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引きこもり大豚令嬢は今日もマイペースに生きる  作者: 赤羽夕夜


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孤児問題

王国全域では今、孤児の数が急増し、児童施設が逼迫している由々しき事態であった。

このブレベリー王国では、平均結婚年齢が16歳と周辺諸国でみれば低めで、出産率が高い国でもある。それ故に、子供は生んだのはいいものの、面倒を見切れなく、手放したり、虐待や育児放棄の末に孤児院に子供が保護される事例は珍しいことではなかった。


孤児院は国家予算で賄っているので、その予算と人員、孤児の割合が取れておらず、孤児院の運営崩壊が各地で起こっていた。


未来ある子供。将来この子たちが大人になれば国を背負って立つ存在になる。


ブルベリー王国の宰相であり、国営を担う立場にあるヴァーレンス・グラトニーはこの事態を重く受け止め、解決策を講じる為に、他の重要な仕事と並行しつつ。解決策を模索していた。



ヴァーレンスは王城にある自分の執務室で、今年保護をされた孤児の数と受け入れ先の孤児院の資料。そして今年に入って経営難で潰れてしまった孤児院の数を見比べ、重たいため息をついた。


出産率と孤児となる比率、そして孤児に対して保護施設が必要な数と予算が足りない。

現状、孤児院は貴族からの寄付、国家予算で賄っている。孤児の面倒を見る人員は神父や修道女に任せている。このブルベリー王国は無宗教国家でもあるのので、そもそも神を信仰する神父や修道女の数も高々しれている。そのための人員も、建物諸々。用意が出来ない状態だった。


それなのに毎日のように保護をした親のいない、または親に任せることの出来ない子供たちの受け入れ先を求める声が毎日届く。


本来であれば、これは児童保護を統括する部署の仕事なのだが、激務と薄給の末に部署で働きたがる人間は現われず。その皺寄せがヴァーレンスにも来ているのだ。


ヴァーレンスは国内全域の孤児院の資料を見比べ、ある3枚の孤児院の資料の情報を読み込むと、訝し気な表情で呟いた。


「この3つの孤児院だけ、他の施設と比べると児童の収容率と経営状態がいいな。......出資者はドラム商会......?服飾関係で最近名が広がっているあの、商会か」


怪しい、と心の中で吐き捨てたヴァーレンス。


この国では孤児院の経営状態が良くない。しかし、時々問題なく運営出来ている孤児院がないわけでもなかった。しかし、実際の所、孤児院絡みで買春を行わせていたり、王国では禁止されている孤児の人身売買に手を染めているものが多かった。


決まって、そこに出資しているものは児童でしか欲求を満たせない変態、または"悪徳商売"に手を染めているものがほとんどだ。


出資してくれることにはありがたいが、商会出資=悪事が行われているというイメージがつくのは仕方がないことだった。ヴァーレンス扉の前に控えていた自分の補佐官に至急、ドラム商会が出資している3つの孤児院と内情の把握を急ぐように動かせた。


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