最初の悪夢
これからも宜しくお願いします。
高校生。
人生で一番青春する機会かもしれない。
友達をいっぱいつくって。
恋をして。
私にとっては一番の悪夢だったが。
入学した高校は中学校と校舎が繋がっていて、食堂や特別教室は共用になっている。
なので他学年との交流は多かった。
無論、友達はできない。
クラスは、合計30人。
私の席は一番後ろの端で、周囲から孤立していて快適だった。
最初の悪夢が始まったのは、入学して間もなかった。
クラスの強い女子達。
男子にも口げんかでは余裕で勝率100%。
弱い人に嫌がらせを仕掛けているところもよく見る。
弱い者いじめ。
優しかった母から散々だめだと言われてきた。
人を思いやって行動しなさいとか。
他人事だと油断していた私は、入学から1か月。
見事にいじめのターゲット。
私は物語にかいたような『弱い者』。
いじめるには丁度いい。
自己主張などをするタイプではないし。
味方につける友達もいない。
最初はいたってシンプルだった。
黒板に悪口書かれたり。
弁当をこぼされたり。
物を盗られたり。
だが、事を甘く見てはいけなかった。
だんだんとエスカレートしていったのだ。
ある日私はいじめっ子達に、薄暗い路地裏に連れ込まれていた。
「さぁ。出してよ。」
「何を・・・ですか・・・」
「金に決まってんでしょ?」
「持ってません・・・」
「嘘ついてないでさっさと出してよ。」
「嘘じゃないです!本当に持ってません!!」
その時私がお金を持っていないのは事実だった。
「ゔぅっ・・・」
顔面に強烈な痛みが走る。
かなり強い力で殴られた。
視界がぼやけていたが、ボス以外が私の鞄をあさっていた。
「あっ それは・・・!!」
気づいたときにはもう遅かった。
ビリビリと破ける音がする。
あれは私が大切にしていたノートだった。
休み時間にコツコツと描いたイラスト。
あれが唯一の楽しみだったのに。
鞄ごと道路に投げ出され、『今日のいじめ』は終わった。
おかげで教科書やノートはボロボロに。
私は疲れ切って路地裏で一晩をこした。
それからもいじめは、語りきれないほど毎日のように続いた。
辛い。
怖い。
もういっそ死んでしまいたいくらいに。
でも、誰にも話せない。
それが終わりを告げたのは、梅雨の土砂降りの雨の日だった。




