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熟れ熟れの果実

お久しぶりです、コロナ渦で大変ですが、いつか終わりが来ると信じて一緒に頑張りましょう!

 ユスフルが仲間になったので、お祝いをしたいと思う。私は土魔法と火魔法で籠を3つ作りレーミンとユスフルに渡した。


「レーミン、ユスフル、今日はちょっと頑張っておいしいもの食べよっか~」

「そうですね、それじゃあ早速ここあたりにある果実採りましょうか」

「・・・私も採る、トリケンのみんなの分も採ろう?」

「そうだね~そうしよっか~」


 それから3人でトリケンのみんなを追いつつ果実を集める。10分位してある程度集めると


「それじゃ美味しくしよっか~」


 私はそう言って果実にマナを大量に送り込む。そうすると果実は少し大きくなりより美味しそうな色へと変化した。それを見てレーミンとユスフルも果実にマナを送り込む。


「・・・おいしそう、一つ食べてもいい?」

「もちろん!」


 ユスフルは一口かじると


「おいしい!」


 水色の目を大きく開きそのおいしさに感動しているようだった。


「でしょ~しかもこれね~、マナを送り込んでからしばらくたった後食べると体内のマナが一時的に増えるんだ~」

「・・・この果実は普通の果実よりマナ濃度が高いというのと、私達は食事だけでなく空気からマナを取り入れているからそうなるのか」

「そういうこと!」


 私達、人は基本的には食事や空気中からマナを取り入れるが、ある程度体内にマナが存在すると取り入れたマナはどんどん空気中に流出していく。逆に体内のマナが少なければ少ない程どんどん空気中からもマナが体内に入っていくし、食事から取り入れたマナも流出しにくい。つまり、果実にマナを送り込むと一時的に体内のマナを減らして、空気中からマナを取り入れることを促すことができ、ある程度マナを取り入れてから果実を食べれば、少しの間ではあるが、普段よりマナが多い状態になれるというわけである。果実の中でもマナが流出しやすいのとしにくいのがあるため食べる頃には送り込んだマナがほとんどなくなっていたということもあるが。


 ユスフルは果実を食べ終わったみたいで


「・・・アクアスはいつもこれを食べてるの?」


 と私に聞いてきた。


「そだよ~」

「・・・だからアクアスはこんなにマナを持ってるんだね、他の人より圧倒的にマナの出し入れをする機会が多いから」

「ん?どういうこと~?」

「・・・マナって沢山使えば使う程マナの保有量を増やせるんだけど、マナを取り入れる方法は少なくて、空気からマナを取り入れる時は時間がそれなりに必要、普通の食事はすぐ取り入れられるけど胃の容量には限界があるから取り入れる量は限られてくる、でもこの果実のマナの濃度はものすごく高いから、一つ食べれば沢山のマナを取り込める。なんていうか、ものすごく効率的よくマナを取り入れることができるんだよ」

「ユスフルって本当にすごいですね、ユスフルは理論で説明してくれるからわかりやすいです」

「・・・ありがとうレーミン」

「それじゃあトリケンのみんなに追いついちゃおっか!」

「・・・うん、そうしよう」

「ですね、そうしましょうアクアス様」


~~~5分後~~~


「トリケンのみんな~ありがと~~」

「礼には及ばない、良い話はできたか?」

「うん!ユスフルが私達の仲間になったんだ!」

「それは良かったわね、パーティの名前はどうするか決めた?」

「考えてなかった~何にする~?」

「トリマジとかどうだ?」


 ケニーは自信満々の顔でパーティの名前を提案してくれたが


「「「「「・・・」」」」」


 見事に全員沈黙である。


「どうしてみんな黙るのだ?いい名前ではないか?」

「いくら何でも単純すぎなのではないでしょうか」

「っていうかケニー、まさかとは思うけどトリケンって3つの剣って意味だったの!?センスのないケニーの割にはいい名前だと思ったのに」

「ラン、センスがないとはなにをいうのだ」

「だってそうじゃん」

「むぅ、アクアスはどう思うか?」


 トリマジとはトリプルマジシャンのことだろうか、ものすごくわかりやすい名前ではあるけど、正直ちょっといやかな、でも名前を考えてくれるのはすごくありがたい。



「トリマジか~コンセプトがわかりやすいのはいいよね~でもできればどんなグループかわかりにくいのがいいかな~、名前からどんなグループか推測されて色々対策されたくないからね~~でもケニー名前考えてくれてありがとう~」

「確かに名前からどんなグループかわかるのはよくないかもしれないな、また思いついたら言うことにするよ」

「うん、そのときはおねがいね~」

「わたしも思いついたら言うわ!わたしならきっとケニーよりいい名前を思いつくと思うし♪」

「ラ、ランにはまけんぞ」

「がんばってふたりとも」

「ユバはあいかわらずだな、ユバは名前考えないのか?」

「うーん、いいの思いついたら言うことにするね」

「レーミンとユスフルはなんか思いついた~?」

「思いつかないですね」

「・・・思いつかない、アクアスは?」

「全然おもいつかないや~とりあえずグループ名は保留にしとこっか~」

「そうですね」

「・・・それがいいと思う」


  

 その後、みんなで色々と他愛のない話をしながらしばらく歩いたら空が少しずつ赤くなってきた


「みんな、そろそろ夕飯にしないか?」


  ケニーが夕飯の提案をしてくれた、ケニーは自己紹介といい、これといい色々なことを提案してくれて助かっている。一人の時やレーミンと一緒の時はある程度私の自由にやれるが、他の人がいるとそういうわけにもいかないし、一応ケニーは人間界の常識を知ってそうだから参考にもなる


「いいね~ケニーは何食べたい気分??」

「私はクママの肝臓の塩漬けを食べたい気分だな、といっても今はさすがに食べられないがな」


  クママの肝臓・・・?確かあれは結構な毒があって食用に適さないのでは?


「クママの肝臓って食べれるの!?」

「クママの肝臓はそのままだと食べられないが、塩に漬けて毒を抜くと食べられるんだ、王都に着いたら、アクアスも食べてみないか?美味しいお店をいっぱい知ってるぞ」

「いきたい!!」

「よし、きまりだな、王都へ行く楽しみが1つ増えたな!」

「ケニー、もちろん私達も連れてってくれるわよね?」

「もちろんだとも、ラン。」

「ケニーのつれてってくれるお店はどこもおいしいから今から楽しみにしてるわ」

「私も楽しみにしてるね、でもこないだ行ったみたいな、いかにも場違いな所はやめてほしいかな」

「ユバ、それってあそこのバーのことか」

「うんそうだよ、あそこ普通のバーじゃなかったよね???」

「それはそうだが、でも美味しかっただろう?」

「美味しかったけどあそこはご飯を目的に行くところではないでしょう」

「私は王都にいるとき週1でご飯食べにいってるが?」

「「え・・・?」」

「どうしたんだ、ふたりとも」

「これはさすがにアクアス達の前で話すにはあれだから、今日の夕ご飯の後トリケンで会議にしよっか」

「うん、そうわね。わかったケニー?」

「なぜ会議になるのかはわかんないが、会議があるのはわかった」

「・・・その会議私も出ていい?ちょっと気になることがある」

「ユスフルが?いいわよ、ユスフルの意見もちょっと聞いてみたいし」

「・・・ありがとう」

「とりあえず、野営と晩ご飯の準備しましょうか」


  バー?のことや王都のことを何も知らない私からするとそれらの話をするトリケンのみんながなんかうらやましい。まっいっか、夕ご飯の準備頑張ろ!




誰が何と言っているかの区別つけるのって難しいです。ケニーとユスフルはわかりやすくしたけど、レーミンとユバ、アクアスとランの区別がぁぁぁ

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