人技だ。シャリを握る力、酢飯の味、わさびの量、ネタの鮮度に切り方。緻密に計算されたこの料理はとても難しい。と言っても調理スキルがあるから問題無いが。


「よし、出来た」


丁度鍋も煮立ったな。これでいいだろう。


「おーい、飯だぞー」


「む!出来たのか!」


「ああ、今日は鍋と寿司だ。飯食う前に手は洗ったか?」


「うむ!洗っておるぞ!」


「そうか、よし食え。」


「ふむ、今日もまた一段と変わった料理じゃな!こっちの寿司?は生魚の身と米じゃな。それと少し酸っぱい匂いがするが...それにこっちの鍋も中に入っているのは何やら葉っぱとオークの肉じゃな。」


「ああ、寿司は少し醤油を垂らして食べるといい。本来なら少し辛いものを入れるのだが、お前のやつには抜いておいた。箸は使えないだろ?なら手で取って食べてみろ。鍋は小皿によそってやるから。好みでタレを付けて食え。」


「うむ、早速食べるのじゃ!」


もぐっ!もぐ?もぐもぐもぐ!ごくん!

ガツガツガツガツ!!!


「さて、俺も食べるか...」


────────────────────────────


いつものようにエルよりも先に飯を食い終わった俺は、元の世界の技術を忘れないための記憶の復元と完全記憶化もしくは知識を得られるインターネット検索のようなスキルを創りだそうとしていた。


「もう俺のスマホは使えないしな。」


ついさっき残っていた電池が切れてしまった。

これではアプリで料理のレシピを見ることが出来ない。完全に自分の記憶頼りになってしまう。


「いや、逆の発想だ。この世界でも使えるスマホを創ればいいだけじゃないか。」


良く考えれば俺には創造と神眼がある。

今のスマホの構造を神眼で解き明かし、創造でそれの上位版を創ればいいんだ。具体的には強度、電池の長持ち、処理速度の上昇、容量の上昇。そして向こうの世界との通信を繋げる。元自宅の回線を使うとするか?いや、止めておこう。現在位置が探知されてしまうかも知れない。まぁいいか、全ては想像力、もといイメージで決まるんだ。何とでもなる。

だが、その前にイメージを固めるために完全記憶は欲しいな。内部構造を完全に記憶しておきたい。創造っと。


ピロン♪完全記憶を習得しました。


よし、あとは神眼で構造を記憶。

そしてそれを改良する。

正直そんな知識はゼロ何だが、イメージすれば、何とかなる。具体的には、金属の材質を魔力を込めた物にする。欲を言えば有名なヒヒイロカネとかオリハルコンとかミスリルとかそう言った伝説の金属になるといいんだが。

よし、とにかくイメージは固まった。あとはそれを創造するだけだ。


「創造」


すると...出来た。


「何か凄い厨二病感溢れるな。」


真っ黒なフォルム。周りのボディカバーはゴムのような素材で衝撃に強いガラスの部分は硬いだが、とても軽い。元のやつより軽いんじゃないだろうか?問題はちゃんと動くかだな

そして、電源を付けた。すると…


「ちゃんと動いたな」


インターネットに繋がってるな。検索も出来る。

しかもちゃんと俺の元のスマホのデータを引き継いでいる。完璧だな。これで読みかけの小説が読めるな。


これで本当に最後の心残りが無くなったな。

いや、年に2回の同人誌即売会があったな。

まぁ、その時は...身分証を偽造してから適当な貴金属でも売ったりして金を作るか。


さて、やる事はやったから。

そろそろ風呂入って寝るか。

そう思って居たら。エルが飯を食い終わった。


「おいしかったのじゃ!」


「おう、俺は風呂入って来るからな。

お前は後で一人で入れよ?」


「むぅ、わかったのじゃ...」


そして何事も無く風呂に入った俺は

少しだけ検証をしたりしてから寝た。


────────────────────────────


その日の夜中、毛布の中で何かもぞもぞと動いていることに気づいて目が覚めた。


「ん?」


何かいるな?魔物か?

そう思って毛布を取ると、そこには...


「くーくー...もう食べれないのじゃぁ...」


人に抱き着いたまま寝ているエルが居た。


「しまった、鍵を閉め忘れたか...」


俺は意外と疲れていたらしいな...

凡ミスをやらかしてしまった。

それよりも今はこいつをどうするかだな...


「めんどくさい、寝るか」


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