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第18話 魔王指名レース!

「な、なんで俺が悪いんだよ!」


 俺はレオンに言った。


「まだ分かんねえのか!お前今いくつだよ!」


「今年16だよ」


「いいか、普通の貴族は10歳で親元を離れて魔族軍の学校に行ったり、魔王様の宮殿にお仕えするのに、お前は何だ。ずっと家にいて何もしない。メイドや出入りの業者に無茶苦茶言って困らせて何が楽しいんだ。この穀潰しが!」


「うるせえよ!今関係ないだろ、その話!」


「大アリだよ!お前がそんなんだからメイドに恨まれて殺されかけるんだよ!」


「ペーシャはやってないって言ってるだろ!」


「仮にペーシャがやってないとしたら誰がやったんだよ!みんなに恨まれるようなことばっかりして、お前のこと死んで欲しいと思ってる奴はゴマンといるぜ!」


「うるせえよ!俺が恨まれてるからって関係ないだろ!犯人見つけてから言えよ!」


「本当にお前は分かってないな!この件の犯人を見つけたとしてそれで解決するのか?お前が態度を改めない限りまた同じようなことになるんじゃないのか!

 俺は魔族軍の学校にいて、メルフは宮殿に出仕して、リディアもそろそろ家を出るっていうのに、お前だけずっとここで引きこもってどうするつもりなんだ!」


「そんなの兄貴に関係ないだろ!」


「もうやめろ!二人とも。ワシが帰ってくるので久しぶりに家族が揃ったというのに兄弟喧嘩しなくていいだろ。二人とも座れ」


 グレゴリーは父らしく俺たちの喧嘩を止めた。俺たちは座った。


「まあ、レオンの言うことも一理ある。ダヴィドは普段の生活を見直さないといけない。その前にペーシャの処分だが……」


「ペーシャをこのまま家に置いてください!お願いします!」


 俺はグレゴリーに向かって頭を下げた。


「ヘンっ。お前にそんなこと言える権利があるのかよ!」


「なんだと!」


「やめろ!二人とも!」


「お願いします!俺が悪かったんなら態度を改めます!どうかお願いします!」


 グレゴリーは腕組みしたままだ。


「お前、本当に変われるのかよ」


 レオンは疑わしそうに言った。


「軍にでも宮殿にでも何でも行きますから!」


「今更行けるわけないだろ!とっくに年齢制限超えてらぁ!勉強もしてない、体を鍛えることもしてない、子作りも嫌いだとすれば何ができるんだよ!」


「え?こ、子作りだって?い、いててて」


 急に髪の毛を引っ張られた。いつの間にかキャサリンが頭の上にいた。


「あんた、変なとこだけ反応してんじゃないわよ」


「な、何だこのリス!喋ったぞ!」


 メルフがビックリして椅子から転がり落ちそうになった。


「私が飼ってるのよ。キャサリンっていうの」


 リディアが紹介してくれた。


「キャサリンよ。よろしくね」


 キャサリンはテーブルの真ん中で貴族風の挨拶をした。突然現れた謎の動物に皆唖然としている。


「要するにこのウスノロが本気出したってことが分かればいいのよね。じゃあ、魔王指名レースに出るわ」


 な、なんだそれ?


「な、何を言う!そのような危険なこと!以ての外でございます!」


 爺が叫んだ。


「いや、いいんじゃない?本当に出る気なら。いいよ、生きて帰って来れたら認めてやるよ」


 レオンは笑いながら言った。


「な、なにをおっしゃって……生還率一万分の一ですぞ!」


 えっ!まじ?それはちょっと出たくないな。


「まあ、爺がそこまで言うなら、やっぱり……いててて」


 キャサリンのせいで俺は禿げるかもしれない。


「じゃあ、決まりね。生きて帰って来れたらペーシャはこのままってことで」


 キャサリンは俺の頭の上から降りた。


「あー、さすがに眠くなってきたわ。じゃあみんな、おやすみ!解散よ!」


 勝手に解散宣言をしたキャサリンは何処ともなく部屋を出て行った。




 ところで母アリーナは一言も喋ってないね……。

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